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橋梁関連銘柄の特徴

国会に提出された2013年度の政府予算案の総額は92兆6115億円で、12年度当初予算から2兆2776億円増となった。日本経済再生に向け、日銀による大胆な金融緩和策とともに緊急経済対策に基づく2012年度補正予算と一体的なものとして『15カ月予算』として計画された。

公共事業では、防災対策として道路や橋、トンネルなどの改修・整備に充てる国費を2兆-3兆円規模に設定。4月以降に予定する契約を前倒しで実施できる特別枠を数千億円分設ける方向。

橋梁材の比率の現状は、設置者により鋼橋・RC橋の比率に違いはあるが、いずれにおいてもPC橋が主流となっている。また、劣化などに伴う通行規制などは40年以上の橋梁に多い。木などで作った橋に比べて格段に長持ちすることから、過去には鋼やコンクリートで作った橋を『永久橋』と呼んでいたこともあったようだが、適切にメンテナンスしないと、腐食やひび割れが進展し、それがきっかけとなり強度が低下していくこともある。日本では高度経済成長期に多くのインフラが整備された。それに伴い、インフラの長寿命化・耐震補強は急務となっているため、関連銘柄には注目が集まることが予想される。


橋梁関連銘柄

魅力①:強靭化需要の増加
東日本大震災を教訓に、老朽化に伴うメンテナンス・強靭化の需要が増している。特に、新規市場につながる『下部』『設計』投資増が下支えとなり、1兆円市場を堅持している。平成24年度は自治体での総額が1333億円台となった。国土交通省のまとめでは、全国15万余りの橋のうち、寿命といわれる築50年は、10年後には26%(約4万カ所)に達する。特に橋脚の点検と補強へのニーズが高い。

魅力②:政権交代
先の民主党政権下においては公共事業費の削減が進められてきたが、インフラの老朽化対策をはじめとして事前防災・減災対策を中心としたメンテナンス関係予算は、増加基調にある。また、新政権のもと、公共投資主導への政策転換が図られ、地方自治体に対しても国からの手厚い交付金により、社会的な関心が高まっているインフラの老朽化対策に、多くの自治体が重点を置いている。

魅力③:オリンピック招致
東京のオリンピック招致成功に伴い、3兆円程度の経済波及効果が見込まれている(東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会発表データに基づく)。仮に試算通りの数字が動くとなれば、その期待感によってマーケットも当然盛り上がる可能性がある。橋梁銘柄も関連事業であり、かなり大きなインパクトがある。


橋梁関連銘柄のリスク

先の民主党政権においては、橋梁業界もリストラで人員を削減したり、事業規模を縮小した。技術継承を進められないまま熟練技術者の定年退職となったり研究開発費に制約があった結果、技術的な遅れが生じている危険性がある。円安進行は建設資材等の価格上昇につながる。


橋梁関連銘柄

人や物が、谷、川、海、窪地や道路、線路などの交通路上の交差物を乗り越えるための構造物である(道路、窪地、線路などを跨ぐ橋は陸橋と呼ばれる)。乗り越えるものにより、跨道橋(こどうきょう)や跨線橋(こせんきょう)など、個別の名称で呼ばれることもある。一方、水を渡すための橋を水道橋 (aqueduct) と呼び、地上に長い区間連続して架けられている橋は高架橋 (viaduct) と呼ばれる。

①横河ブリッジHD<5911>
計8社から成る持ち株会社。橋梁業界トップ。高層ビル鉄骨優位。瀧上工業等と提携。グループ全体の戦略策定ならびに経営管理および技術研究開発業務を行っている。

②日本橋梁<5912>
橋梁の老舗。橋梁軸に体質改善。筆頭株主はファンド。PC建設のオリエンタル白石を子会社化した。

③駒井ハルテック<5915>
鉄骨・橋梁の大手。超高層などに実績。風力発電に参入。10年10月に駒井鉄工とハルテックが合併している。


PC橋関連銘柄

コンクリートには圧縮力に強く引張力に弱いという特性がある。PC鋼材を用いて予めコンクリート部材に圧縮力がかかった状態とし、力が加わった際にコンクリートに生じる引張応力を制御することで、鉄筋コンクリートに比べ、ひび割れを防ぐことができる。梁部材で支柱と支柱の間隔を大きくとることができるので、大規模構造物に適している。

①ピーエス三菱<1871>
三菱グループの建設会社。国内有数のPCゼネコンとして独自の存在感を維持している。土木・建築半々を指向。PC(プレストレストコンクリート)橋梁トップ級

②エスイー<3423>
PC用の定着工法で成長。落橋防止装置はシェアトップ。仏アンジェロップ社と合弁子会社

③ビーアールホールディングス<1726>
極東興和が中核。中国、関西地盤のPC橋梁中堅。M&Aで関東、東北へエリア拡大し全国化


メンテナンス関連銘柄

橋の三大損傷は「疲労」「塩害」「アルカリ骨材反応」。疲労は、自動車の往来に伴う荷重で床板に生じやすく、コンクリートのひび割れ、鋼材のき裂が生じる。鋼部材はボルトや溶接によって連結されるが、溶接部等の局所的に力が集中する箇所から、き裂が発生することがある。塩害は、塩化物イオンによりコンクリート中の鋼材の腐食が促進され、コンクリートのひび割れやはく離,鋼材の断面減少を引き起こす。融雪剤やコンクリート中の塩分も影響を与える。アルカリ骨材反応とは、ナトリウム・カリウムなどのアルカリ金属イオンが、コンクリート骨材中の特定の鉱物と反応して膨張を起こし、コンクリートにひび割れを生じさせる現象で、コンクリート内部の鉄筋を破断させることもある。

①ショーボンドホールディングス<1414>
橋梁、ビルなどコンクリート構造物補修の先駆けで最大手。補修材料販売も。研究所持ち高技術。

②ナカボーテック<1787>
鉄鋼構造物などの腐食を抑える防食専業のエンジニアリング。業界首位。RC等新規事業育成

③駒井ハルテック<5915>
鋼・コンクリート複合橋梁や、橋梁の長寿命化を図るための予防保全や維持補修工事に対しても積極的に取り組んでいる。