本記事は、ふかぽん（a.k.a.ボロ戸建てKING）の著書『ヤンチャ大家が教える「最強ボロ戸建て」投資術』（扶桑社）の中から一部を抜粋・編集しています。
トラッシュをキャッシュに換えるＢＲＲＲの法則
ボロ戸建て投資とは、「住める状態じゃないボロボロの物件を、きれいに直し、貸し出して家賃をいただくこと」で成り立ちます。
それをぼく流に、オブラートに包まずに言い表すと「トラッシュ（ゴミ）をキャッシュ（金）に換える」ということになります。
誰からも見向きもされないゴミ物件を、いかにしてお金に換えるか。ぼくはトラッシュがキャッシュになるまでの一連の流れを、「BRRRの法則」というかたちでスキーム化しています。
「B」＝BUY（買う）
「R」＝REPAIR（直す）
「R」＝RENT（貸す）
「R」＝REPEAT（繰り返す）
ちなみにこのフレーズは、ミュージシャンである、ファットボーイ・スリムが2014年に発表した「Eat, Sleep, Rave, Repeat」という楽曲が発想源となっています。
食べて、寝て、野外パーティ、それらを繰り返す。これを文字ってみたのです。我ながら耳なじみがよく、キャッチーで覚えやすい、いいフレーズだと思います。
話を戻します。「BRRRの法則」を順番どおりに行うことによって、ゴミ同然のボロ戸建てはお金を生み出すキャッシュマシーンとなります。
まず最初の「B」は「BUY」、つまり物件の買い付けを意味します。詳しくは後述しますが、このフェーズではとにかく安く物件を仕入れることが大事になってきます。
次は「REPAIR」です。このフェーズでは物件の修繕を行います。実はこの項目だけは、飛ばして進むことができます。
ボロ戸建て投資を長く続けていると、壁がボロボロだろうが、屋根に穴が開いていようがお構いなしで賃貸契約を希望するお客さまに出くわします。
「本当にそんな人いるの？」と思われるかもしれませんが、本当にいます。もっと言うと、屋根のない物件に契約を希望なさったお客さまに対して、「やめたほうがいいですよ」と進言したこともあるくらいです。
もしもこのようなお客さまに巡り合えた場合は、「REPAIR」の項目は飛ばせます。しかし、留意してほしいのはあくまでもこれはラッキーケースだということ。
運よく1軒目の物件を、壁に大きな穴が開いている状態のまま、リフォームなしで貸し出せたとしても、最初の入居者さんが退去した後、穴が開いた状態で返ってくることを忘れてはいけません。
2軒目以降も同じようにリフォームなしで客付けできる保証はありません。したがって、初心者は初めのうちに「REPAIR」をたくさん経験しておくべきです。そこで馴れてしまえば、後々ラクに仕事が進められるでしょう。
とはいえ、リフォームは原則「やりすぎ注意」なので、それを忘れないこと。詳細は第3章で説明します。
「REPAIR」の次は「RENT」。物件の貸し出しです。たとえば「BUY」が苦手で、200万〜300万円という高値でしか物件の買い付けができない場合でも、「RENT」が得意であれば多少は挽回できます。
営業が上手で、物件を高く貸し出す技術に長けていれば、買い付けが下手で、安く物件を購入できなくても、利回りは改善できるのです。
ただ、初心者のうちは、自分の得意分野も不得意分野もわからないでしょうから、本書で説明する内容をしっかり踏まえて、すべての項目で基礎体力をつけておいてください。
経験を積んだ後にあなたならではのやり方を見つければいいのです。
最後の項目である「REPEAT」は、これらの項目をひたすら繰り返すことを意味しています。
1軒の物件を買って、直して、貸し出したからといって、一発屋で終わってはダメです。ぼくはこれまで1軒目で手を止めてしまった人を何人も見てきました。
何度も言いますが、ボロ戸建てを1軒買って貸し出したところで、得られる家賃はわずかなもの。あなたがサラリーマンを卒業して、人生を自分のものにするには、まったく足りません。
ボロ戸建て投資が自分に合う合わないもあると思いますが、第5章では一発屋にならないために大切なことを説明しますので、めげずに読み通してください。
以上が「BRRRの法則」の概要です。ぼくがこの法則を意識し始めたのは、ボロ戸建て投資を始めてしばらく経った後、脱サラして専業大家になってからでした。
それまでは無意識のうちに「BRRRの法則」を実践していたのですが、専業大家になって以降、講演などで自分の投資法を人に伝える機会を重ねるなかで、言語化できたのだと思います。
これはボロ戸建て投資の基本的な枠組みとなるので、頭に叩きこんでください。
ローンを組まず現金で安い戸建てを買い、DIYで安く直して貸し出す手法で、資産を増やしている。現在は25軒の物件を所有し、年間1,000万円以上の家賃収入を得ている。
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