福島県磐梯町とDigital Platformer株式会社(Digital Platformer)は、ブロックチェーン技術を活用したデジタル地域通貨「令和3年度 磐梯町デジタルプレミアム商品券」を令和3年7月15日より福島県麻郡磐梯町内にて発行する予定だ。先月31日、磐梯町がプレスリリースで発表した。

ブロックチェーン
(画像=月刊暗号資産)

デジタル地域通貨発行にあたり、ブロックチェーンは「ハイパーレジャーいろは」を、デジタル通貨発行サービスはDigital Platformerが開発した「LITA プラットフォーム」を利用する。

Digital Platformer は、「ハイパーレジャーいろは」を基盤として「LITAプラットフォーム」を開発し、全国の自治体並びに地域金融機関に対しSaaSサービスを低コストで提供している企業だ。「ハイパーレジャーいろは」は、カンボジアの中央銀行による世界で初めてのCBDCや、ブロックチェーンを利用した国内初のデジタル地域通貨「白虎」で採用実績があるブロックチェーンである。

磐梯町は福島県会津盆地の北東部に位置し、北は磐梯山、南は猪苗代湖に挟まれた人口約 3,400 人の町だ。日本の多くの自治体と同じく、磐梯町も少子高齢化や地域経済停滞などの課題に直面している。

そこで、磐梯町はデジタル変革戦略を掲げ、2020年7月にデジタル変革戦略室を設置し、他の自治体に先駆けて行政や地域のデジタル変革に注力してきた。

本年は行政のDXに注力し、ペーパレス化等の実現に向けて、民間の人材・ツールも活用しながらテレワーク研修、オンライン審議会、官民共創認定プロジェクト制度の設置等に取り組んでいる。

ビジョンとして、「自分たちの子や孫たちが暮らし続けたい魅力あるまちづくり」を掲げ、デジタル技術を活用し、町民本位の新しい行政経営モデルを実践していく必要があると考えているという。その実践の1つが、地域経済の活性化を目的として発行するプレミアム付き商品券のデジタル化だ。

デジタル地域通貨の導入により、行政コストの削減を目指すとともに、地域内での通貨流通を図り、地域経済をさらに活性化させていく方針だ。

また同時に、磐梯町はアフターコロナの新常識を実現するためには、紙幣などの現金に触れることなく生活活動ができる環境づくりが、今後求められていることを想定している。

高度なセキュリティを有するブロックチェーン技術を利用したデジタル地域通貨を発行することにより、スマートフォンなどを利用し非接触で支払いを完結できるキャッシュレス化の実現を目指すとともに、地域通貨の円滑かつ効率的な運用を目指している。(提供:月刊暗号資産