本記事は、中谷 昌文氏の著書『マイケルジョーダン成功の法則』(自由国民社)の中から一部を抜粋・編集しています。
成功する組織にしたいなら結束できるメンバーと組みなさい
チーム一丸となれば大きな力を発揮できる
「僕がどんな選手とチームを組みたいか? 『チームのために犠牲を払うのは嫌だ』という5人のスーパースターとチームを組むよりも、個々の能力はそれほどでもないが、ひとつのチームとして結束できる5人の選手とプレーをしたい」
これをジョーダンが語ったと考えると、ズッシリと心に響いてきますね。ジョーダンでさえ、最も大切なのはチームワークだと、言い切っているのです。
たとえば、それぞれが100の実力を持ったチームで、一人のスーパースターが100の力を発揮したとしても、残る4人が半分の力しか出すことができなければ、300の力にしかなりません。でも70の力を持つプレーヤーたちがそれぞれ力を発揮できれば350、結束して化学反応が起きれば、400や500の力を発揮することもあります。その結束力のすごさを、ジョーダンは知っていたのでしょう。
目立たないがチームを救う献身的な選手
スポーツ観戦する多くの人は、華麗なプレーをする選手に注目しがちです。しかし、もう一歩踏み込んで試合を観てみると、目立たないポジションで懸命にチームを支えている選手がいることに気づきます。
バスケで言えば、地味な裏方仕事が多いのが、パワーフォワードです。チームの勝利のために献身的なプレーを見せても、その活躍はあまり注目されません。そういう選手の活躍ぶりにも気づけるようになると、バスケが素晴らしいチームワークのスポーツであることがわかり、観戦が何倍も楽しくなるでしょう。
これはバスケに限らず、あらゆる事柄に当てはまりそうです。たとえば、テレビ番組で日本中を笑いの渦に巻き込む名司会者の陰には、人知れず面白い台本を書いて支える人がいたりします。
そうした陰の立役者を想像すれば、その出来事への視野が広がります。少し視点をずらすだけで、面白さや有り難みが見えてくるのです。
目標達成には「どうやるか」ではなく「誰とやるか」
人との出会いが至高の選手に押し上げた
ジョーダンはNBAに入ってから6年間、最高のバスケットボールプレーヤーとうたわれながらも、優勝とは縁がありませんでした。もちろん、ジョーダン自身は大活躍していたのですが、それでもシカゴ・ブルズが優勝するという輝かしい栄誉には、手が届きませんでした。
そんなジョーダンがブルズ優勝という日の目を見られるようになったのは、素晴らしい監督やチームメンバーと出会ってからです。それによってジョーダンは自分の人間力を磨き、リーダーとしての資質を高め、チーム力で勝つことができるようになったのです。
どんなにゲームの戦術を練って「どうやるか」を考えても、それだけで大きな勝利は得られません。結局、試合の勝敗を決定づけるのは、「誰とやるか」で決まるのですね。
ジョーダンが至高のプレーヤーになれたことを、「持って生まれた才能」と思っている人もいますが、それは違います。素晴らしい人たちと出会い、その人たちとの関係性によって磨かれ、育まれたものです。「誰とやるか」ということは、それぐらい人の人生を変えるということです。
自分一人で何とかしようとしない
ここで私たちがジョーダンから学ぶことは、自分一人でできることは限られているということです。ジョーダンのような神がかったプレーヤーですら、一人の力ではチームを優勝させることはできませんでした。
人が何かを達成しようとしたとき、得てして「自分だけの力で何とかしよう」と思いがちです。でも、そうするとすべてを自分一人で背負い込み、身を削って働かなくてはいけません。
それよりは、同じ思いを持つ人たちとつながり、自分の弱みも自覚した上でお互いに協力し合うことで、よりよい仕事ができるのではないでしょうか。
アメリカにてマイケル・ジョーダンのバスケット教室から門前払いを受け続けるも熱意でオファー19回目にして夢を実現。そこからマイケル・ジョーダンの紹介で日本でNIKEの「エアマックス現象」を起こす。国際ビジネスホールディングスグループなど、7団体の理事ならび理事長を務め、スポーツで培った粘り強い姿勢とビジネスセンスで実業と社会貢献事業を成功に導く。親のいない子どもにランドセルを届けるタイガーマスク運動ランドセル基金を28年間継続中。※画像をクリックするとAmazonに飛びます