14-11-11
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クラウドソーシングビジネスとはなにか?

今、クラウドソーシングビジネスが盛り上がりを見せている。高齢化社会や雇用形態の変化に伴い、シニア層や主婦層の労働力活用に着目した新しいビジネスモデルだ。

クラウドソーシングは、インターネット上の不特定多数の人々に仕事を発注することで、自社で不足する経営資源を補うことができる人材調達の仕組みである。2011年の東日本大震災以降、在宅ワークやテレワークへの需要が高まったことで注目が集まるようになり、新規参入のクラウドソーシング事業者が増加し、急激な成長を遂げている。

矢野経済研究所が発表した「クラウドソーシングサービス市場に関する調査結果 2014」によれば、2014年度の市場規模は408億円を見込み、4年後の2018年度には1,820億円に到達するとみられている。

働き手にとっては時間と場所を選ばない新しい働き方を可能にし、雇い手にとっては、労働力の確保を容易にし、作業をハイスピードでこなすことが可能だ。ここでは注目のクラウドソーシング業界について、掘り下げていく。

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資料:(株)矢野経済研究所「 クラウドソーシングサービス市場に関する調査結果 2014 ~クラウドソーシング事業者の競争は激化するも市場の成長は続く~(2014年7月30日) 」からZUU online編集部作成


クラウドソーシングが注目される理由は「単純作業の効率化」

では、クラウドソーシングがなぜそこまで注目されるのか。クラウドソーシングの利点は、何といっても今まで不可能だった単純作業の外注を可能とし、更に人材調達に時間と手間がかからない点、そして、少人数のメンバーでは数カ月かかる作業でも、ネットでの “分業”により、数時間で終わらせることを可能にする点が挙げられる。

クラウドソーシングサイト上では、実に多様な業務をこなすワーカーが存在し、仕事の外部発注について、これまで行われてきたものと比べ、費用が安く、かつハイスピードで、しかも高品質の成果物を提供してくれる可能性がある。

また、クラウドソーシングが注目される他の理由として、クラウドソーシングがアベノミクスが掲げる「中小企業・小規模事業者の革新」を支えるキーファクターとなっている点もある。性別・年齢に関わらず、すべての人が労働市場に参加できる環境を創出することで、人材価値の創出・人材の確保・人手不足問題解消がなされ、また雇い手である企業のビジネスのあり方も劇的に変化する。時間的拘束や物理的な距離の拘束を受けなくなるため、世界中の労働力を、あたかも自社の社員のように使いこなすスタイルを創り出すことができるというわけだ。

一方で、ITを活用したサービスならではの課題もある。2013年12月に中小企業庁が行った「日本のクラウドソーシングの利用実態に関する調査」では、発注者の課題として、「仕事の質が不安定」、「受注者との意思疎通が難しい」という点が多かった。業務依頼のディレクションがうまくいくかどうかを心配する発注者が多いことがうかがえる。

業務の質を担保するには、以前発注したことのある質の高いワーカーに再度発注するということが考えられる。また、受注者との意思疎通については、可能であれば時には直接会って意思疎通を図るなど、意思疎通の方法を工夫することも有効といえよう。いずれにせよ、クラウドソーシングをうまく使いこなすのは慣れが必要かもしれない。


注目はマイクロタスク型クラウドソーシング

最後に、クラウドソーシングにもタイプがあることをご紹介する。マイクロタスクと呼ばれる記事作成やデータ入力等の簡単な作業に特化するマイクロタスク系や、BPO(自社の業務プロセスを外部企業に委託)も含んだ発注者と受注者をオンラインでマッチングさせるマッチング系などがある。

発注者の課題点であった「仕事の質」と「受注者との意思疎通」について、独自のビジネスモデルを展開している企業がある。クラウドソーシング界で唯一上場しているリアルワールド <3691> だ。

2005 年に創業した同社は、クラウドソーシング事業を2008年に開始し、現在では、会員(受注者)数は870万人(2014年6月現在)、サイト上で取引される仕事の報酬総額は累計で約 60億円相当に達している。同社のマイクロタスクに強みのあるビジネスモデルは、発注者のニーズを汲み取り、システムを活用してマイクロタスク化(細分化・単純化)し、それを多数の会員が実行するという仕組みで、案件規模や種別に対して柔軟に対応が可能なため、利益率の向上と対応可能範囲の拡大を創出できる。

「仕事の質」については、納品物チェックが徹底されており、品質に不安をもつ発注者には、仕事の一部を無料で実施し、納品物を実際に確認してもらった後に利用を開始してもらっている。また、「受注者との意思疎通」については詳細なマニュアルがあるため、発注者と受注者の間で無駄なコミュニケーションが発生しない。

同社の2014年9月期第3四半期累計の営業利益は147百万円にのぼり、2014年9月期からは収益拡大期に突入、今後もスマートデバイスへ注力することでさらなる会員を獲得し、クラウド会員の専門性・得意分野の見える化促進し、売上単価を上げていく。

労働革命の担い手ともいえるクラウドソーシング業界−−。今後の動向から目が離せない。