東日本大震災から10年という節目を迎えた今年、私たちはコロナの流行という未曽有の事態に見舞われています。コロナの影響で次々とクリエイティブなイベントが中止・延期される中、京都のアート写真フェス「KYOTOGRAPHIE 2021」が今年も開催されることとなりました。今だからこそぜひ参加したいKYOTOGRAPHIE 2021の見どころをご紹介します。

KYOTOGRAPHIEとは?

京都のアート写真フェスKYOTOGRAPHIE 2021の見どころは!?
(画像=mtaira/stock.adobe.com)

「KYOTOGRAPHIE」とは、2013年より京都で開催されている国際写真祭です。京都らしい神社仏閣や近現代建築を舞台に写真を展示し、写真表現そのものの可能性を模索してきました。

ただの写真祭にとどまらず、環境問題や社会問題にも積極的なアプローチをしてきたKYOTOGRAPHIE。写真を通して、よりよい社会とは何か?という問いを人々に投じています。過去8回の開催で、来場者は約100万人。コロナの影響で会期や会場の変更、スポンサーの撤退などに見舞われた2020年の開催では、30日間で約14万人の来場者を記録しました。

今年の開催期間は9月18日~10月17日の予定。写真の展示のほか、写真界の第一線で活躍するアーティストによるマスタークラスや、キッズ向けの教育プログラムなど、プロもアマも大人も子どもも能動的に参加できる写真祭として注目を集めています。

KYOTOGRAPHIE 2021の見どころ

ここからは、2021年のKYOTOGRAPHIEの見どころをご紹介します。

2021年のテーマはECHO(エコー)

KYOTOGRAPHIE 2021のテーマは、「ECHO(エコー)」。このテーマには、人類の過去から発せられるECHO(エコー)を写真から聞き取り、自分たちは今後どう生きるべきなのかを考えるといった意図が込められています。

東日本大震災に起因する原発事故からちょうど10年、コロナの流行から2年という今年。天災や事故、未知のウィルスの出現は、見方を変えれば環境を顧みずに歩んできた過去からのECHO(呼応)なのかもしれません。

コロナ禍の今、人類の一員として避けては通れないテーマに、KYOTOGRAPHIEではアートという側面から触れることができます。

14のメインプログラム

メインプログラムは、京都市内の十数カ所で行われる14のプログラム。旧日本銀行京都支店であり重要文化財の「京都文化博物館別館」や、帯の製造販売の老舗である「誉田屋源兵衛」など、京都が誇る歴史と風格ある建築物に写真が展示されます。

参加するのは、マイノリティコミュミティに焦点を当てた作品を生み出しているオランダ人フォトグラファーのアーウィン・オラフや、中国写真芸術のパイオニア榮榮(ロンロン)&日本人写真家の映里(インリ)など、国際色豊か。

実写映画化もされた人気漫画「約束のネバーランド」の原作者白井カイウと作画家の出水ぽすかが、KYOTOGRAPHIE2021のプレミアムスポンサーである「シャネル」と協業した作品も必見です。

アソシエイテッドプログラム

アソシエイテッドプログラムでは、KYOTOGRAPHIE2021に協賛しているパリ発のアパレルブランド「アニエスベー」とのコラボレーション作品が楽しめます。

展示されるのは、2020年のロックダウン中にアニエスベーが自分の私服を肖像画に着せて撮影した、茶目っ気あふれる作品。アニエスベーの店舗が新規オープンされることとなった河原町のファッションビル「京都BAL」で展示されます。

二条城を舞台にした5つの展示

KYOTOGRAPHIE2021では、世界遺産の二条城を舞台に東日本大震災に対する5つのオマージュ作品が展示されます。

シャネル日本法人取締役会長のリシャール・コラスは、東日本大震災の1か月後にボランティアとして東北を訪れ、女性にメイクアップサービスをした経験の持ち主。東北の人々の証言と写真を融合させた作品を展示予定です。

四代田辺竹雲斎のインスタレーションは、「ロエベ」のサポートを受けて実現。震災後に福島に移住し感じたことを作品に昇華させた華道家の片桐功敦は、生け花のインスタレーションを発表予定です。

世界的な振付家であるダミアン・ジャレのパフォーマンスを、世界各国の路上写真をとらえる写真家JRが撮影したスチール作品も展示予定。写真家でジャーナリストの小原一真は、福島の原発作業員と、コロナ禍の最前線で働く医療・介護従事者にフォーカスを当てたシリーズを展示します。

KYOTOGRAPHIE 2021で今を見つめ直す

古都の街並みとアートの融合が楽しめるのは、この写真祭ならではのだいご味。KYOTOGRAPHIE 2021は、困難に見舞われる今を写真という媒体を通して見つめ直すチャンスを私たちに与えてくれます。

(提供:JPRIME


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