本記事は、今井孝氏の著書『らくらく売る人のアタマの中』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

ノウハウ
(画像=FAMILY STOCK / stock.adobe.com)

正解を見つける、具体的な3つのノウハウ

正解はあらかじめないわけですが、それでも、自分なりの正解を見つける必要があります。そのための3つのノウハウをご紹介します。

①成功するアイデアを生み出す具体的な方法

1,000人の会場を借りた学生向け講演会の話の続きです。

私は居酒屋での女性の一言で、「たとえ、会場がガラガラでも、学生の人たちにきっかけさえ与えたらそれでいい!」と、腹をくくることができました。

そして家に帰宅後すぐに、当日までに自分のやれることをもう1度洗い出そうと思い、アイデアを30個以上ノートに書き出しました。

そして、次の日から、優先順位をつけて1つひとつ実行していきました。

ほとんどの打ち手は何の成果にもつながりませんでしたが、たった1つが当たりました。

メールマガジンに「学生の集客を手伝ってくれる人を募集します」と書いたら、たった1人だけ連絡をくれたのです。それが塚本さんという方で、学生とのつながりを当時たくさん持っていました。彼が数十人の学生を集めてくれて、その人たちがさらに周りの学生を集めてくれたことで、講演まで残り3週間で600人の申し込みが集まったのです。

実は、結果を出す人の多くはこれをやっています。

集客や営業のアイデアを大量に挙げるということです。それを、100個とか、もっと細かくして1,000個のレベルで挙げています。

とある上場企業の経営者は、売上アップやコスト削減のアイデアを毎日100個挙げているそうです。経営者の仕事は答えのないことを考え続けることですからね。

これらのアイデアの99%は使えません。しかし、1%はドカンとヒットするのです。

ですので、あなたの質問が「具体的に何をすれば良いのですか?」であれば、答えは「結果を出すためのアイデアを100個書き出してください」ということです。

もしかしたら、そんな数のアイデアは出せないと思うかもしれませんが、やってみると出てきます。慣れてくるとどんどん出てきます。

毎日1時間、アイデアを考え続け、そして1つずつ実行している人は必ず結果が出ます。

②正解はなくても原理原則は学べる

次に大切なのは、正解ではなく原理原則を学ぶことです。

あるリラクゼーションサロンの経営者がレストランで、誕生日のお客にサプライズプレゼントのデザートが出されているところを見ました。そのお客はものすごく喜んで興奮していました。

それを見ていて、「こんなに喜ばれるものなのか」と驚いたそうです。なぜなら、その人のサロンでも誕生月の人には割引サービスなどを提供していたのですが、あまり反応がなく手ごたえを感じていなかったからです。

ふと、「うちのサロンでも常連客にサプライズプレゼントができないだろうか?」と思いつきました。いろんなアイデアを考えた中で、やってみたのが更衣室のカガミに誕生日メッセージを書き、ちょっとした粗品をプレゼントすることでした。

やってみると効果は絶大! とても喜んでもらえてリピート率が高まりました。しかも割引をするよりもコストは安く済んだのです。

このように、他人の成功事例を学んで、新たな施策を生み出せることがあります。そっくりそのまま真似するのではなく、応用して当てはめるのです。

もし、先人から学ぶのであれば、彼らの成功の根底に流れる原理原則を学び取ってください。ビジネスや人生に正解はありませんが、原理原則はあるのです。

「本を読んだけど、結局何をすれば良いか分からなかった」という感想をたまに聞きますが、そうなってしまうのは、まさに正解を求めているからです。「自分が何をすればいいか具体的に書いてくれ」というわけです。

しかし、繰り返しになりますが、人生やビジネスには正解がありません。それに、誰にでも合うノウハウなんてありません。Aさんの状況にぴったり合ったやり方が本に載っていても、Bさんは「自分には合わない」となってしまいます。

ですので、集客や営業の本を読んだりセミナーで学んだりするなら、表面的なやり方ではなく、そこから原理原則を学び取りましょう。そして、自分の今の状況に当てはめて、何をすべきかということを自分で導き出してください。

成功者の事例を抽象化して原理原則を抜き出し、そして自分に当てはまるように具体化するということの繰り返しです。そうすれば、あなたが新しい正解を生み出すことができるのです。

③試行錯誤の頻度を上げる

正解はお客様に聞けばいい、なのでテストをしようと書きました。

具体的にはどのように聞けば良いかというと、いろんな方法があります。

  • チラシや企画書を作って周りの人に見てもらう
  • SNSで興味があるかフォロワーの反応を見る
  • 反応を見るためだけのネット広告を出す

このように、トライ&エラーを繰り返し、フィードバックをもらって、どんどん改善していくことで売れる商品やサービスが出来上がります。また、売れるチラシも出来上がりますし、セールストークにも磨きがかかります。

その時に大事なのはそのテストの頻度です。

1ヶ月に1回テストするより、1週間に1回テストする人の方が早く正解にたどり着きます。1週間に3回テストすれば、さらに早くたどり着くでしょう。

アンケートを取る、チラシやセールストークを周りの仲間に見てもらう、また、見込み客に、どんなサービスがあると購入したくなるか聞いてみるのもお勧めです。それらをもとに、何回も何回も改善していくと、結果にたどり着きます。

ですので、すべてを完璧な状態にしようと思わないでください。

膨大な労力をかけて商品のチラシやページを作ったあげく、いざ世に出したら売れなかった、ということもよくあります。そこまで頑張りすぎたためショックを受けて、すぐにあきらめてしまう人も少なくありません。

成果を出す人は、もっと早い段階でテストをしています。

商品名やチラシのキャッチコピーを思いついたら、すぐにSNSに投稿しまた、キャッチコピーを名刺に書いて、名刺交換するたびに反応を見ている人もいました。名刺は自分で1パターンを数枚ずつしか印刷しないのです。

提案をするときも、2週間もじっくり提案資料を作るなんてことはしません。ヒアリングした次の日には、とりあえず複数の案を作って見てもらい方向性を固めます。フィードバックをもらう頻度を上げて、正解にいち早くたどり着くようにします。て反応を見たりします。反応が良ければそれでいきますし、悪ければそのアイデアはボツにするのです。

また、キャッチコピーを名刺に書いて、名刺交換するたびに反応を見ている人もいました。名刺は自分で1パターンを数枚ずつしか印刷しないのです。

提案をするときも、2週間もじっくり提案資料を作るなんてことはしません。ヒアリングした次の日には、とりあえず複数の案を作って見てもらい方向性を固めます。フィードバックをもらう頻度を上げて、正解にいち早くたどり着くようにします。

らくらく売る人のアタマの中
今井孝
株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング代表取締役。
3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝え、最初の一歩を導く。マーケティングとマインドに関するさまざまな教材は3、000本以上購入されている。 誰にでもわかりやすく、行動しやすいノウハウと伝え方で、「今井さんの話を聞いたら安心する」「自分もできると思える」「勇気が湧いてくる」と、たくさんの起業家の支持を集めている。
著書にはシリーズ10万部を超えた『起業1年目の教科書』や『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方』がある。

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