世界的に大きな成功を収めた企業の一つにアマゾンがある。ネット通販サービス企業として知られる同社だが、一般消費者向けだけでなく事業者向けのAWSなど、多様なビジネス展開で有名だ。本記事では、アマゾンが成功した要因や中小企業の経営に活用できる成功ポイントなどについて解説する。

目次

  1. アマゾンの成功理由大きな要因3つ
    1. ジェフ・ベゾスが重要視した3つの価値
    2. 柔軟な経営戦略によるビジネスモデルの拡大
    3. 全員がリーダーという視点
  2. アマゾンの成功を中小企業経営に活かすには?
    1. 顧客第一のビジネスモデルに注力する
    2. 顧客データを徹底的に活用する
    3. 経営者がリーダーシップを示し続ける
    4. 自社にマッチする人材を採用することを優先する
  3. アマゾンを参考に経営理念や人材戦略を言語化してみよう
アマゾン流ビジネス戦略:中小企業オーナーが学ぶべき成功の4つの鍵
(画像=ink drop/stock.adobe.com)

アマゾンの成功理由大きな要因3つ

アマゾンが成功した理由についてはさまざまな考察があり、細かい要因を挙げれば枚挙にいとまがない。中小企業経営者も意識すべき項目に限定して、大きく3つの要因に絞って紹介したい。

ジェフ・ベゾスが重要視した3つの価値

アマゾンを成功に導いた一つの要因が、創業者であるジェフ・ベゾス氏の存在だろう。

キャッシュフローを重視した「キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)経営」に目が行きがちだが、何よりも「地球上で最もお客様を大切にする企業になること」という企業理念のもとで掲げている以下の3つの価値観が成功の源泉だと考えられる。

・お客様を起点に考える
・It’s still Day One(「毎日がはじまりの日」という考え方)
・現状に満足せずに、常に今よりも上を目指す

柔軟な経営戦略によるビジネスモデルの拡大

アマゾンの始まりはインターネットでの書籍販売だが、現在にいたるまでビジネスの領域を拡大し続けてきた。

便利な買い物サービスという確固たる地位はそのままに、サブスクサービスのAmazonプライムによる動画配信をはじめとした追加サービスなど、一般消費者向けのサービスだけでなく、日本でも数十万社が利用する「AWS」のようなデジタルサービスの提供により、収益を拡大してきた。

全員がリーダーという視点

アマゾンのサービスを日々充実させている社員に対しては、「リーダーシップ・プリンシプル」で定められた14の基準のもと、個々人がリーダーという意識を持って行動するように求めている。

「お客様を起点に考える」という経営理念を軸とした14の行動規範があることで、社員は迷うことなく日々の業務に向かえるのだ。