本記事は、ふかぽん(a.k.a.ボロ戸建てKING)の著書『ヤンチャ大家が教える「最強ボロ戸建て」投資術』(扶桑社)の中から一部を抜粋・編集しています。

ヤンチャ大家が教える「最強ボロ戸建て」投資術5
(画像=PIXTA)

200万円の1軒より50万円の4軒のほうがいい

ここまで本書を読み進めてきた人であれば、ボロ戸建て投資においては、「物件を増やすことが成功への道」であることがおわかりになったかと思います。

ここではさらにダメ押しとして、1軒の戸建てを200万円で仕入れて運用するよりも、50万円で4軒の戸建てを買ったほうがあらゆる点でメリットが大きいことを説明します。

たとえば200万円の物件を都心から離れた関東エリアに購入した場合、得られる家賃は現実的に考えて、6万円がいいところです。

ぼくらボロ戸建て投資家からすれば、「200万円の戸建て」と聞くと、反射的に「高い! 高すぎる!」と拒否反応が出てしまいますが、世間一般の基準からすれば、「200万円の戸建て」は、最下層に位置する“トンデモ物件”です。6万円も得られれば万々歳でしょう。

かたや、50万円のボロ戸建てを4軒運用する場合、14ページで詳しく解説したとおり、家賃には底値があるため、一軒につきどんなに低く見積もっても、3万円は得られます。そうなると、順当に客付けができれば、月に3万円×4軒=12万円の家賃収入が得られるため、200万円の戸建てを貸し出すケースの2倍です。

200万円の物件を6万円で貸し出すケースでは、投資金額を回収するには、34カ月(およそ3年)かかりますが、50万円の戸建て4軒を3万円で貸し出す場合、17カ月(およそ1年半)しか要しません。

しかも、何度も言うように家賃3万円という数字は、限りなく悲観的に見積もった数字なので、実際には1年以内に投下資本を回収するのも決して難しいことではないのです。

もちろん、4軒の物件を買い付ける場合、リフォームコストや客付けの手間も4倍になりますが、それを差し引いたとしても、200万円のボロ戸建てを1軒運用するのに比べ、1.5倍は割がいいと思います。

読者の中には、「物件を増やしすぎると、管理が大変なのではないか?」と心配する人がいるかもしれません。

大丈夫です。先に触れたように、実際にぼくはサラリーマン時代でも、10軒の戸建てを所有し、そのうち7軒には入居者がいましたが、余裕で回していました。

大家業を始めるにあたって、不動産管理会社の利用を考える人がいるかもしれません。しかし、ぼくはおすすめしません。物件はすべて自主管理。これがふかぽん流です。

不動産管理会社は、建物のメンテナンスから入居者のクレーム対応にいたるまで、賃貸管理にまつわるさまざまな業務を請け負うことで手間賃を得ています。一般的な管理手数料は家賃の5%です。

たしかに集合住宅の場合は共有スペースの掃除やら、隣人トラブルへの対応など、物件が増えるほどに、大家の負担は重くなります。

その点、戸建ての場合は共有スペースがなく、隣人トラブルも発生しないので、とりあえず貸してしまえば、たまに修繕依頼の連絡があるくらいで、管理にかかる手間はほとんど発生しません。めちゃくちゃラクです。

ボロ戸建て大家の、物件管理におけるメインのミッションは建物の修繕対応です。ですが、管理会社は、そこではまったく力になってくれません。

たとえば、とある物件で水道から水漏れが発生した場合、ほとんどの管理会社は入居者からの問い合わせを受けると、その内容を大家に伝えて対応を求めます。

もしここで「わからないので、管理会社さんのほうでやってください」と頼めば、水道業者を手配してくれます。

その場合、修理業者に支払う費用に管理会社に払う手数料が乗ってきます。大家みずから修理業者に依頼すれば、管理会社への手数料がかからないのは言うまでもありません。もっと言うと、自分で修繕すればコストは微々たるものです。

不動産業界に初めて足を踏み入れる人は、管理会社と契約していればなにかと便利だと思いがちですが、内容によっては、手数料ばかりとられてメリットはほとんどありません。

「自主管理一択」がぼくの考えです。とはいえ、一人の大家が管理できる物件数には限界があります。ぼくの体感では、20〜30軒は余裕です。しかし、所有物件が50軒にもなると、入退去や更新手続きが頻繁に生じ、事務仕事に追われることになります。

慣れているぼくでも、おそらく150軒くらいが限界だと思います。そこを超えると、ほぼ連日、入居、退居、更新、クレームや問い合わせが入る状況になります。これらすべてに対応するとなると、不動産会社を経営しているのと変わらない状態になります。

ともあれ、あくまでも目安ではありますが、保有物件が50軒を超えたら物件を売却して資産を組み替え、一軒あたりの家賃単価を上げるなど、家賃総額をキープしながら、管理の手間を減らすのも手です。

あるいは、管理業務の一部を他人に任せるのもアリです。もっと言うと、株式や債券などのペーパーアセットに移行してもいい。自分のキャパシティを踏まえて、限界だと思ったら、臨機応変に作戦を切り替えてください。

ヤンチャ大家が教える「最強ボロ戸建て」投資術
ふかぽん(a.k.a.ボロ戸建てKING)
ボロ戸建て専門の不動産投資家
ローンを組まず現金で安い戸建てを買い、DIYで安く直して貸し出す手法で、資産を増やしている。現在は25軒の物件を所有し、年間1,000万円以上の家賃収入を得ている。

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