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(画像=株式会社パジャ・ポス)
池本 克之(いけもと かつゆき)
株式会社パジャ・ポス代表取締役
大学卒業後、ノンバンク、海外ホテル事業、生命保険代理店営業を経験。 株式会社ドクターシーラボ代表取締役として、2003年3月ジャスダック店頭公開に貢献。 年商3億円から4年で年商120億円企業へと成長させた。 その後、複数の企業経営を経て、現在は組織学習経営コンサルタントとして多くの企業の業績向上、企業文化の浸透をコンサルティングしている。 特に企業文化の浸透による生産性の向上に強く、96.3%の業績改善の実績がある。
株式会社パジャ・ポス
私たちが提唱する組織学習経営とは、自律した個人が学びながら継続的に成長する自律成長型の組織をつくるために考えたメソッドです。それによって、組織が抱える課題を組織の力で解決し、顧客、社会に与える価値を現実化することができます。そのために、私たちは、正確で新しい知識、方法、技術で企業が早く、賢く問題解決することに貢献します。

起業から現在に至るまでの事業変遷について

―まず、起業に至るまでの経緯について教えていただけますでしょうか。

株式会社パジャ・ポス・池本 克之氏(以下、社名・氏名略)::元々、現在の事業でもあるコンサルティングをしたいという思いは、十代の頃からありました。ただ、その頃はまだコンサルティングというものが世の中にあるということをあまり知らず、漠然と人に何かを教える、伝える仕事がやりたいと思っていました。その後、何を目指すべきか定まらないままノンバンクに就職しました。

初めのうちは、学生起業をしていた頃よりも収入が少ないことに疑問を抱きつつも働いていましたが、その会社の業績不振をきっかけに、転職をしました。元々何かを教える仕事がしたいと考えていたので、保険の売り方を教える仕事に魅力を感じ、保険会社に就職しました。入社数年で年収も1000万円を超え、順風満帆に思えました。ある時、当時のお客様に誘われて、通信販売のベンチャー企業の経営に参画することになったのですが、1年後に突然、取締役を解任されてしまいました。

どうにかしなければと思っていたところ、化粧品のドクターシーラボ社に代表取締役として参画することになりました。社長就任当初は3億円だった売上を4年後には年商120億円まで成長させ、2003年に上場も経験しました。その後、同社を退任し、2004年にECサイトのネットプライス社にCOOとして参画し、2度目の上場を経験しました。こうして複数の企業経営経験を経て、当初私がしたかったコンサルティング事業を展開する、株式会社パジャ・ポスを設立したというのが創業までの経緯になります。

―以前社長をやられた際に売上を3億円から120億円に伸ばすことができたとおっしゃっていましたが、その要因について教えていただけますでしょうか。

いくつか戦略がありましたが、大きく分けると2つあります。1つはマーケティング戦略です。これがうまく噛み合わないと売り上げは大きくなりません

2つめは、組織づくりです。どんなにマーケティング戦略がうまくいっても、組織がうまく機能しなければ成果が出ないということです。その経験から、現在は組織機能の向上に注力しています。

さらに、マーケティングの戦略に関しては、2つの要素があります。1つ目は、PDCAサイクルを超短期間で回していました。最大100項目を超えるほどのKPIを日次でチェックし、売上と予算、KPI指標の良し悪しの分析を繰り返し行なっていました。最初の頃はIT化されていなかったため、手動での作業だった上に、仕組みを作り上げるまでには数ヶ月の期間を要しました。

2つ目は、広告コストの削減です。当時から通信販売のビジネスモデルは広告費先行投資型モデルでしたので、広告効率が良いかどうかで競争力がほぼ決まります。そのため、広告コストを下げること、つまりCPAやCPOを下げることが重要で、メディアや著名人を活用することに注力していました。

自社事業の強みについて

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―次に、御社の強みについて教えていただけますでしょうか。

経験が1番の強みだと考えています。先ほど述べた売上急成長の要因であったマーケティング戦略と組織機能の重要さを学んだ経験から、現在の事業においても、マーケティングと組織の両軸を生かしたコンサルティングサービスを提供しています。

