バイクの3気筒エンジンが良いとこ取りとは本当なのか?
(画像=「Moto megane」より引用)

YAMAHA XSR900 
TRIUMPH SPEEDTRIPLE1200RS
MV AGUSTA BRUTALE800RR

3気筒という中途半端なイメージのエンジン
4気筒のシルキーで伸びのあるエンジン。2気筒の低速からトルクの厚い常用域で扱いやすいエンジン。その中間に位置づけられる3気筒エンジンは少しだけマイナーなイメージがある。全てのメーカーが積極的に生産はしていない。しかし、ヤマハをはじめとする一部のメーカーではヨーロッパでも、日本国内でもかなりの人気を博すマシンを生み出していることも事実である。

トライアンフも3気筒エンジンでのバリエーションも多く積極的に名車を生産し続け、MVアグスタもエロティックでエモーショナルなコアなマシンを作り続けている。そんな3気筒エンジンの特性と魅力をe50exhaust がネイキッドバイク3台でみなさんにお伝えする。中途半端とは言わせない3気筒ならではのワクワクする走りをぜひ味わってほしい。

80年代を彷彿とさせる
新しいデザインのネイキッド
XSR900

バイクの3気筒エンジンが良いとこ取りとは本当なのか?
(画像=「Moto megane」より引用)

ヤマハXSR900。
80年代のレーサーレプリカを彷彿とさせるカラーリング。公式サイトでも往年のWGPライダー、クリスチャン・サロンを起用している。丸目単眼ヘッドライトのネイキッドスタイルながら、バーエンドミラーやシングルシート風のタンデムシートでクラシックだけではないヤマハらしいデザインに仕立ててある。排気量888ccのよりパワフルになった3気筒エンジン。車体重量は193Kgに抑えている。

もともと旧型のエンジンもモーターのようによく回るエンジンだったが、排気量が増えて低中速のトルクもさらにUP。2気筒エンジンのトルクに負けない常用域の使いやすさ。4気筒のように少し回転を上げないとエンストしてしまう初心者あるあるも心配無用であろう。もちろん高回転も良く回る。このヤマハの3気筒エンジンが素晴らしいのは、高回転も十分に回り伸びていく広域にトルクのあるエンジン特性なのだ。4気筒ほどは伸びていかないだろうと反論もある。しかし実際は公道では使いきれない回転域。

バイクの3気筒エンジンが良いとこ取りとは本当なのか?
(画像=「Moto megane」より引用)

この3気筒でさえ公道で目いっぱい回せるものか。十分すぎるほどの伸びやかさなので走ってみたらご理解いただけるであろう。旧Aモード、今回からモード1となっているが、あのじゃじゃ馬ぶりは健在。ワクワクする激しさはこの3気筒の人気の理由の1つ。慣れないと危ないくらいのパワーとトルクだが、かなり進化して使いやすくなってきている。熟成の3気筒エンジン。このエンジンは今後も名機にふさわしい歴史を刻み続けるだろう。

6軸IMUやクルーズコントロール、4つのライディングモードなど電子制御もてんこ盛り。クイックシフターもついての価格はどこにも負けないだろう。正直、なんでこんなに安いのかわからない。MT-09やトレーサー9などの兄弟モデルがあるにせよ破格の装備である。MT-09も乗ったが、XSR900と同様に乗りやすく速い。MT-09の方が比べると軽快でクイック。逆に言うとXSR900は落ち着きのあるワインディングをじっくり楽しめるマシンに仕上がっている。

●水冷4サイクル3気筒888cc
●最高出力120ps/10000rpm
●車重193㎏ ●シート高 810㎜
●価格:1,254,000円(税込)