近年では、AIやIoTなどのIT技術が発展しており、製造現場における省力化・自動化が進んできました。これらのデジタル技術の活用により、業務の効率化を図る企業は増えています。実際に、経済産業省がDXの推進を推奨していることもあり、製造業を始めとするさまざまな企業でDXは注目されているでしょう。
しかし、DXの推進にはさまざまな課題があり、予定通りに進まなかったり有効活用できず失敗したりするケースもゼロではありません。よりDX推進の成功率を高めるためには、専門的な知識を持つ「DXコンサル」の活用がおすすめです。
本コラムでは、DXコンサルについて解説いたします。
ぜひ参考にしてみてください。
DXコンサルティングとは?
DXコンサルとは、導入するDXに関しての深い知見や経験に基づいた企業の組織構造や文化の変革をサポートする仕事をする専門家のことです。近年では、次々と新しいテクノロジーが登場しており、それを駆使することにより、これまでになかった新しい革新的なビジネスを創出する可能性が生まれています。
DXコンサルは、顧客に対して新しいビジネスや価値、体験を提供するために適切な情報を案内し、スムーズに変革を進められるようにサポートします。
AIやIoT、5G通信などIT関連技術の発展が加速する現代において、製造業は最新のテクノロジーを導入し、品質・生産プロセス・人材などのさまざまな分野において発生する問題・課題の早期発見・早期解決が求められています。
AIを駆使するなどデジタル技術を推進し、ビジネスに変革をもたらすようなDXでなければ、製造業が直面するさまざまなリスクへの対応が難しくなっているでしょう。近年ではDX関連の設備投資も増加していることから、従来のやり方を大きく変え、変化に適応できるような柔軟性の高い組織に組み替える必要があります。
このような対応をおろそかにすると、事業が円滑に進まなくなり将来的な企業活動の発展に支障をきたす可能性があります。そこで注目されているのがDXコンサル(DXコンサルティング、DXコンサルタント)です。
経営に関する知見や経験のほか、デジタル分野にも長けた高い能力があるDXコンサルを活用することにより、新しい組織や企業の変革へと導いてくれるでしょう。
主な役割
DXコンサルは企業がDXを推進する場合において、最適なIT技術やシステムの種類を検討し、徹底したサポートを行うことで成功に導く重要な役割を担います。DXは最新のデジタル技術を最大限に活用して、新製品や新しいサービス、優れたビジネスモデルの創出や業務の課題を改善するなど、今までの企業の在り方を変革することです。
最新、IT技術は次々と登場しており、適切に活用できなければ、競争が激変する市場環境において企業は生き残れないでしょう。
その一方でDXを推進し、新しいテクノロジーを上手に活用できれば、これまで停滞していた業績が一気にアップしたり、市場において優位な位置を確立できたりなど、さまざまな恩恵を受けやすくなります。
DXコンサルは、クライアント企業に対してDXの導入時だけではなく、導入後も適切に運用できているかの確認やコンサルティングを行い、DXに合わせた事業経営活動において資源の活用や人材育成といった徹底したサポートも実施します。
新しい技術の導入にあたっては、経営層の中にも全くDXについて知らない方も多いので、基本知識の習得からスタートします。その後、計画や方針などの立案、計画を元にした個別プランの実行に至るまで、DXコンサルが活躍する機会は多くあるでしょう。
以下に、DXが単なるIT技術の導入ではなく、多彩な役割を負っていることをご理解いただくために、ビジョン策定・アイディア創出・ユースケース作成・PoC/MVP・導入支援、保守という5つの役割について紹介します。
ビジョン策定
DXとは全社あげての取り組みであり、企業の在り方をも変えていく施策なので、企業のビジョン・目標を明確化し、それに向かって確実に推進していく必要があります。
DXコンサルは、中長期的な経営戦略の立案や、デジタル化によるその企業の将来像、ありたい姿を企業と一丸になって設定します。これを「ビジョン策定」と呼びます。ビジョン策定によってデジタル化への向き合い方や目指すべき方向性を明確化させるのです。
アイディア創出
DXの推進には、クライアント企業の現場や事業に合致した効果的かつ画期的なアイディアが不可欠です。
