本記事は、ゆうパパ氏の著書『ほったらかし投資FIRE』(SBクリエイティブ)の中から一部を抜粋・編集しています。

「キャピタルゲインによるFIRE」と「インカムゲインによるFIRE

「キャピタルゲインによるFIRE」と「インカムゲインによるFIRE」
(画像=Treecha/stock.adobe.com)

「キャピタルゲインによるFIRE」と「インカムゲインによるFIRE」では、FIRE後の生活費の原資に少し違いがあります。「配当投資によるFIRE」とはどんなしくみかをご理解いただくのに大事なポイントですので、ここで解説しておきます。

「キャピタルゲインによるFIRE」の場合は、「4%ルール」に基づいて、生活費を捻出します。生活費が月25万円の場合は年間300万円必要で、FIREを達成するには300万円×25年=7,500万円の資産が必要になります。そして、FIRE後は、これを年4%(年300万円の利益)で運用しながら、毎年資産の4%(同じく300万円)を取り崩して生活費に充てていけば、資産を減らすことなく生活できるというものです。つまり、取り崩した資産が生活費になります。

一方、配当投資の場合、「4%ルール」は使いません。純粋に配当金自体が生活費になります。例えば、「QYLD」という米国株ETFであれば、配当の利率が「年12%」です。年300万円の生活費がかかるとすれば、年に300万円の配当金が振り込まれるようにすればいいわけですので、300万円÷12%=2,500万円の資産が必要になる計算になります。

逆に言うと、QYLDへの投資資産が2,500万円になれば、2,500万円×12%=年間300万円が毎年配当金として、あなたの口座に入ってきます。これが生活費になるのです。

この場合、「キャピタルゲインによるFIRE」と違って、総資産である2,500万円自体から取り崩す必要はありません。資産を減らさずに、生活費を賄えるというのは、思っている以上にうれしいものです。体験してみるとわかるのですが、お金が増えているという「実感」がリアルに湧いてくる瞬間です。何より、資産を減らしませんから、本当の意味で安心してFIRE生活を送れるのは、「インカムゲインによるFIRE」のほうだと私は考えています。

ほったらかし投資FIRE
ゆうパパ
24歳で3,000万円の投資詐欺にあい猛勉強したことがきっかけで投資を本格的にスタート。その後、投資家として活動。米国株の配当投資で30代でFIREを実現。2021年にはヨーロッパへ移住。
投資歴は13年、60ヵ国の海外渡航歴など、世界を舞台に『時間とお金に縛られないFIREライフスタイル』を実現。しかし、TOEICは250点しかなく英語が弱点。
現在は米国株で豊かなライフスタイルを送る仲間を増やしていくため、次世代の金融教育にも力を注いでいる。SNSフォロワー総数約8万人のインフルエンサー。Twitter、Clubhouse、Voicyなどのメディアで『ゆうパパ』として活躍中。
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