本記事は、坂本綾子氏の著書『絶対に損をしないお金の増やし方』(CCCメディアハウス)の中から一部を抜粋・編集しています。

ビジネスマン,疑問
(画像=Song_about_summer/stock.adobe.com)

Q 勤務先に持株会があるけれど、利用したほうがいい?

A 注意点をわかった上で活用したい

給与天引きで、毎月、勤務先の株式を買える従業員持株会。持株会では奨励金を支給する会社が多いので、その分、購入できる株数が増え、通常の方法で株式を買うよりお得になります。

また、配当金や株価の上昇により自分の資産も増えるので、仕事をする際のモチベーションアップにもなります。会社もそれを期待して持株会の制度を採用しているわけですが、実際に株価が上がれば従業員の資産形成につながるので、福利厚生の1つと位置づけられています。

導入しているのは上場企業が中心で、会社員なら誰でも利用できるわけではありません。せっかく勤務先に制度があるなら検討してもいいですね。ただし、次の点には注意しましょう。

● 投資のお金を持株会に集中させない

資産運用で大事なのは、分散投資です。性格の異なる複数の資産に投資をすることで、リスクを低減できます。日本の株式で、1社だけへの集中投資はリスクが大きくなります。しかも勤務先ですから、万が一、会社の業績が低迷した場合は、仕事と金融資産の両方をなくしてしまうかもしれません。あくまで運用の一部にとどめましょう。

● 売却や退会の方法を確認しておく

途中でお金が必要になって売却したいときは、どうすればいいか。また、転職などにより退会することもありえます。売却や退会の際は個人の口座に株式を移すことになります。これらの手続きには時間がかかるケースが多いので、事前に確認しておきましょう。

=絶対に損をしないお金の増やし方
坂本綾子
ファイナンシャルプランナー。
1988年よりマネー誌、女性誌にて家計管理や資産運用の取材記事を執筆。1,000人以上に取材。99年ファイナンシャルプランナー資格取得。2010年ファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所設立。20年を超える取材記者としての経験を生かして、生活者向けの金融・経済記事の執筆、家計相談、セミナー講師を行っている。
著書に、ベストセラーとなった『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(朝日新聞出版)、『まだ間に合う! 50歳からのお金の基本』(エムディエヌコーポレーション)などがある。

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