DXコンサルは、まずクライアントのDX推進状況を客観的に把握すべく収集したデータをもとにその企業の事業内容を深く理解し、政治・経済・社会・技術といった外部環境の変化がクライアントにどのような影響を与えるかについて予測します。その上で、これまでにない製品やサービス、ビジネスモデルの創出につながる提案を行うのです。
ユースケース作成
ユースケース(use case)とは、ソフトウェアにおける標準設計手法の1つであり、データの活用には不可欠なものです。
DXコンサルは、開発者目線ではなく利用者レベルに落とし込んだわかりやすい仕様書を作成します。そのため、利用者とシステムのやり取りがスムーズに行える設計ができ、DXで取り入れるデジタル技術のエラーを未然に防ぐことが可能となります。
PoC/MVP
PoC(Proof Of Concept)は、新しいアイディアや手法の実現可能性を確認するために検証するプロセスを指します。一方、MVP(Minimum Viable Product)は、最小限の価値を提供できるプロダクトを指し、本格的に販売を開始する前にMVP製品を使用してもらい、市場の反応を見て短期間で仮説の検証を行うことができます。
PoC/MVPでは本格的な開発に入る前にリスクやコストを可視化できるため、費用対効果の高い開発を実現し、検証結果を投資判断に応用したり、投資家や企業から注目を集めたりすることができます。
導入支援、保守
DXコンサルには、それまでに蓄積してきた豊富な経験を活かして、本格的なDX推進に必要なシステム開発やデジタル技術の導入、研修、およびその保守まで支援してくれるところもあります。
DXの推進は大がかりな取り組みとなるため、多彩な支援を得られるDXコンサルの存在は心強いものです。社内に必要な制度やスキルの定義にまで関与し、デジタル人材育成や新規人材の定着のサポートを行ったり、システムの不具合やトラブルにも迅速に対応。万が一の時にも安心な保守サービスまで一貫して行うDXコンサルも存在します。
DXコンサルティングの種類
DXコンサルティング会社には、それぞれ得意領域があります。会社を選ぶときはその得意領域が自社のニーズにマッチしているかをよく検討することが重要です。主な領域には以下のようなものがあります。
- 戦略系コンサルティング
- 総合系コンサルティング
- IT系コンサルティング
- 特化型コンサルティング
下記にそれぞれの特徴を解説します。
戦略系コンサルティング
戦略系コンサルティングは、全社戦略、新規事業創出、デジタル戦略など経営戦略の策定を支援します。戦略系コンサルが得意な会社は、戦略設計から最新技術の導入まで幅広く対応してくれるので、以下のような課題を抱える企業に特におすすめです。
- DX技術を自社の事業にどのように活かせばいいのか分からない
- 収益性や実現性を踏まえた上での客観的かつ合理的な意思決定が難しい
- DX部門がデジタル技術活用施策を出しても、現場がコミットしない
- すでにPoCを実施しているが、目新しいテーマになかなか取り組めない
総合系コンサルティング
総合系コンサルティングは、数多いコンサルの中でも特に幅広い業種のクライアントに対して、戦略立案から実行支援、システム導入、保守運用、業務改善まで包括的なサービスを提供しています。
規模の大きい会社が多く、コンサルタント以外にもエンジニアやマーケター、データサイエンティスト等、幅広いバックグラウンドの社員がいるので、必要に応じて最適な社員を配属し、クライアントにサービスを提供できるのが総合系コンサルの利点と言えるでしょう。
IT系コンサルティング
IT系コンサルティングは、一般的にシステム開発の知識を活かして、ITを利用する顧客の課題や問題を解決するための提案を行う職種です。具体的には、システム導入・保守・運用、新システムに合わせた業務改善をメインでサポートします。
DXの実現にあたっては、IT領域の知見を駆使して新規事業のデジタル戦略策定やデジタルビジネスの開発支援なども行い、新しい価値を生み出しています。
その他特化型コンサルティング
特化型コンサルティングには、上記以外にも、特定の業務領域に特化したコンサルや特定の技術に特化したコンサルも存在しています。
