この記事は2022年5月9日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


ドル
(画像=PIXTA)

2022年5月9日(月)の午前8時に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年5月9日。先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、円(-0.57%)は下落通貨のなかでは中位に位置する。円は9週続けて下落しており、円安トレンドは継続している。

先週、注目のFOMCが終了。市場予想通り50bp(0.50%)の利上げを決定したが、パウエルFRB議長が会見で(この先の)75bp(0.75%)の利上げは検討外と伝え、一旦、金利低下、ドル安へ動いた。

ただ、市場はこうした見方に懐疑的で、週末に向けあっさり反転、週間でも米ドル/円は上昇して引けている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

目先の重要イベントを通過したことで、市場の焦点は、この先の米国の物価動向と利上げがどれだけ前倒しされるか、この2点に移る。そうした関連から、今週は明後日2022年5月11日(水)に発表予定の米国4月のCPI(消費者物価指数)とその翌日12日(木)の同4月PPI(生産者物価指数)の結果に注目している。

どちらも40年ぶりの高水準となった3月の結果から、わずかな鈍化が予想されている。ただ、依然高止まりに変わりなく、市場予想を上回れば、金融引き締め加速、ドル高は想定しやすい。ドルは高値圏でのレンジとみるが、深い押し目は買いだろう。

ボラティリティからの予想レンジは、米ドル/円で128.5~132.5円、ユーロ/米ドルで1.035~1.065ドル、ユーロ/円で135.5~139.5円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。