ZUU onlineでは、2021年8月20日より「ドクター(医師)の資産管理戦略」という特集を開始した。富裕層や高所得者の代名詞とも言えるドクターの資産管理にスポットを当てたものだ。

ドクターのマネー相談件数は1,000件以上という「ドクターに特化したファイナンシャル・プランナー」の岡崎謙二氏や、野村證券にてプライベートバンキング業務に従事し、現在は佐野比呂之税理士事務所代表である佐野税理士に専門的な話を聞いている。後ほどぜひご覧頂きたい。

本コラムでは、そこであまりカバーしきれなかった「ドクターの不動産投資」について触れていきたい。今後、上記特集にて不動産投資の専門回を公開(更新)する可能性はあるものの、まずはこちらで論じることにしよう。

医師 投資
(画像=PIXTA)

「ドクターと不動産投資は相性が良い」という意見が多い

ドクターの資産形成方法としてよく挙げられるのが「不動産投資」だ。不動産投資といっても様々な種類・手法があるが、ここでは「現役世代のドクターが、区分マンションやアパート、一棟マンションといったレジデンス物件をローン購入する」といったポピュラーなパターンを想像すれば良いだろう。

一般論として、「ドクターと不動産投資は相性が良い」という意見が多い。その主張理由には以下のようなことが想定される。なお、「レバレッジをかけることができる(他人資本で資産形成できる)」「安定したインカムゲインを期待できる」など、ドクターが関係ない不動産投資の特徴の記載は割愛している。

・激務であることが多いドクターにとって、一度仕組み化すれば最小限のメンテナンスで運用できる不動産投資は時間効率が良いため

・ドクターは年収および社会的信用が高いことが多く、ローンの際に通常よりも有利な条件で借り入れがしやすいため

・毎月高額な生命保険料を支払っていることが多いドクターにとって、団体信用生命保険に加入すれば、それである程度の保障になり、生命保険料の削減ができるようになるため

・ドクターは年収が高いことが多く、不動産投資の経費や減価償却を上手に活用すれば、所得税住民税の圧縮ができるため

・多くの病院では退職制度がなく、高い収入に見合った年金がもらえるわけではないドクターにとって、不動産からの賃料は老後の安定した収入源になりえるため

悪徳業者も多い?どうやって見分ければ良いか

しかし一方で、「ドクター(医師)の資産管理戦略」に登場した専門家を含めて、ドクターの安易な不動産投資には警鐘を鳴らす人も多い。全ての不動産業者がそうだというわけではないが、なかには悪徳業者もいるようだ。どのようにして、業者を見分ければ良いのだろうか。一般論だが、以下のようなことが想定される。