この記事は2022年4月18日に「ニッセイ基礎研究所」で公開された「デジタル遺品を取り巻く現状~急がれる共通ルールの整備~」を一部編集し、転載したものです。

要旨

デジタル遺品
(画像=Song_about_summer / stock.adobe.com)
  • デジタル遺品をめぐっては、(1)相続人にとって、個人がどのようなデジタル遺品を遺したのか分かりづらい、(2)デジタル遺品の承継の可否の基準が分かりづらい、等の課題がある。

  • 特に、財産的価値を有さないデジタル遺品に関しては、企業をはじめとするサービス提供事業者がそれぞれ相続の可否を定めており、類似のサービスでも相続可否等の判断が異なるケースも見られる。国内と同様、デジタル遺品の発生しうる海外では、法策定等によるルール整備を進める動きもみられる。

  • 国内においては、財産的価値を有さないデジタル遺品の相続については、現状、各サービス提供事業者が利用規約等によってルールを定めており、各事業者の裁量の余地は大きい。

  • 今後、デジタル技術の進歩や超高齢社会の進展等の影響で、デジタル遺品の種類やデジタル遺品への対応が必要となる機会の増加が想定される。デジタル遺品に関わるトラブルを回避するためにも、共通のルール整備を進める必要があるだろう。