上場投資信託(ETF)が資産運用商品の一つだと知っていても、具体的な仕組みやメリットまではご存じない方も多いと思います。ETFは投資信託より積極的に利益を求めることが可能で、しかも不動産投資信託(REIT)と組み合わせればマンション経営に活かすこともできるのです。

ETFは上場している投資信託

ETFの基本とREIT銘柄をチェックしてマンション経営に活そう
(画像=Stockwerk-Fotodesign/stock.adobe.com)

ETFはもともと投資信託の一種であり、証券取引所に上場して株式のように随時取引ができる商品です。リアルタイムで値動きする点も株式と同様で、翌日などに最終価格が決まる本来の投資信託とは大きく異なります。

ただし、プロのファンドマネージャーがさまざまな金融商品へ投資をし、その収益を分配するという投資信託のメリットはそのままです。株式のように自分で数多くの銘柄から投資先を選んで投資する必要がないため、特に投資初心者には扱いやすい商品と言えるでしょう。

積極的な売買で収益を狙いながら投資自体はプロに任せるという、まさに株式投資と投資信託の良いとこ取りになっています。

ETFのメリット

一般の投資信託と比べた場合のETFの代表的なメリットをご紹介します。

積極的に利益を狙える

ETFは通常の投資信託と異なり、積極的な売買で利益を得られる可能性があります。投資信託は最初に商品を選ぶ手間はありますが、一度決めてしまえば入れ替えをしない限り運用はお任せというスタンスです。

ETFは取引所が動いている間はいつでも売買ができるため、値動きやタイミングを見極めより多くの利益を狙うことができます。

保有手数料を抑えられる

通常の投資信託では販売会社、受託会社、運用会社のそれぞれに手数料がかかりますが、ETFは販売会社の手数料が不要なため保有手数料を抑えられます。数%の違いかもしれませんが、長期に保有すれば積み重なり大きな金額になるため、できるだけ手数料を抑えたい方にもメリットがあります。

ETFのデメリット

ETFにもデメリットがあり、十分に理解したうえで選ぶ必要があります。ここでは特に初心者の方に注意していただきたいデメリットを紹介します。

積極運用には手間と時間が必要

ETFは随時取引ができるという良さの反面、こまめに値動きをチェックし売買の手続きをする必要があります。現在はスマホなどを使い作業ができますが、それでも投資信託より手間と時間が必要です。

そのため時間が限られ忙しい人や、あまり手間をかけずお任せで資産運用したい人には向かない商品と言えます。

ETFは取扱いが限られる

ETFは取り扱いが証券会社のみになり、投資信託のように銀行や郵便局などでは取り扱っていません。このため証券会社とのやり取りに不慣れな人は購入しにくく感じるかもしれません。ただし現在はネットで購入できる証券会社も多く、そうした手続きが不得意でなければ不便でなないでしょう。

また2007年に政府の規制緩和が行われ年々商品数は増えていますが、まだ投資信託ほど商品数が豊富ではありません。投資信託のように豊富な選択肢から選びたい方には物足りなく感じるかもしれません。

ETFの3つのリスク

ETFも投資であるため当然リスクも存在します。これから紹介する3つをしっかり理解したうえで選ぶようにしましょう。

上場廃止のリスク

ETFを運用する会社の純資産が減るなどで上場廃止されるリスクがあります。ただし株式のように株券が一夜にして紙くずになるようなことはなく、信託資産から繰り上げ償還を受けられます。

ただし値動きに連動した時点での終値で償還されるため、投資元本を割っている可能性はあります。

価格変動のリスク

現在のETFは特定の指数に連動することを目指したインデックス型運用のため、指数が下がれば価格も下がっていきます。このため市場の影響を受けやすく、売買をしたいタイミングで売値が買値を下回る可能性があります。

このためしっかりと市場動向を注視しながら売買のタイミングを考える必要があります。

流動性のリスク

ETFは取引市場での売買であるため、希望する価格での売却が成立せず、売りたくても売れない可能性があります。このため連動する指数の動きや、保有するETFの流動性などを見極めながら売買する必要があります。

マンション経営者ならREIT連動ETFに注目

ETFにはREITの指数に連動することを目指した商品もあり、マンション経営者の方なら一度検討してみることをおすすめします。

REITは不動産投資による資産運用を行う投資信託で、住宅から商業施設、工場などさまざまな不動産を対象とする商品があります。このREITには上場している商品があり、その値動きを示す「東証REIT指数」に連動を目指したETFもあります。

上場REIT自体が少ないためそれを対象としたETFもまだそれほど多くありませんが、マンション経営者の方なら不動産市場の情報や持っている知識を活かして、ETFをより有利に運用できるかもしれません。

ETFの値動きをマンション経営に活かせる

REIT指数に連動したETFの値動きは、リアルタイムに起きている不動産市場の動向を知ることにもなります。そこで得られた即時性の高い情報は、所有する実物不動産の売買のタイミングや買い増しする物件の選定などに少なからず必ず役立つはずです。

お持ちの知識や情報を活かしながら売買を行い、さらに市場からのフィードバックをマンション経営に活かせるREIT指数連動のETFを検討してみてはいかがでしょうか。

分散投資には海外不動産ETF

分散投資とは一つの資産運用方法や市場に集中せず、さまざまな投資を行うことで暴落などの損失を少なくするリスク回避の方法です。例えば日本の不動産だけに投資していると、市場の落ち込みが運用全体に影響し大きく収益を下げてしまう恐れがあります。しかし日本以外の資産運用にも投資していれば、収益の落ち込みを限定的にできます。

そこですでに国内REITに投資しているなら、ETFでは海外不動産投資を運用する商品を選ぶと分散投資になります。例えば米国なら「ダウ・ジョーンズ米国不動産キャップド指数」などの指数に連動するETFがあり、そうした商品を選べば国内の不動産市場に大きく左右されない資産運用ができます。

ETNは裏付け資産のない上場信託

ETFについて調べていると指数連動証券(ETN)という商品も目にしますが、こちらは裏付け資産のない運用商品のため注意が必要です。

ETFはもともと投資信託であるため投資資金は信託銀行に保管され、運用会社が破綻などをしても一定の資金が保持されるようになっています。しかしETNは金融機関が信用力をもとに発行する債券のため資金保持はされません。もし金融機関が倒産しETNの価値がなくなれば資金も失われる恐れがあります。

運用はプロに任せつつ上場して売買できる点はETFと同様で、しかも希少金属や農産物などへ投資できるため短期的な高収益が見込める商品です。しかしETFと比べると高いリスクを持っているため、選択には十分に注意するようにしましょう。

ETFは運用先を広げる有力な選択肢

ETFは上場された投資信託の一種であり、リアルタイムに積極的な売買が行えます。一般的な投資信託より多くの利益を得ることが期待できるうえに、実際の運用はプロに任せられるというメリットがあります。

中でも不動産の投資信託であるREITを対象にするETFを選べば、マンション経営者の方なら普段から接している情報や知識などを活かして効率よく運用ができそうです。すでに投資信託や実物不動産の投資を行っているなら、分散投資をする選択肢の一つとしてETFを検討してみてはいかがでしょうか。(提供:Dear Reicious Online


【オススメ記事 Dear Reicious Online】
40代からの将来設計。早いほどおトクなマンション経営
マンション経営の物件選び!初心者がまず知っておきたい必須のポイント
少子高齢化社会が不動産の可能性に与える影響
「働く」だけが収入源じゃない 欧米では当たり前の考え方とは
実は相性がいい!?不動産×ドローンの可能性