先日、あるネットの記事を見て驚愕した。それは某大手外食チェーンの役員の不適切発言に関する記事だ。内容はご存知の方も多いと思うのでここでの解説は控えるが、その内容もさることながら、筆者が一番驚いたのは、その人が従前は世界屈指のグローバル企業でブランドマネージャーまで務めたキャリアの持ち主だったことだ。

富裕層,資産運用
Graphs/PIXTA、ZUU online

日本では老若男女を問わずLGBT(最近はLGBTQ+)、もっと言えば「ダイバーシティ」に関してまだまだ感度の低い人が少なくないように思われる。今回の件も当初は「あの外食チェーンのお偉いさんなら有り得るよね」といった見方も散見された。しかし調べてみると、少なくともその人が務めた前職のグローバル企業では絶対に許容されるものではなく、何がどうしたらそうなるのかという疑問符がたくさん並ぶような事件だった。

実はこのニュースに接して筆者が想起したのが「日本のプライベートバンカーの資質」という問題だ。もちろん、プライベートバンクに限らず、もはやすべての日本企業にとって共通の問題でもあるが、こと超富裕層や富裕層と呼ばれる人たちの「執事役」に近い存在であるべきプライベートバンカーには、より重要で、組織をあげて再点検すべき内容だと考えている。