業務領域特化型には、マーケティング専門、人材組織専門、医療・バイオ、法規制対応・国際的な認証取得等の支援に特化したコンサルなどがあり、技術特化型には、AIやRPA(Robotic Process Automation)をメインにしたコンサルなどがあります。
グローバル競争激化による環境変化に伴い、それぞれの強みを活かした多彩な特化型コンサルが登場している状況ですが、コンサルにより得意分野やスキルが大きく異なるため、選択肢が多い一方で依頼する側は慎重に選ぶ必要があります。
DXコンサルタントの必要性が高まっている背景
最新のAI技術などのデジタル化の恩恵を享受できた業界・企業はこれまでにも数多く存在し、製造業を見ても多数の成功事例を見かけるようになりました。その一方で、DXの推進が遅れている製造業においては、競争力が低下することにより市場に取り残され、淘汰される恐れがあります。
製造業の設備投資の目的を見ても、工場や倉庫などの現場に導入する予定のDXに注目が集まっており、経済産業省の「ものづくり基盤技術の振興施策」のデータによると、2015年から2020年の5年間で、10%近くも増えています。
そこで、製造業においてDXが注目されている理由や背景を把握することで、自社にとって最適な施策を考えられるでしょう。ここでは、製造業におけるDXの状況についてご紹介します。
製造業がDXを推進する必要性が増加
製造業はこれまでにもさまざまな課題を抱えてきましたが、優秀な人材や企業努力によってクリアしてきました。しかし、昨今のコロナ禍や世界情勢などを受けて、不確実性が高まり、製造業が乗り越えなければならない問題は複雑でハードルの高いものとなります。
DXはこのような問題の解決策として注目されています。ここでは、製造業がDXを推進する必要性をご紹介します。
製造業は日本国内の主要産業
製造業は日本の主要産業であり、近年の激しく変化する顧客や社会のニーズに応えるためには、日本の主要産業である製造業ほどデジタル化を推進して、よりよい製品・サービスを提供できるビジネスモデルを変革させる必要があります。
業務プロセスや組織の文化・風土などを市場の要求に合わせて柔軟に対応させ、生き残るためには常に競争でも優位に立つ必要があります。国の経済を支える製造業は、世界的に見るとシェアが低下しつつあり、その影響力も弱まっています。そのため、製造業がDX化を推進し、多くの課題をクリアすることによって、日本の影響力を取り戻すことが求められています。
デジタル技術による製造ラインの大きな変化
デジタル技術の進展は、FA(ファクトリーオートメーション)に進み、その次は、IoTの登場によって、大きく変化しています。さらに新たに登場してきたAIを軸とした多種多様なデジタル技術が各分野で応用され、製造プロセスに変革をもたらし、製造ラインや工場などが大きな転換点を迎えています。
これらの変化に対応できる環境を構築し、さらにプロセスの無駄を省き効率化を図るためにもDXの推進が求められています。
個々の企業によるDX推進が必要
DXの推進は1つの企業だけが実施するだけで完了するわけではありません。下請け企業や裾野分野の企業にまで広がって、個々の企業でもDXを推進しなければ、日本の産業全体での製造業の競争優位性を保てなくなると考えられています。
個々の企業が本格的にDXに取り組まなければ、世界の競争市場において取り残される恐れがあります。そのこともあり、製造業におけるDXの推進は、経済産業省を始めとする各省庁でも取り組みが行われています。
DXの推進に立ちはだかる壁
製造業の市場は日本だけではなく、今や世界中にその市場が広がっており、ビジネスチャンスはいくらでも転がっています。顧客の要望も細かくなり、画一化された製品を大量生産するだけでは、柔軟な対応ができないため、次第に競争力が低下していきます。
変化が激しい顧客の要望に対応しすぎると、DXの取り組み姿勢などにもブレが生じ、方向性が一つにまとまらなくなる恐れがあるでしょう。自社のターゲットとしている顧客層をできる限り絞り込むことが重要です。
また、特にIT企業を利用する側の製造業にはデジタル人材が不足しています。そのため、外部からのデジタル人材を呼び込んで、自社内でのデジタル人材を育てることが必要となり、DX導入・浸透をよりスムーズに進めることが鍵です。製造業に必要なスキルを取捨選択し、自社独自の教育プログラムを導入できれば、DXがわかるデジタル人材が社内で育つようになります。
