本記事は、中谷 昌文氏の著書『マイケルジョーダン成功の法則』(自由国民社)の中から一部を抜粋・編集しています。

Dominating the court: Professional basketball player entering the game
(画像=nishihata / stock.adobe.com)

リーダーは行動で仲間から尊敬を集めなければいけない

リーダーたるもの言行一致を貫くべし

「リーダーは、行動によって仲間から尊敬を集めなければならない。リーダーとなる人は、バスケットボールの練習であれ、営業会議であれ、家族との接し方であれ、常に言行一致を貫かなければならない」

これはジョーダンが、リーダーについて語った言葉です。「言行一致」という言葉が出てきましたが、言うこととやることが一致しているということは、リーダーとしてやっていく上で絶対的な条件といえます。

チームのメンバーに「練習が大事だ」といくら言ったところで、リーダー自身が練習をサボっていたら、誰も言うことは聞きません。逆に日々の練習を怠らず、常に結果を出し、チームの見本としての姿を見せられるリーダーなら、誰もが尊敬して見習うでしょう。リーダーとは、人の上に立つようで、実はメンバー全員を底上げする縁の下の力持ちなのかもしれません。

ジョーダンはシカゴ・ブルズのリーダーとして、常にメンバーに対して自らの背中で示してきました。誰よりも辛い練習に耐え、朝から晩までバスケのことを考え続け、そして誰よりも結果を残してきました。完璧な言行一致のリーダーだからこそ、チーム全員がジョーダンをリーダーとして認め、尊敬していたのです。

言葉と行動が一致しないと尊敬されない

世の中には、残念ながら言行一致しないリーダーも、少なくありません。部下には「成績を上げろ!」と怒鳴っておきながら、自分はたいして営業もせず、社員だけに働かせようとしている経営者や管理職もいます。しかし、そんなリーダーが経営する会社の業績は、ほぼ例外なく下降線をたどるでしょう。なぜなら、部下の「尊敬できない」というネガティブな空気が会社全体を包んでしまうからです。そんな暗い雰囲気に包まれていたら、社員のやる気も協力の心も生まれません。

言行を一致させるには、自分の決めたことを自分が守ることが大切です。自分を律することのできるメンタルを鍛えることも尊敬されるリーダーの条件です。

マイケルジョーダン成功の法則
(画像=マイケルジョーダン成功の法則)

何事をなすにも、正しい方法と間違った方法がある

間違った方法の名人になってはいけない

ジョーダンは練習することの大切さを、シカゴ・ブルズのメンバーに常に語っていましたが、ただ闇雲に練習をさせていたわけではありません。正しい方法で練習し、確実にマスターしていくことの重要性も、同時に伝えていました。

たとえがむしゃらに練習をしたとしても、やり方が間違っていたら、かえって逆効果になってしまいます。スポーツの世界では、ありがちなことです。

そのことについて、ジョーダンはこう語っています。「わかりやすい格言を紹介しておこう。何事をなすにも、正しい方法と間違った方法があるという格言だ。たとえば、毎日8時間シュートの練習をしたとしよう。この場合、間違った技術で練習を続けていたとしたら、間違った技術でシュートする名人になるだけだ」と。

特にジョーダンは、基礎をマスターすることの重要性を強調していました。「一瞬でも基本を忘れたら、根本から崩れ去ってしまう。スポーツにおける正しい技術、社会における倫理、心構えといった基本を忘れたら、試合に勝てないし、会社や学校で成績を上げることもできない」。

技術の修正は新技術を習得する何倍も困難

私も長い間バスケットをやり続けてきましたが、本当に基礎は大切ですね。基礎をしっかりとマスターしていないと、後で取り返しのつかないことになります。一度習得してしまったやり方を直すことは、新しいプレーを覚えるより何倍も大変なのです。

基礎練習は同じことの繰り返しなので、面白くないと感じる人もいるかもしれません。しかし、毎日毎日、来る日も来る日もパスやドリブル、シュート練習を重ね、早い段階で基礎を固めることで、あるときからグングン成長することができます。

それはスポーツに限らず、仕事や勉強にも言えることです。「基礎がしっかりしていれば、必ず成長できる」と信じて、努力を重ねてほしいものです。

マイケルジョーダン成功の法則
(画像=マイケルジョーダン成功の法則)
マイケルジョーダン成功の法則
中谷 昌文(なかたに・よしふみ)
1967年生まれ。広島県出身。8歳からバスケットボールを始め、広陵高校時代は弱いバスケ部をキャプテンとして部員の勧誘からトレーニングメニューまで奮闘し準優勝の成績をおさめる。国体選抜選手、全日本学生選抜選手として活躍しながら、指導実績は小中高大200校を越える。中学校教諭時代、教え子の死をきっかけに退職。アメリカ・イギリス・中国へ留学し、経営学・金融学・教育学等を学ぶ。
アメリカにてマイケル・ジョーダンのバスケット教室から門前払いを受け続けるも熱意でオファー19回目にして夢を実現。そこからマイケル・ジョーダンの紹介で日本でNIKEの「エアマックス現象」を起こす。国際ビジネスホールディングスグループなど、7団体の理事ならび理事長を務め、スポーツで培った粘り強い姿勢とビジネスセンスで実業と社会貢献事業を成功に導く。親のいない子どもにランドセルを届けるタイガーマスク運動ランドセル基金を28年間継続中。

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