経営者の実践する読書習慣
経営者は、どのようにして読書を習慣づけているのだろうか。ここでは、実際に経営者の実践する読書習慣を紹介する。
忙しくても「読書をする時間」を作る
「仕事で忙しいから本を読む時間がない」という悩みは、多くのビジネスパーソンの持つ悩みだろう。しかし読書家の経営者は、忙しくても読書をする時間を作る工夫をしている。例えば朝起きて家を出る間に集中して本を読む時間を作ったり、就寝前の時間を読書に充てたりする経営者も少なくない。通勤などの移動時間や休日など、まとまった時間を活用するのもいいだろう。
逆に毎日の歯磨きのように読書を日々のルーチンに組み込むのもおすすめの方法だ。
興味のある本から読書を習慣化する
読書がなかなか習慣にならない場合は、まず強く興味をひかれる分野の本から読み始めてみよう。料理が好きなら「料理本」、星を見るのが好きなら「天文学の本」など、入り口は何でもいい。毎日15分ずつでも読書を習慣化するよう続けていくうちに、自然と本を読むことに対する抵抗感がなくなり読書が習慣化する。
あの経営者も愛読するおすすめの本6選
「今日から早速読書を始めてみよう」と感じた方のために、経営者の愛読書を6つ紹介する。役に立つ・立たないというよりも「面白そうだ」と思った本を手に取って、少しずつ読み進めてはいかがだろうか。
竜馬がゆく
ソフトバンクグループ株式会社の代表取締役会長兼社長執行役員である孫正義氏の愛読書が『竜馬がゆく』だ。坂本龍馬を中心に据えて激動の幕末期を描く歴史小説である。孫氏は、本書から「志高く」という考え方を学んだという。著者・司馬遼太郎氏の代表作の一つであり、読みやすいため読書を始めるのにうってつけの1冊だ。
プロフェッショナルマネジャー
株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長の柳井正氏が「私の最高の教科書」と評価する経営指南の本。米国で14年半連続増益の記録を打ち立てた敏腕経営者の著者・ハロルド・ジェニーン氏の実体験から出た経営論は必読だ。経営の秘訣は「終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをする」など、分かりやすい表現で語っている。
成功哲学
誰もが成功を手にすることができる方法論を研究したナポレオン・ヒル氏が開発した成功プログラムのガイダンスブック。自己啓発本の代表作として長く読み継がれる良書である。株式会社トーヨーキッチンスタイル代表取締役の渡辺孝雄氏は、本書を愛読書の一つに挙げている。成功哲学を学ぶだけでなく米国の文化や社会への理解が深められる本でもある。
ドラッカー 365の金言
ピーター・ドラッカーの名前は、聞いたことがあるのではないだろうか。マネジメント論を体系化し、「マネジメントの父」とも呼ばれている経営学者だ。本書は、そんなドラッカーの考え方を金言として分かりやすくまとめている。1日1つの金言を読んでいけば、1年間で1冊読み終えられるように構成されているため、毎日短い時間で少しずつ読み進めるのにもおすすめだ。
戦略の本質
戦略やリーダーシップについて書かれた本。世界史の戦争を引き合いに出しつつ、戦略の本質を解き明かしていく。姉妹本に『失敗の本質』もある。ユニ・チャーム株式会社創業者の高原慶一郎氏が愛読していた1冊だ。
ユダヤの商法-世界経済を動かす
日本マクドナルドの創業者・藤田田氏の執筆した商売の基本知識が詰まった良書。株式会社オークファン代表取締役社長武永修一氏は、お金の見方や価値観が大きく変わり、とても影響を受けたと語っている。