この記事は2023年1月25日に「CAR and DRIVER」で公開された「BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー」を一部編集し、転載したものです。


BMW X初のM専用モデルで、かつBMW M初のプラグインハイブリッドモデルに位置する「BMW XM」が日本で発売。パワートレインはシステムル最高出力 653ps(480kW)/最大トルク800Nm(81.6kg・m)を発生する4.4リットルV8直噴ガソリンMツインパワーターボエンジン+電気モーター+電子油圧制御式8速スポーツATに総電力量29.5kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたBMW eDriveテクノロジーを搭載

BMWジャパンは2023年1月18日、BMW X初のM専用モデルで、かつBMW M初のプラグインハイブリッドモデルとなる高性能ラグジュアリーSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)の「XM」を発売した。車両価格は2130万円に設定。ユーザーへの納車は本年4月からを予定する。

BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲BMW XM 価格:8SAT2130万円 全長5110×全幅2005×全高1755mm ホイールベース3105mm 車重2710㎏ 乗車定員5名 写真はナイトゴールド仕様

BMW M1以来のBMW M専用モデルとなるXMは、革新的な駆動システムテクノロジーに独自の車両コンセプト、すべての人を惹きつける個性的なデザイン、先進的かつ快適なキャビン空間などを採用したことが特徴である。

BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲XMはBMW X初のM専用モデルで、かつBMW M初のプラグインハイブリッドモデルに位置する

まずエクステリアは、BMWのラグジュアリーモデルに相応しい圧倒的な存在感やダイナミズム、威風堂々たる佇まいに加えて、Mモデルらしいスポーティさを強調する。フロントマスクは最新のBMWラグジュアリーモデルで採用する上下2分割のツインサーキュラー&ダブルライトで構成し、上部にはターンインジケーターを含むLEDデイタイムランニングライト、下部にはアダプティブマトリックス機能とコーナリングライト機能を併せ持つLED ヘッドライトを配する。BMWデザインの象徴であるキドニーグリルはヘッドライトの間に大胆に組み込み、外側のエッジに向かって細くし、八角形のアウトラインでダイナミックなキャラクターを際立たせることで、存在感と力強さを主張するデザインに進化した。クロームで縁取って斬新さと高級感を表現し、合わせて暗闇で光を放ち存在感を増すアイコニックグロー・キドニーグリルとして、夜間における存在感を増したことも、フロントビューのトピックだ。

BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲キドニーグリルはヘッドライトの間に大胆に組み込まれ、外側のエッジに向かって細くし、八角形のアウトラインでダイナミックなキャラクターを際立たせることで、存在感と力強さを主張する
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲スタイリングはBMWのラグジュアリーモデルに相応しい圧倒的な存在感やダイナミズム、威風堂々たる佇まいに加えて、Mモデルらしいスポーティさを強調する

一方でサイドビューは、魅惑的なクーペスタイルのシルエットと力感にあふれたプロポーションを融合したうえで、サイドウィンドウ周囲にナイトゴールドまたはブラックのアクセントバンド(光沢仕上げ)を配して、特別な高級感を創出。足もとにはMライトアロイホイール・スタースポーク・スタイリング923Mバイカラー(ナイトゴールド・アクセントまたはジェットブラック、前10J×23/後11J×23)+前275/35R23/後315/30R23タイヤを装着する。そしてリアセクションには、縦に配置した六角形デザインのMデュアルエギゾーストテールパイプやナイトゴールドまたはブラックのディフューザー、専用XMエンブレムなどを装備して、後ろ姿でも比類なき個性と存在感を主張。リアウィンドウ左右上部にBMWロゴを配して、Mの原点であるM1の後継であることを示した点も、スタイリングの訴求点である。

BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲サイドウィンドウ周囲にナイトゴールド(写真)またはブラックのアクセントバンドを配して、特別な高級感を創出
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲足もとにはMライトアロイホイール・スタースポーク・スタイリング923Mバイカラー(ナイトゴールド・アクセント、前10J×23/後11J×23)+前275/35R23/後315/30R23タイヤを装着する
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲リアウィンドウ左右上部にBMWロゴを、リアゲートに専用XMエンブレムを配備
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲縦に配した六角形デザインのMデュアルエギゾーストテールパイプを採用
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲XMはMハイグロスシャドーライン・エクステリア・エクステンドコンテンツを配したハイグロスブラック仕様もラインアップする

内包するインテリアは、12.3インチのメーターパネルと14.9インチのコントロールディスプレイを一体化させ、ドライバー側に湾曲させた最新のカーブドディスプレイを配するBMWライブコックピットを採用。また、BMW特有のiDriveコントローラー回りをすっきりとアレンジすることで、運転席まわりの空間を広くし、かつモダンな印象を付与する。さらに、専用のマルチファンクションMレザーステアリングホイールや赤色のエンジン・スタート/ストップボタン、BMW Individualレザーメリノ表皮のMマルチファンクションシート、Mシートベルト、Mロゴイルミネーションなどを装備して、Mモデルであることを主張。特殊な加工と製法によって生み出した専用のビンテージ調レザーをインストルメントパネルとドアトリムに配備した点も、キャビン空間のトピックだ。一方でリア空間に関しては、ダイヤモンド形状のヘッドレストと独創的なステッチパターンを配したシート(40:20:40分割可倒のスルーローディングシステムを内蔵)やアルカンターラの大型クッションなどで構成したMラウンジ・コンセプトを採用。立体的なプリズム構造のデザインに、間接照明と直接照明を組み合わせることでモダンアートのような幻想的な空間を演出するプリズムルーフライニングを配したことも、キャビン空間の特徴である。

BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲12.3インチのメーターパネルと14.9インチのコントロールディスプレイを一体化させ、ドライバー側に湾曲させた最新のカーブドディスプレイを配するBMWライブコックピットを採用。日本導入モデルのハンドル位置は右
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲BMW特有のiDriveコントローラー回りをすっきりとさせることで運転席まわりの空間を広くし、かつモダンな印象を付与する
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲BMW Individualレザーメリノ表皮のMマルチファンクションシートとMシートベルトを装備
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲リア空間にはダイヤモンド形状のヘッドレストと独創的なステッチパターンを配したシートやアルカンターラの大型クッションなどで構成したMラウンジ・コンセプトを採用
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲立体的なプリズム構造のデザインに、間接照明と直接照明を組み合わせることでモダンアートのような幻想的な空間を演出するプリズムルーフライニングを設定
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲ラゲッジルームは後席使用時で527リットル、後席格納時で最大1820リットルの容量を確保

肝心のパワーユニットは、システムトータル最高出力 653ps(480kW)/最大トルク800Nm(81.6kg・m)を発生する4395cc・V型8気筒DOHC直噴ガソリンMツインパワーターボエンジン(最高出力489ps/5400~7200rpm、最大トルク650Nm/1600~5000rpm)+電気モーター(最高出力145kW/7000rpm、最大トルク280Nm/100~5500rpm)に、総電力量29.5kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたBMW eDriveテクノロジーのMプラグインハイブリッドを採用。トランスミッションには8速スポーツAT(Mステップトロニック/シフトパドル付)を組み合わせ、駆動機構には前輪と後輪の駆動トルクを素早く正確に、かつ無段階に可変配分するBMW独自のインテリジェント4輪駆動システムであるM xDriveを採用する。性能面では、欧州WLTPモードで最大80kmのEV走行を実現したうえで、0→100km/h加速4.3秒を成し遂げた。

BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲パワーユニットはシステム最高出力 653ps(480kW)/最大トルク800Nm(81.6kg・m)を発生する4395cc・V型8気筒DOHC直噴ガソリンMツインパワーターボエンジン(489ps/650Nm)+電気モーター(145kW/280Nm)に、総電力量29.5kWhのリチウムイオン電池を組み合わせたBMW eDriveテクノロジーのMプラグインハイブリッドを搭載
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲EV走行距離は欧州WLTPモードで最大80kmを実現。BMW Chargingの製品とサービスを活用すれば幅広い充電方法が選択できる

足回りについては、電子制御ダンパーとアクティブ・ロール・スタビライザーを備えたアダプティブMサスペンション・プロフェッショナルを採用して、操作性とレスポンスに優れたスポーティなハンドリング性能を実現。また、ドライビングモードとしては、長距離走行において優れた快適性を演じるComfort(コンフォート)、スポーツ走行に適合させたSport(スポーツ)、ダイナミックな走行を可能にするSport Plus(スポーツ・プラス)という3モードが、Mセットアップメニューから選択できる。さらに、アクティブ・ロール・コンフォートを備えた直進走行時の快適性向上に寄与するアクティブ・ロール・スタビライザーや、コーナリング性能を高めるMスポーツ・ディファレンシャル、回頭性と俊敏なレーンチェンジを可能とするインテグラル・アクティブ・ステアリング、制動性能を高めたMスポーツブレーキ(ブラックハイグロス・キャリパー)などを組み込んだ。

BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲電子制御ダンパーとアクティブ・ロール・スタビライザーを備えたアダプティブMサスペンション・プロフェッショナルを組み込む
BMW M1以来のBMW M専用モデルとなる「BMW XM」が日本デビュー
▲アクティブ・ロール・スタビライザーやMスポーツ・ディファレンシャルを採用

先進安全装備についても最新世代のシステムを導入し、高性能3眼カメラ&レーダーや高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、より精度と正確性が向上した最先端の運転支援システムのドライビング・アシスト・プロフェッショナルを標準で装備。また、時速35km以下で車両が直前に前進したルート最大200mまでを記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能なリバース・アシスト・プロフェッショナル機能を配備したパーキング・アシスト・プロフェッショナルや、高速道路での渋滞時にドライバーをサポートするハンズオフ機能付き渋滞運転支援システムなどを採用する。ほかにも、バージョンアップしたBMWコネクテッド・ドライブやBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント(AI音声会話システム)を装備して利便性を高めている。

Writer:大貫直次郎

(提供:CAR and DRIVER