日経平均 | 2万6,799.71円 ▼293.48円 |
為替 | 1ドル=126.35円 |
売買高(東証一部、以下同) | 8億7,744万株 |
売買代金 | 1兆8,866億2,200万円 |
値上り銘柄数 | 403銘柄 |
値下り銘柄数 | 1,374銘柄 |
騰落レシオ(25日) | 109.29% |
市況概況
インフレ懸念が根強く手仕舞い売りに押されて大幅下落
売り買いの手掛かりがあったわけではないが、世界的なインフレ懸念、スタグフレーション懸念から売り先行になった。
一旦、指数の上値の重さが確認されると、手仕舞い売りもヘッジ売りも嵩んで、売りが売りをぶような展開に。「買われすぎ銘柄」を中心に売られて、ほぼ全面安になった。中国の景気鈍化が伝わり、影響を懸念する動きがあった。
昼の時間帯は、買い戻しなどがあって下げ渋り、後場に入ると戻りを試す動きになった。目先筋の買い戻しが中心とみられるが、まるで日銀の買いが入ったかのような展開で、しつこく戻りを試す動きだった。戻りは鈍いのだが、改めて売り直すというようなことはなく、下値を試したものの底堅い展開だった。
最後まで買いが入り、高値圏まで戻しての引けとなった。決算発表が本格化する前に早めの買い戻しがあったものと思われる。
小型銘柄は手仕舞い売りに押されるものが多く、総じて軟調だった。東証マザーズ指数は大幅安。先物はまとまった売り買いが散発的に見られたが、断続的な売り買いにはならず、指数を動かす場面があっても方向感を出すようなことはなかった。
持高調整の売り買いが中心という感じ。決算発表が本格化する前に手仕舞いを急ぐような動きなのだろう。積極的に買い上がるような材料がみられるわけではなく、逆に景況感の悪さは織り込まれているという感じで、上がれば売られ、下がれば買われるような一進一退の動きなのだと思う。
テクニカル分析
日経平均
下ヒゲの長い足となったが、雲の中での調整が続きそうだ。この水準であれば25日移動平均線の上昇もまもなく止まるので、早晩、25日移動平均線を超えないとさらに下値を試すことになるのだろう。
あれやこれやと一言
相変わらず、理由がない中で、目先の需給で右往左往する展開となっている。買えない材料は見当たらず、中国の景気鈍化の影響もそろそろ取り沙汰されそうなのだが、買われていなかったことで特に売り急ぐということもないのだろう。
さらに、2万7,000円を割り込むような水準であれば損切りはできず、塩漬けになっているものが多いのだと思う。戻れば売りなのだろうが、戻らなければ塩漬けということで、買い気に乏しい中でも値持ちはいいように見える。
ただ、実際に中国の景気鈍化、そして円安の悪影響などがこれから始まる決算発表の足かせになると思うし、強気な見通しを示しても逆に下方修正が懸念されることになるだろう。終わった決算よりもやはり、今期の見通しということであれば買えない状況は続くと思う。
何度も述べてきているが、確かにここまでの決算は比較的好調というものが多かったのだろうし、コロナの終息が近いという雰囲気も楽観的な見通しにつながるが、円安を懸念することもあるので、好調な業績、楽観的な見通しが多くなれば、その分だけ金融緩和の終了の影響、特にETF(上場投資信託)の問題などを懸念することになるのである。
当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。