富裕層のバランスシートを最も毀損するライフイベントのひとつが「相続」だ。そのため、ほとんどの富裕層にとって相続対策は大きな関心であり、同時に課題となる。そこで本特集では、「富裕層の相続税対策」について様々な角度から考察することにしよう。

アパート建設による相続税対策で転がり落ちる「元富裕層」
(画像=ZUU online)

提案型営業の代表例「アパート建設による相続税対策」

富裕層には多くの相続税対策の提案が集まる。しかし、本当に中立的立場から、その富裕層の利益最大化を図った提案は意外なほど少ない。富裕層に集まる相続税対策のほとんどが「提案型営業」であるためだ。提案型営業とは、金融機関、ハウスメーカー、M&A仲介会社などが、富裕層の相続税対策や事業承継対策を切り口として、自社のサービスや商品を販売するための営業手法だ。

その提案型営業の代表例とも言えるのが、ハウスメーカーを中心に展開されている「アパート建設による相続税対策」だ。保有している土地にアパートを建てるパターンだけではなく、新たに土地を取得して、そこにアパートを建てるパターンもある。

また、大きなお金を動かせる富裕層の場合、アパートではなくマンションやビルを建設することもある。要は不動産を活用した相続税ということだ。ハウスメーカーによる提案型営業ではないが、少し前に流行した「タワマン節税」も不動産を活用した相続税対策だ。

なぜアパートを建設することによって相続税対策になるのかは、本特集#2でも述べており、世の中に解説コンテンツも多いため、ここでは割愛させて頂くが(ハウスメーカーの営業マンに問い合わせれば、喜んで説明しに来てくれるだろう)、「アパートを建設すれば相続税対策になる」ということ自体は間違いではない。

富裕層から転がり落ちる「元富裕層」も?