また、私が経営者として全く別企業で2度の上場経験を積ませていただいたことは、数多くいるコンサルタントの中でも稀有な存在であるので強みになっていると思います。私自身数多くの失敗や試行錯誤をした時期もありましたが、あらゆる実体験を今に活かすこと、その実体験の数を増やすことはとても重要であると感じています。

加えて、お客様のコンサルティング契約期間の長さも強みの一つであると考えています。現在、最も契約期間が長いお客様で10年以上にもなり、7、8年と継続していただいているお客様も多くいらっしゃいます。毎月コンサルティングフィーを支払い、コンサルティングを受け続けていただけているということは、何らかの成果があるからこそだと考えています。

その背景を一言で表すとすれば、臨機応変あるいは面倒見が良いと言えるでしょう。スタッフからは「そこまでお客様に尽くす必要があるのか?」と言われることも往々にしてあります。確かに自社の売上や利益だけを考えるとその通りなのですが、ほんの些細なことでも我々が見過ごしてしまうと、その会社の今後の成長に大きく影響が出てしまうので、お金の問題ではなく、自ら足を運びお客様に寄り添うというスタンスを取っています。

思い描く未来構想やビジョン

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―それでは今後のビジョンや戦略についてお伺いできればと思います。まず、現在のコンサルティング事業の拡大戦略について教えていただけますでしょうか。

コンサルティング事業の拡大戦略としては、企業文化の言語化を行うプログラムをより伸ばしていきたいと考えています。現在、最も成長している部門で、毎月約10社ほど新規でこのプログラムを開始する企業がいらっしゃいます。

具体的には、各企業が持つ独自の企業文化を全て言語化し、冊子を作成します。そして、その言語化の過程において、企業が自身の文化を再認識し、組織や事業の現時点と未来像のギャップを深く考えるきっかけを提供することにこのサービスの価値があると考えています。

―続けて新規事業の展開についても教えていただけますでしょうか。

新規事業として事業のモデルケースを自社で作り上げています。お客様の立場からすると、実際にコンサルティングを受けても具体的なやり方や事例がないと腑に落ちないことが往々にしてあると考え、お客様から見ればモデルケースであり、自社から見れば新規事業を立ち上げることにしました。現在は、飲食事業を下北沢と自由が丘に2店舗開設しています。ロールモデルとして具体的な店舗を持つことで、事業展開の参考となる事例を提供することができると考えています。

コンサルタントは机上の空論、実績がないと言われてしまうことも多くあります。その中で、実際に事業を持つことで、それが可能であることを証明しようと考えていて、この部分に関して、我々は他のコンサルティング会社とは一線を画していると自負しています。

読者へのメッセージ

―最後に、ZUU onlineのユーザーにコメントがあればお願いいたします。

日本のビジネス界における大きな課題の一つとして、事業承継が挙げられます。子供の減少や、後継者が同族ではないケースが増えてきています。これが結果として他の会社への引き継ぎを増やしています。特に、M&A関連で上場会社が増えてきている現状を見ても、その傾向は明らかです。市場も形成されてきており、この状況は当面続くと予測されます。

しかし、M&Aが成功するとは限らないケースも存在します。特に、企業文化のずれが原因で、M&Aがうまくいかないケースが多く存在します。

中規模以下のM&A市場が99%以上と言われる市場環境の中、自社の文化やオーナー社長の価値観が明確でない、または組織全体に浸透していない状態で引き継ぐと、お互いの理解が深まらず、問題が生じることがあります。 (中小企業庁:中小企業・小規模事業者におけるM&Aの現状と課題 https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/hikitugigl/2019/191107hikitugigl03_1.pdf)

つまり、相手の会社の価値観を明確に理解しておかないと、自社が築き上げてきた事業を事業承継やM&Aを通じて継続することが難しくなってしまうのです。

それを防ぐためにも、仕組みを早いうちから作り上げることが経営者にとって重要だと考えています。価値観の共有は時間がかかりますし、人それぞれの価値観は異なるので早いうちから着手することが重要で、その結果、会社が存続しやすくなると思います。

プロフィール

氏名
池本 克之(いけもと かつゆき)
会社名
株式会社パジャ・ポス
役職
代表取締役