株式市場は多少リバウンドしたかと思えばまた下落するという展開を繰り返している。アセットクラス「先進国株式」のなかで最大ウェイトを占める米国株式市場は年初来の安値圏で低迷している。本来であれば、この株式市場の下落を少なからず「補填する役回り」として先進国債券が機能するはずである。だからこそ教科書的には「分散投資に意味がある」と説明される。しかし、残念ながらアセットクラス「先進国国債」のパフォーマンスも最悪の状況である。

プライベートバンク,大損
SFIO CRACHO/stock.adobe.com、ZUU online

アセットクラス「先進国債券」で最大のウェイトを占めるのは、やはり米国の国債である。だが、昨秋以降「FRB(米連邦準備制度理事会)の金融緩和政策からの脱却」が現実のものとなるにつれ、金利上昇が債券価格の下落を招き、足もとでは「分散投資なんていっても、何の役にも立たないではないか」といった状況になっている。