golf-83868_640


ゴルフ関連銘柄の特徴

ゴルフ関連銘柄には、、ゴルフ場運営、ゴルフ用品ストア、その他ゴルフ関連サービス等、幅広く存在する。消費者が、趣味や余暇に費やす所得である可処分所得は、世代によって変化する。右のグラフは、1世帯当たりの平均所得額と可処分所得額を表している。平均所得金額が最も大きい50代では、平均可処分所得の割合は、20代〜30代に比べると高くはない。つまり、20代や30代の世帯では、収入は高くなくても、ゴルフなどのレジャー費に費やす費用は比較的高い。

また、国内のゴルフブームや2020年の東京オリンピック開催決定に便乗し、ゴルフ人口の増加が期待されている。また、この消費者層のコアとなるゴルフ愛好家にとっては、ゴルファー向けの株主優待制度は大変魅力的な投資理由であろう。特に、ここ数年は、ゴルフショップやメーカー、ゴルフ場運営会社などゴルファーにも馴染み深いゴルフ関連企業の株式上場が相次ぎ、これらの企業が魅力的な株主優待を実施しているケースも増加している。

その他のゴルフ関連サービスには、特に最近では、インターネットなどを利用したメディアビジネスと関連したビジネス展開をすすめるサービスが増加している。ゴルフダイジェスト・オンライン (3319)は、オンラインでゴルフ製品を販売するEコマース事業だけではなく、オンラインでのゴルフ場運営や集客支援サービスを展開し、若い世代を中心に、新しいターゲット層へのアプローチで、新規顧客層の開拓をすすめている。


ゴルフ関連銘柄

魅力①:ゴルフプレイヤーによるイメージアップ
今や、ゴルフは宮里藍や横峯さくらといった女子プロから、石川遼まで若いスターが出現し、プロスポーツとしてはもちろん、男女年齢問わず楽しめる遊びとしての人気があるスポーツである。国内では、このゴルフブームが、ゴルフ人口の増加や、消費者であるゴルファーの購買行動へ大きく影響を与えている。

魅力②:オンラインを利用した新規顧客層の開拓
最近では、若い世代(20代〜30代)を中心に、簡単に携帯電話やタブレット端末を使ってインターネットを通して、ゴルフに関する情報へアクセスが可能となったことで、若い世代にとっても、ゴルフが身近な存在となりつつある。そのため、企業はこの新しい顧客層を開拓し、売り上げを拡大しつつある。

魅力③:2020年東京オリンピック景気へ
2020年に開催が決定した東京オリンピック景気に便乗し、(ゴルフ競技は「霞ヶ関カントリー倶楽部」で開催予定)さらにゴルフに対する人気は高まると期待される。また、隣国の中国や韓国のオリンピックゴルフ熱の上昇も期待され、韓国や中国で人気を誇る本間ゴルフ(中国系企業の傘下)などの銘柄は注目されている。


ゴルフ関連銘柄のリスク

ゴルフ関連銘柄は、景気動向に大きく左右される銘柄である。ゴルフ景気と称されるように、ゴルフ場は企業の接待に多く利用され、バブル景気時代に建設ラッシュが起きた。1990年代には日本のゴルフ場の総数は2,000を超える数にまで増加した。しかし、景気が低迷すれば、消費者の趣味に費やすことができる可処分所得費も減少するため、ゴルフ場運営会社や関連企業の売り上げへ大きく影響することになる。


ゴルフ場運営関連銘柄

ゴルフ場の運営方法には、大きく分けて「メンバーシップコース」と、「パブリックコース」2つの種類がある。メンバーシップコースとは、会員制のゴルフ場のことであり、運営にあたっては、会員が資金を持ち寄りクラブを作る、またはゴルフ場経営会社がゴルフ会員権を発行して会員を集める。

日本では、ゴルフ場の約9割がメンバーシップコースである。パブリックコースとは、特定の会員への優遇なしに、平等にプレーできるゴルフ場のことであり、公営ゴルフ場にこの形態が多いが、民営のパブリックコースもある。メンバーシップコースとの大きな違いは、会員がいない、または会員においても優先的にコースを使う権利がないということである。

①リゾートソリューション<5261>
ホテル・ゴルフ場の運営が軸であり、会員権販売も行っている。
三井不動産傘下。旧ミサワリゾート。

②ホウライ<9679>
損保代理店から観光事業、ゴルフ場経営、酪農、乳製品販売など
多角化の事業展開をしている。

③A.Cホールディングス<1783>
ゴルフ場運営だけではなく、土木工事からIT事業、投資事業へも
事業展開を多角化。


ゴルフストア関連銘柄

①グローブライド<7990>
ゴルフ、テニス用品も展開。総合スポーツメーカー志向。
釣り具では、世界首位の位置をキープしている。

②ゴルフ・ドゥ<3032>
中古ゴルフ用品のリサイクル店を、全国に直営店とFC店の合計で約80店舗展開している。


その他ゴルフ関連サービス

その他のゴルフ関連サービスには、インターネットなどを利用したメディアビジネスと関連したビジネス展開をすすめるサービスが増加している。最近では、オンラインで、ゴルフ場を予約できるサービスを提供するゴルフダイジェスト・オンラインや、これまでは雑誌や書籍などに限定されていたゴルフに関するニュースやメディアをオンラインで配信するサービスも開始されている。ゴルフ関連サービスは、異業種とのコラボレーションとしてサービスを提供する場合が多い。

①ゴルフダイジェスト・オンライン<3319>
ゴルフ専門サイト最大手。
プレー予約や用品販売など。雑誌社が出資。ゴルフ場予約も可能。

②遠藤製作所<7841>
ゴルフクラブ鍛造。タイに工場を持ち、ゴルフクラブのOEM生産
から自動車部品製造も展開している。

③グラファイト<7847>
ゴルフシャフト製造。
高級・中級のカーボンファイバー製に強みがある。