1994年同志社大学卒業後、株式会社リクルートへ入社。
住宅カンパニーで営業・制作・メディアプロデュース・商品企画・事業企画・経営企画・プロジェクトマネジメントなどを経験。
2003年にサイバーエージェントに転職し、メールマガジン広告事業部長やマンション検索サイト事業に携わる。
2005年よりプロトコーポレーションにて、介護医療情報・HR関連の新規事業を立ち上げ、グループ会社常務として活躍。
2012年にネクストスタイルを設立し、医療領域HR事業やメディアコンサル、医療法人運営サポートを展開。
2014年にDAC Groupに入社し、社長室長やDACHD人事部、広報、総務、経営企画室を担当。
2018年からはデイリー・インフォメーション関西で担当役員として会社経営と事業統括を担当し2023年に代表取締役に就任。
現在、観光広告、求人広告、総合広告、グローバル広告の4つの事業を展開し、全国に拠点を持つ総合広告代理店として活動。2015年よりホールディングス制を導入し、DACグループとして広告事業を展開しています。
また、広告事業に加えて、地方創生事業として北海道の仁木町でワイナリー運営や社会貢献事業にも力を入れております。
当社は幅広い分野での事業展開を通じて、お客様の多様なニーズに対応し、持続的な成長を目指しています。
事業や組織の変遷について
私が入社したのは10年前で、あの頃はまだ規模の小さい会社でした。しかし、日々成長を続け、現在では関西地域を中心に活動する多角的な事業を展開しております。これまでに4つの事業を立ち上げ、それぞれの事業は同法人内で部門に分かれています。全国規模のHR事業、総合広告事業、観光領域事業、インバウンドプロモーション事業と多岐にわたり、地元を訪れる観光客から地元の自治体まで、幅広いクライアントにサービスを提供しています。
組織拡大における課題や苦労した点と、乗り越えるための施策・取り組み
会社が成長する過程で、私たちが直面した最大の課題は間違いなく「人材確保」でした。元々規模の小さな会社であったため、新たな事業を展開するにあたって必要な人材、特に優秀な人材を獲得することが難しく、またそれが事業成功のカギとなる要素でした。
会社が成長する過程で、私たちが直面した最大の課題は間違いなく「人材確保」でした。元々規模の小さな会社であったため、新たな事業を展開するにあたって必要な人材、特に優秀な人材を獲得することが難しく、またそれが事業成功のカギとなる要素でした。
大手企業がすでに優秀な人材を確保してしまう中、我々も価値のあるオファーを作り出さなければならないと考えました。しかし単に給与を上げるだけでは、長期的に我々も社員も幸せになれない、というのが私の考えです。その中で、我々が提供できる価値とは何か考え抜いた結果、自己成長の機会を提供することで優秀な人材を確保できるという結論に至りました。
具体的には、給与やインセンティブによる報酬だけでなく、社員一人ひとりが自身のスキルと経験を高められる環境を整備することにしました。その結果、少数精鋭のスタッフが、高い意識と目指すべき明確なビジョンをもって自発的に働き、組織全体としての生産性を高める結果を生み出しました。
組織拡大の過程で重視していることや従業員への向き合い方
組織が成長していく中で私が一番重視しているのは、従業員が自分自身の能力を最大限に発揮できる環境を作り出すことです。
私たちは従業員の教育研修にはとても力をいれています。 教育・研修制度は、大きく分けて、人間力成長プログラムとスキルアッププログラムが用意されています。特に、「人間性」を磨くことを目的に行う、人間力成長プログラムは、グループの大きな特長のひとつです。富士山、マラソン、田植えなど、多彩な「体験」をすることにより『自分の中の“モノサシ”』の幅を広げる年代別研修や、若いうちに海外に行くことで、『視野』と『可能性』を広げることを目的にしている海外研修も年間多く実施をしています。 スキルアッププログラムでは、チームリーダーやグループリーダーに必要な統率力やマネジメントを学ぶ営業部向けの研修として「ステップアップ研修」「リーダー研修」などがあります。 内勤向けには案件を推進するためのノウハウを学ぶ「プロジェクトマネジメント研修」などがあります。このように、人の芯となる部分の成長を会社がサポートしています。
また、私たちは若手社員からの意見を大切にしています。そのため、毎月一回社員が自由に意見を言うことができる「ワイガヤ会議」という会議を開催しています。私たち経営陣はその場には立ち会わず、逆に若手社員が自由に意見を交換・発信できることで、新たな視点やアイデアを引き出す研修を行っています。さらに女性の社員率を上げるために、保育園費の負担等の育児の支援や時短で働く際のサポートもしています。
従業員の価値(人的資本)向上に向けて取り組んでいることやこれから取り組もうと思っていること
前述の通り、私たちの会社では社員一人ひとりが自己成長を果たせる環境を提供することに最も力を入れています。そのために、常に新しい知識を学び、新しい視点を持つことができるような場を提供しています。
また、未来を見据えた取り組みとしては、海外で働くチャンスを提供することも考えています。経済のグローバル化が進む中、海外で働く経験は社員のスキルアップ、視野の拡大に非常に有効的だと考えています。そのために、例えば海外派遣制度を導入するなどの取り組みも検討中であり、社員たちが自分自身のキャリアをより広く深く進めていくことを積極的に応援しています。
一方で、組織規模が大きくなると、個々の社員が思い思いに仕事ができる環境を維持することが難しくなり、組織としての先見性や戦略性を失いがちです。
そこで、まだ構想・準備段階ですが、マネジメントコースとスペシャリストコースを設け、社員が自己の能力を最大限発揮できるよう環境の導入を考えています。例えばマネジメントコースは、メンバーを率いながら組織で成果を上げる、他のメンバーを引っ張っていきたい社員向けのコース。一方、スペシャリストコースは、特定の技術や学問等、個人の専門性を発揮しながら組織貢献していきたい社員向けのコースです。これにより、社員は自身の適性や目指す方向性、キャリアの選択肢が増え、結果として仕事におけるモチベーションを高めることができるのではと考えています。
私たちの取り組みの中で最も重要なのは、社員に絶えず「成長」を感じさせることです。そのことにより社員は自身の市場価値を上げ、組織全体としても結果を出すことが可能となります。我々は今後も社員の成長支援を最優先に据えた経営を続けていく所存です。
将来の展望について
将来的には、私たちの事業に興味を持つ、より多くの人々を雇用し、従業員それぞれが事業を提案してほしいと考えています。しかし、それは単に自社を大きくする目的ではなく、一人ひとりの社員が自らの市場価値を高め、生活の質を上げるために意欲的に働ける環境を提供するためです。
私たちが目指すのは、万が一、従業員が転職することになっても、転職市場で価値がつくような会社になることです。また、従業員が会社から投資された分を利益に変えてから次のステップに進んでほしいと考えています。だからこそ、私たちは常に労働環境を見直し、社員からの意見を取り入れるなど、社員が働きやすい環境を整えることに力を入れているのです。
- 氏名
- 中谷 浩二(なかたに こうじ)
- 会社名
- 株式会社デイリー・インフォメーション関西
- 役職
- 代表取締役