他にも、DX関連のツールを有効活用するためには、知識・技術が求められるため、デジタルスキルに疎い従業員が多い場合は、ツールがうまく活用できない恐れがあります。
自社にとってどのようなツールが有用なのかを判断するのは難しく、誤った判断で導入したDXのおかげで、仕事がかえって停滞してしまう恐れもあります。DXに関する専門知識を有した人材を活用し、自社の課題を明確にできるかどうかが、DX導入が成功するかどうかの大きなポイントです。
デジタル領域の業務ニーズが拡大
製造業は日本の高度経済成長期を支える基盤であり、その影響を受けて多くの企業が生まれました。しかし、そのような製造業においても、次のような課題に直面しているケースが多いです。
- 少子高齢化による働き手の減少
- 国際企業との競争激化
- 原材料の高騰
- 設備の老朽化
- IT人材の不足による情報セキュリティの危機
- 多様化する消費者への迅速な対応
人材不足や競争力の激化、業務効率化によるコスト削減は、DXを推進することにより解決できる可能性があるでしょう。しかし、工場などの生産設備で働く従業員が多く、高齢化していることもあり、現場がすぐにやり方を変えられないなどの難しい問題を抱えています。
その中でも、製造業の人材不足は深刻化しており、経済産業省の資料である『デジタル技術の進展とものづくり人材育成の方向性』によると人材不足を課題に挙げている大企業は41.9%、中小企業は42.2%と半数近くにも及びます。
主な要因は社会全体の少子高齢化が進んだことにより、若年層の大幅減少によって若者の就業者数が大幅に減少したことです。この課題は、DX推進にも大きな影響を与えており、生産設備で働く従業員だけでなく、DXを進めるための優秀なIT人材の確保も難しくなっています。
人材不足
日本企業のDXが進まない最大の理由は「人材不足」です。2021年7月総務省発表の「令和3年版 情報通信白書」によると、企業のDXが進まない最大の理由は人材不足となっています。この資料によると、53.1%の企業がDX推進の課題として挙げています。また、人材不足以外にも「費用対効果が不明」が2位、「資金不足」が3位になっています。
DXの推進・活用には、求められるスキルは多くあり、全てを一人の担当者が担うことは難しいでしょう。また、その企業に適したシステムなどのIT技術は異なるため、現状の課題の優先順位に基づいた取捨選択や、導入計画の立案も重要です。
社内のDXをスムーズに進めていくためには、さまざまなプロジェクトを適切にまとめられるリーダーの素質を持つ優秀なIT人材の確保も求められるでしょう。
DXコンサルを活用するメリット
ここでは、DXコンサルを活用する主なメリットをご紹介します。
DX推進できる人材がすぐに確保できる
DX導入を検討している場合にも、適切な知識を持つ人材が社内にいないケースは少なくありません。このようなとき、DXコンサルに依頼することによって、必要な人材を迅速に確保できます。
外部のDXに関する専門家から、適切なアドバイスやサポートを受けることにより、自社のDX推進の成功率は高まるでしょう。また、DX人材の利用は、求められる人材を一から社内で育成するよりも、時間やコストの大幅な節約になります。
DXコンサルはDXについて詳しく、他社での導入実績も豊富なことから、導入の成功率が大幅にアップするでしょう。導入後のトラブルの発見や対処などにも優れた知見を持つDXコンサルは、自社の強い味方となります。
他社の成功例や最新のノウハウが得られる
DXコンサルを選ぶ場合は、公表されている導入事例や実績をしっかりと確認しましょう。大手企業ばかりではなく、中小企業や製造業など、自社が属する業界や類似企業の成功事例、ノウハウなどが参考になるからです。
例えば、企業の名称が公開されていない場合でも、紹介記事などを見て、自社が直面しているような同じ難しい課題を解決できたといった過去事例があったなら、自社でのDXを成功させる大きなポイントになるでしょう。
また、自社にはなかったデジタルスキルや知見などの最新のノウハウが手に入ります。プロジェクトマネジメント、デジタル技術やツールの活用、実践的運用方法などの知識が手に入れば、今後のシステム導入の際に生かせるでしょう。
利害関係のない社外の立場でDX推進
