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(画像=ダイナミックマッププラットフォーム株式会社)
吉村 修一(よしむら しゅういち)
ダイナミックマッププラットフォーム株式会社代表取締役社長CEO
2005年、新卒で三井物産株式会社入社。総合商社での業務を広く経験する間、“日本経済、社会へ貢献することへの想い”を強くし、2012年、株式会社産業革新機構へ転職。
そこでの活動の中でVC業務の投資先としてダイナミックマッププラットフォーム株式会社に出会う。
同社の高精度3次元データ事業に将来性を見出し、2017年、同社取締役として経営に関わる。
2022年、同社代表取締役社長CEO 就任。
ダイナミックマッププラットフォーム株式会社
「高精度3次元データで、デジタル社会の基盤を目指す」
自動運転/ADAS(高度運転支援)に必要な高精度3次元地図データの整備を目的に2016年、内閣府「SIP」事業の一環として、政府、国内自動車メーカー、電機メーカー、地図制作会社などオールジャパン体制で設立。
自動運転をはじめとしてあらゆる産業に向け高精度3次元データを提供して、デジタル社会インフラを構築し、デジタル社会における基盤構築を目指している。
2019年には同業である米国Ushr社(現DMP North America)を買収。日本、北米をはじめ、欧州、アジアへと事業を拡大中。

これまでの事業の変遷について教えてください。

私は大学卒業後に三井物産でキャリアをスタートし、そこから2年間大学に戻って経営を学びました。その後、政府系の投資ファンドに転職し、プライベートエクイティの投資やベンチャーキャピタルの投資、新規事業の創出を手がけることになりました。

その中で私が最も可能性を感じたのが、現在のダイナミックマッププラットフォーム株式会社でした。そのため、2020年にファンドを退職し、正式に当社に入社しました。そして、2022年には社長職を引き受けることになりました。

ダイナミックマッププラットフォーム株式会社
(画像=ダイナミックマッププラットフォーム株式会社)

一番感銘を受けた書籍とその理由は?

「一番」というのは正直難しいですね。私は新しい知識を学ぶことが好きで、いつも本を読んでいます。社長室にも本棚があり、時間が空いた時、気分を変えたいときなどいつでも手にできるようにして読んでいます。

ただその中でも、今一番読み返している本は「六韜」です。

「六韜」は、中国の古典で、周の文王・武王と太公望の対話を通じて政治や統治、人々との関わり方について書かれています。「韜」は弓や剣などをいれる袋という意味があり、6つの知恵袋という意味です。1章ごとに10編ずつ入っており、全部で60点のことが学べます。虎の巻の語源はこの本で、「六韜」を読めば知りたいことの答えが見つかるのです。

読書はどのように仕事に生かせたでしょうか。

仕事で悩んだ際は「六韜」を読めば、ものの考え方が書いてあります。もちろん、中国の古典なので現在、私の置かれた状況とは全く違います。ただ、「六韜」では組織をまとめる上での考え方を参考にすることができます。例えば「天下というものは独り占めするものではなくて天下というものはみんなの所有物だから、分け合うべきだ」という考え方が書かれています。

これは会社組織でも同じで、会社は誰かひとりのものではなく、ステークホルダー皆で共有しているものです。そこには当然、社員の皆も含まれると考えています。それぞれが自分の役割を全うし、一緒に働き、成長することで、組織全体が前進し、更なる価値を創造できると気づかされました。これは経済全体でも同じことが言えます。1社が利益を主張しすぎるのではなく、業界全体で盛り上げていく意識を持つことで大きな産業が立ち上がっていくと考えています。 また、人材の登用に関する考え方も学びました。「六韜」では大将の登用の仕方に関しても書かれています。真に素晴らしい人間を選ぶには評判で決めるのではなく、実際に仕事を任せてみる必要があるのです。評判で決めてしまったら実力がなくても上手く立ち回れる人間が登用されてしまいます。反対に仲間が少なくてもコツコツやっていることが会社のためになっていることもあるので、そこを評価するべきだということです。

経営において重要としている考え方を教えてください。

この仕事を始めた理由は、前職のファンドの際に、日本発でグローバルな会社を少しでも増やして、日本のためになったらいいなと考えたからです。そのため世界で通用できる会社になることを常に重要視しています。

これらを達成するために5つの価値観の頭文字をとった「GIFT!」というValuesを定めています。その一つに「Global mindset」というのを掲げていて、新しいことを実施する際にはグローバルに通用するプロダクトなのか、ということを意識しています。現在の従業員は300人ほどで、そのうち200人は海外の方です。グループで展開する際に、その200人の想いがどうなるのかということは常に意識しなければなりません。そのため「Global mindset」を大前提にして働くことを会社として進めていきたいと考えています。

最後に、御社の未来構想や従業員への期待について教えてください。

我々は、高精度3次元データをグローバルに提供することで、自動車をはじめ様々な業界で大きなイノベーションを起こし、デジタル社会の新しいプラットフォーマーとなることを目指しています。そのため、海外の最先端の知見や概念を取り入れようとしていますが、こういう場面で“読書”は役立つと思っています。

日本と海外の仲間が共通の原著に触れることで、相互理解や信頼のベースを築くことができ、同じ価値観で物事を考えることができるようになるからです。そして従業員全員が同じ「Global mindset」を持てたとき、日本発でグローバルに通用する企業となることができると信じています。

氏名
吉村 修一(よしむら しゅういち)
会社名
ダイナミックマッププラットフォーム株式会社
役職
代表取締役社長CEO