D2Cの失敗事例

D2Cは、成功事例だけでなく失敗する例も多い。どのような点で失敗しているのかも知っておこう。

商品が消費者のニーズに応えられていない

自分たちが「良い」と思った商品でも消費者のニーズに合致していなかったら売れるわけがない。「本当に消費者が求めているものか」を事前にしっかりとリサーチできていないと売れない商品を生み出す恐れもある。

サイトに集客できない

「SNSの活用がうまくいかない」「効果的な広告が出せない」などの理由でサイトに集客ができないこともD2Cの失敗につながる。まずは、ターゲットを把握しどの媒体に広告を出すかをしっかりと検討することが必要だ。

顧客対応が悪い

魅力的な商品があり、サイトに集客できても顧客対応が悪いと購入までには至らない。また仮に一度購入されても対応が悪いお店でリピーターになってくれる可能性は低いといえる。ネットショッピングでは一般的となっている以下のような基本的な顧客対応ができているかの確認が必要だ。

  • 受注確認メールはきちんと送られているか
  • 受注から発送までに時間がかかりすぎていないか
  • 問い合わせに迅速に回答しているか

ちょっとしたずさんな対応でもブランドの評価につながってしまうこともあるため、気を付けておきたい。

D2Cの成功までにはコストや時間がかかることを覚悟しよう

D2Cで成功している企業の例やD2Cが成功するまでのポイントを解説した。現在D2Cで成功している企業も簡単に成功したわけではない。消費者のニーズをリサーチし、それに合った商品開発を行ったからこそ成功に至ったのだ。また単に購入してもらうだけではなく商品開発に至るまでのストーリーや開発者の想いを消費者に届けられていることも成功のポイントといえる。

D2Cで成功するまでには、消費者ニーズのリサーチや商品開発、宣伝広告、サイト作成などにコストがかかることを覚悟しておこう。また商品を販売する自社サイトを立ち上げたからといって、すぐに成功するわけではない。基盤を構築していくためには、ある程度時間がかかることも再認識しておいたほうがいいだろう。

著:田尻 宏子
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。証券外務員第一種資格保有。証券会社・生命保険会社・銀行等複数の金融機関勤務の後、2016年末からライターとして活動を開始。株式投資・生命保険の加入や見直し・クレジットカードの解説記事や家計管理についての記事、金融用語解説などの分野を中心に多数執筆。また、学生時代に取得した博物館学芸員資格をもとに日本各地の文化・歴史についての記事も執筆する。「とっつきにくい金融情報を分かりやすく正確に読者にお伝えする」「どんな分野でも誰もが読みやすい記事を書く」をモットーとする。
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