DXは全社が関わる大きなプロジェクトです。DX導入に関わるのは、自社の社員が中心であり、導入初期から関わることで、将来はDXが得意な人材へと育っていくでしょう。そして、DXに詳しい将来性のある人材を育てるには、第三者的な立場で俯瞰しながらDXを推進するDXコンサルなどの社外の人材のサポートが求められます。
社外の人材は、社内の政治的な関係から隔てられており、利害関係によって発言や意思決定が左右されることが少なく、中立な立場でDXを推進できます。また、ITやIoTのようなデジタルに関する専門知識に詳しい人材は、社内では育成が難しい傾向にあります。
的確なアドバイスができる詳しい専門家のサポートにより、DXの推進が早くなり導入成功までの距離や時間を短縮できます。複雑なITに関する知識や技術を最初から把握している専門家によって、強力にDX化が推進できるでしょう。
DXコンサルに依頼する際のポイント
DXコンサルに支援を依頼する際にまず気を付けるべきポイントは、目的・ゴールを明確にしておくことです。自社にDXのノウハウがない場合、コンサル会社が主体となってDXに取り組むことになり、想定していたものと異なる結果になる可能性もあります。よって丸投げにせず、事前にDXコンサルに依頼する部分と自社で担う部分についてすり合わせを行い、最終的には自立してデジタル活用ができる組織を目指すべきでしょう。
社内担当者のアサイン
DXは企業にとって不可欠な成長戦略であることを考えると、DX社内担当はその成功の鍵を握る重要なポジションだと言えます。そのためDX社内担当者には、デジタル技術やデータ活用の知見をアップデートし続け、自社の事業を深く理解し、ビジネスや組織の変革を推進していく力を持った人物をアサインしたいものです。
しかしITに不慣れな社員が多い企業の場合、実践で活躍できる人物を教育係にすると、その分業務パフォーマンスが低下してしまいます。そんな時、DXコンサルを利用すれば現場社員の代わりに社内研修を実施したり、DXスキルの習熟を促して、DX社内担当の負担を軽減し、本来の業務に集中できるようになります。
コンサルタントの業務範囲を整理する
DXの取り組みは社員が主導するものであって、コンサルはサポート役にすぎません。よってプロジェクトチームを組織したら(他の役職との兼務はなるべく避けましょう)、チームとコンサルの間で責任と役割を明確化しておく必要があります。チームが主体となって取り組む意識が醸成されないと、コンサルに主導権を握られ、提案されたプランを社員が誰も理解できないという状況に陥ることもありえます。コンサルからの提案は、社内に変革を起こすための方法論と認識し、そのノウハウを貪欲にチームの中に蓄積していく姿勢が大切です。
社内の情報を整理する
自社のビジネスを深く理解してもらうには、どのDXコンサルに依頼するにしても一定のコストと時間がかかるものです。そのコストを最小限にし、効果を最大化にするためには、できる限り自社の情報を整理・把握しておくことで、その分革新的な価値の創出に向けて多くのリソースを割くことです。具体的には、基本理念・ビジョン・行動規範などの企業理念、事業セグメント、業務フロー、物流・商流図、システム構成図などを前もって準備しておくことが望ましいでしょう。これらが全く整理されていないのであれば、コストはかかりますが、コンサルに網羅的に整理してもらうのも良いでしょう。
DXの成功率を高めるために
国内の製造業において、大企業や中小企業でもDXの導入が進んでいます。製造業が激変する市場環境に対応するためにも、DXの推進が必要不可欠と言われる段階まで到達しています。しかし、日本企業では、DX化するにあたっての大きな壁が立ちはだかっていると言われています。
そこで、DX推進にあたっては、経験や知見が豊富でこれまでの成功事例の多いDXコンサルの活用がおすすめです。自社の課題に適したシステムの導入や運用などのアドバイス・サポートを受けることにより、DX推進の成功率を高められるでしょう。
また、社内に変革をもたらすまでの期間を短縮でき、専門的な知識が手に入る可能性もあります。ただし、DXコンサルを活用する際の費用も大きいため、密接に連絡を取りながら、DXの推進状況についてもしっかりと見極めや確認を行う必要があるでしょう。
自社の課題を解決するために、DXコンサルを活用して社内の変革を進めてみてください。
(提供:Koto Online)