趣味が高じてビジネスとして成功を果たす経営者も少なくない。釣り好きな人が釣具店を開業、料理好きの人が飲食店をオープン……。その結果、失敗した例ももちろんあるが、自分が好きなジャンルであれば知識も豊富であることから、成功の種になることは間違いない。
そのような意味で、アニメが趣味の人は大きなビジネスチャンスをつかむことができるかもしれない。「日本のアニメ」の市場は日本国内だけではなく海外でも拡大しており、展開するビジネスによってはかなりの規模の売上や利益につながる可能性がある。
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日本で育ち、世界に認められた日本のアニメ
手塚治虫や赤塚不二夫などのアニメ監督や漫画家によって、日本のアニメやマンガはある種ガラパゴス的な進化を遂げた。今ではほかの国では類を見ないほど洗練されたサブカルチャーとして、世界で認識されている。
初めて海外旅行に訪れた際に現地の人と話して「日本と言えば?」と質問すると、「寿司」や「忍者」などに加え、「NARUTO」「ONE PIECE」「ドラゴンボール」などのアニメの作品名を挙げる人もかなり多く、驚く。
中には「日本語はほとんど日本のアニメから学んだ」という人もいる。それだけ日本のアニメは海外でも大きな影響力を持っているということだ。
アニメに秘められた「ビジネスチャンス」
冒頭触れたように、アニメが趣味の経営者の場合、アニメというマーケットに参入することで新たなビジネスを展開できる可能性も認識しておきたいところだ。前述のように日本のアニメは海外でも人気があり、事業として展開した場合に成長余地は非常に大きい。
では具体的に、アニメ市場はどれくらいの規模なのだろうか。ここからは過去の市場調査のデータを挙げながら説明していこう。
国内におけるアニメのマーケット
まずは日本アニメの国内市場からだ。
市場規模について
「日本動画協会」の調べによると、日本アニメの国内市場は緩やかな右肩上がりの状況である。
2020年以降のデータは、コロナ禍による巣ごもり需要の影響もあり傾向が見えにくいため、コロナ禍が始まる直前の2019年までのデータを参照すると、2009年に1兆117億円だった市場は2019年には1兆3,136億円まで膨らんでいる。10年で29%増となったことになる。
アニメ関連ビジネスの事例
日本市場をターゲットにアニメビジネスを展開する場合、どのようなビジネスが考えられるだろうか。結論から言えば、非常に多岐にわたる。アニメのグッズ販売やアニメ関連のメディアの運営から、アニメ好きをマッチングさせるアプリなども考えられるだろう。