Vチューバーの人気の理由・魅力とは

ひと口にVチューバーと言っても、その姿や配信内容はさまざまだ。少女だけではなく男性はもちろん、動物や架空の生物もいる。動画はゲーム実況や歌、雑談などが主流だが、視聴者参加型のクイズやゲームを企画したり、配信者自身が深い知識を持つ分野を掘り下げて語ったりと、幅広いコンテンツがある。

CGアバターでありながらも、体験を語ったり「◯◯やってみた」などの企画に挑戦したりしているのは生身の人間だ。その反応や感想に垣間見える人柄も魅力と言えるだろう。

知っておきたい人気Vチューバーは?

現在も増え続けているVチューバーだが、特に知っておきたい配信者の一部を紹介する(チャンネル登録者数は2022年6月時点)。

キズナアイ

Vチューバーの中で最も有名と言われる「世界初のバーチャルYouTuber」キズナアイは、自称AIでYouTube「A.I.Channel」のチャンネル登録者数は約308万人だ。Vチューバー業界のパイオニアとして、数々の企業広告との提携やアンバサダーなどに就任してきた。しかし2022年2月をもって、「より成長していくことを目標としたアップデートのため」として無期限の活動休止に入った。

月ノ美兎

月ノ美兎(つきのみと)は、「にじさんじ」の代表的Vチューバーとも言える。ゲーム実況や歌の配信に加え、映画や美術の見識が深く、独特の口調で体験を語るコンテンツが人気だ。単著でのコラム集も出版しており、チャンネル登録者数は88万人だ。

宝鐘マリン

カバー株式会社による事務所「ホロライブプロダクション」に所属するVチューバーも人気だ。中でも、女海賊の衣装が特徴的な宝鐘(ほうしょう)マリンは、チャンネル登録者数194万人を持つ。イラスト配信が有名で、アニメなどの豊富な知識によるいわゆる「オタクトーク」にも定評がある。

Vチューバー市場の多方面への拡大に期待

Vチューバー市場は、配信者・視聴者双方の増加に加え、グッズやライブなど関連商品やイベントの需要も高まっており、広告や啓発事業との相性も良い。より手軽で高性能なアバターの作成、配信のための周辺機器の開発も進んでおり、今後も多様な分野を取りこんだ市場の拡大が期待できそうだ。

文・岡本一道(金融・経済ジャーナリスト)

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