本記事は、堀大輔氏の著書『うまくいく人の睡眠の法則』(総合法令出版)から一部を抜粋・編集しています。

原因
(画像=THAWEERAT / stock.adobe.com)

眠気の原因はいくつも組み合わさっている

眠気が起きる原因は、20数種類存在するのです。

実生活の中で、この眠気の原因は1つ1つ単発で作用するのではなく、数種類の原因が複合して眠気を起こしています

「退屈なシチュエーション」について分析してみましょう。

「退屈なシチュエーション」とは、「単調な(動きの少ない)状態」であり、「刺激が少ない」「同じような姿勢をキープしている」状態です。

これが、「退屈なシチュエーション」で起きる眠気の主な原因分析です。

原因の組み合わせによって、眠気のつらさや除去するための難易度も変わります

組み合わさっている原因の種類や数によって、耐え難い眠気になるときもあれば、集中力が高まらず軽くボーッとする程度の眠気になる場合もあるのです。

「自分のデスクでお昼ごはんを食べたばかり。オフィスは暖房が効いて乾燥している。前日あまり眠れていない中、上司の指示で単調なデータの入力作業を行っている」

このような場合、少なく見積もっても6~7個の眠気の原因が存在します。

眠気が発生した場合、眠気の原因を丁寧に分析し、1つ解消するだけでも、どうしようもないと思っていた眠気は、あっという間に解消されます。

「いくつもの原因があるのに、たった1つの要素を除去したくらいで、眠気はなくならないのでは?」

と思われるかもしれません。

しかし、実際には1つの眠気を除去するだけで、かなりの変化を体感できるはずです。

例えば、「カフェインを摂取する」という眠気の解消法を選択したとしましょう。

カフェインが効果的に作用するのは、20数個の眠気の原因のうち、「睡眠不足」と「満腹」の2つだけです。

自宅で仕事を進めようとしても、眠くてうまく進まなかったのが、喫茶店に移動して仕事をするだけで、眠気に悩むことなく思った以上に仕事が捗ることもあります。

2つにしか効果がないとはいえ、実際にコーヒーを飲んだ後に、驚くほど眠気がとれたという経験をした人も多いのはこのためです。

多くの経営者が早朝の喫茶店で仕事を行っているのは、このように眠気を抑制して集中することが主な目的であることも多いのです。

眠気が発生してしまうと、「睡眠をもっとたくさんとらなければならない」と考え、それ以外の選択肢に意識が回らなくなります。

加えて、気持ちが焦ってしまい、物事を大雑把に考えてしまいがちです。

そんなときこそ、一度深呼吸をし、落ち着いて今発生している眠気を観察することが大切です。

眠気がつらいと思う人ほど、そのつらい眠気をできるだけ味わわないように、冷静に観察する癖を、今この瞬間から身につけていきましょう。

=うまくいく人の睡眠の法則
堀 大輔
1983年生まれ、兵庫県尼崎市出身。
GAHAKU株式会社代表取締役、社団法人日本ショートスリーパー育成協会代表理事。1日平均45分以下睡眠のショートスリーパー。
社会人1年目からさまざまな仕事や趣味に没頭し、1日8時間睡眠では活動時間が足りないことからショートスリーパーになることを決意。7年もの歳月をかけて独学で睡眠の研究をし、25歳のときに独自の短眠理論「Nature sleep」を構築し、カリキュラムを開発。このカリキュラムによってショートスリーパーになった受講生は1,000人以上、成功率は99%を超える。
現在では、短眠カリキュラムを伝えるスクールの代表のほか、トリリンガル幼稚園のカリキュラム顧問など、教育の現場でも幅広く活動している。

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