本記事は、福山敦士氏の著書『イマドキ部下を伸ばす 7つの技術』(あさ出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

イマドキ部下を伸ばす方法

ビジネスウーマン
(画像=maru54/stock.adobe.com)

7つの技術を身につける

本記事を読んでいるあなたは、部下との接し方について悩んでいるのではないでしょうか。

これまでの日本は終身雇用に伴う年功序列が一般的で、部下への指導方法も上から下へと受け継がれてきました。

自分が上司になったら、上司から受けた指導をそのまま部下に行えば大きな問題はなかったのです。

しかし今は、必ずしも部下が年下とは限りませんし、部下が持つ経験や実績も多様です。

またネットの台頭などにより世の中の仕組みが変わりました。

それぞれ育ってきた環境も全く違います。

そのため、「イマドキ部下」を伸ばすには、これまでの部下への指導方法では成立しなくなっているのです。

今の時代背景やイマドキの若者の特性を知ったことで、イマドキ部下を成長させるためには、上司が変わらなくてはいけないということがお分かりいただけたかと思います。

そう、イマドキ部下を導く「イマドキ上司」になるのです。

本記事では、イマドキ上司となってイマドキ部下を伸ばす技術を、次の7つに分けて紹介していきます。

1. 「伝える」

1つ目の技術は、「伝える」です。

仕事の目的や目標、詳しい内容、情報などを部下にきちんと伝えることは、上司の大切な仕事の1つです。

ただ、伝えること自体は目的ではありません。伝えるだけでは、知識の「伝達」にしかならず、部下は動くことができません。

伝えることの本当の目的は、部下に動いてもらうことにあります。伝え方を工夫するだけで、部下は自ら行動するようになります。

2. 「聞く」

2つ目の技術は、「聞く」です。

「聞く」ことの目的は、部下の考えや行動を把握することです。部下と一括りに言っても、一人ひとり、考え方や受け止め方は異なります。上司が部下を正しく理解しないと、最適な打ち手は打てません。

良い問いかけをすることで、部下本人も気づいていない本音を引き出せることもあります。

3. 「待つ」

3つ目の技術は、「待つ」です。

「教えたのにどうしてできないのか」という悩みは多くの場合、上司が部下の成長を待つことができていないことが原因です。

上司は、部下の成長を「待つ」必要があります。成長には一定の時間が必要なのです。

部下の成長を待つことで、部下は思い切り仕事をすることができ、着実に力をつけていけるようになります。

4. 「信頼される」

4つ目の技術は、「信頼される」です。

今は、「上司だから言うことを聞く」という時代ではなくなりました。

イマドキ部下は、未来が曖昧な現代だからこそ、この人の言うことに従って大丈夫なのかどうかを真剣に見極めています。

今の時代は、部下と戦略的に信頼関係を構築する必要があるのです。部下に信頼されることで、社内全体が力を合わせて成果を上げることができるようになります。

5. 「人間力を磨く」

5つ目の技術は、「人間力を磨く」です。

人の上に立つ人、つまり上司やリーダーは、自分が想像する以上に周りの人に見られています。

部下などおらず、目の前の仕事をこなしていたら実力も評価もついてきたときから、人を育て、評価する立場となった今、1人の人間としての魅力をいかに高め続けられるかが、部下の成長を促す上でも重要です。

人間力を磨くことで、部下に尊敬されて慕われ、部下はあなたをロールモデルに仕事をするようになります。

6. 「人間関係を構築する」

6つ目の技術は、「人間関係を構築する」です。

上司も誰かの部下です。社長さえも、株主の言うことには逆らえません。そんな中で、人間関係をスムーズにすることは、円滑な仕事の進行につながります。

人間関係をコントロールすることで部下にとっても魅力的な存在になることができます。

7. 「情報を収集する」

7つ目の技術は、「情報を収集する」です。

ビジネスパーソンとしての進化を自らの責任で実現させるためにも、最新の有益な情報を収集することは大切です。

最新の有益な情報は、実はWEBにはありません。イマドキ部下は、年齢・立場だけでは話を聞いてくれないため、良質な情報資産をいかに獲得し、活かしているかがイマドキ上司の武器となります。

=イマドキ部下を伸ばす 7つの技術
福山敦士
キャリア教育研究家
DORIRU株式会社(旧ギグセールス)代表取締役
慶應義塾高校 講師(ビジネス実践講座) 
1989年横浜生まれ。 大学卒業後、サイバーエージェントに入社。会社員生活になじめず成績が上がらない日々を過ごすものの一念発起し、仕事の仕方を変えたところ、25歳でグループ会社(シロク)の取締役営業本部長に就任。27歳で独立起業。複数企業/事業を立ち上げ4度のM&A(売却)をすべて上場企業相手に実行。ショーケース社へのM&A時、同社取締役に就任。人事本部長として、採用育成、人事制度設計、マネジメント研修などに従事。2020年、ギグセールス社にM&Aにて参画、2022年から代表取締役就任。
慶應義塾高校、代々木ゼミナール教育総合研究所などで学生にビジネスを教える講師を務めている。
著書累計12万部超。学生時代は野球ひと筋16年。甲子園ベスト8。3児のパパ。

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