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(画像=株式会社温故知新)
松山 知樹(まつやま ともき)
株式会社温故知新代表取締役
1973年米国生まれ、その後18歳まで大阪で育つ。
1998年に東京大学大学院 都市工学修士課程修了後、株式会社ボストン・コンサルティング・グループに入社。
株式会社ドリームインキュベータ創業に参画した後、2005年より株式会社星野リゾートへ入社。
2007年には同社取締役に就任。
2011年に株式会社温故知新を創業。
株式会社温故知新
ホテル、旅館の運営・プロデュース・コンサルティング企業として2011年2月に創業。
スモールラグジュアリーホテルを中心に老舗旅館のほか、スタジアム一体型ホテルをプロデュースするなど、「旅の目的地」になる他に類例のない個性的な施設を運営しています。
2023年1月には「株主コミュニティ」を組成。
現在9ホテル、2つのレストランを運営し、2024年1月13日(土)には12施設目となる「Cuvée J2 Hôtel Osaka by 温故知新」を新規開業いたします。

これまでの事業の変遷について教えてください。

私は現在、株式会社温故知新の代表取締役社長を務めて13年目になります。起業前はコンサル業界にいたのですが、そこでは自分が実際のプレイヤーではないという不満を感じていました。そう考えていた中で星野リゾートという会社に出会い、そこで様々な経験を得ることができました。その経験がきっかけとなり、自分自身の会社を設立するという考えを持つようになりました。そして2011年の震災後、私たちはこの社会的課題に対応するために様々な取り組みを行ってきました。

株式会社温故知新
株式会社温故知新

一番感銘を受けた書籍とその理由は?

感銘を受けた書籍は、「人を動かす」です。私は社会人1年目の頃に、毎月20冊ほど書籍を読んでいたのですが、その中で出会った本書は、私の人生観を変えるほどの影響を及ぼしました。なぜ感銘を受けたかと言うと、その本は自分が正しいと信じて行動している本質について深く洞察しているからです。

その中で、特に印象に残っているのは「一寸の虫にも五分の魂」という言葉です。これは「凶悪犯罪者であろうとも、自分の行動を正当化する理由がある」と解釈しました。その一節から、人間として、各個人が自分の信念をもって行動しているのだという深遠な意識を持つようになったのです。この理論を実践することで、他人の立場や観点を理解しようという活動を行うようになりました。

読書はどのように仕事に生かせたでしょうか。

「人を動かす」の中で得られた知見が私の仕事にとって非常に大切なものであり、それは私が経営者として事業を運営する際の中心的な観点となりました。それは「世の中で起きている問題や会社で起きている問題は、結局のところ主張の対立である」という考え方に基づいています。この洞察により、私自身の意見が絶対的に正しいわけではないと実感しました。それは相手の意見を適切に聞き、その背後にある意図や事情を読み取ることの大切さを教えてくれました。このような読書から得た個々の点が集まって、それぞれの交渉事や対人関係の中で必要な時点で私の頭の中を動き回り、適切なアクションに結びつきます。

経営において重要としている考え方を教えてください。

私が経営において最も重要だと考えている考え方は、「プラス思考」の人間関係を築くことです。私の信念としては「感謝の言葉を述べることで運気が上がる」ことを信じています。それは「ありがとう」という言葉が人間関係における全体の流れを活性化すると信じているからです。

また、私は「不満を言うと逆に運気が下がる」と考えています。それはその言葉が、一人の人間としての高い品質を持つか否かを決定する新たな基準であると感じたからです。このような種類の精神的側面が最も重要で、経営に大きな影響を与えると考えています。

具体的には、「どんなに技術的にスキルがあっても、人間として愚痴を言っているか、悪口を言っているか」という人間性を非常に重視しています。そのために、私たちは愚痴や不満を表現する人々に対しては厳しさを持っています。それは「愚痴や不満を言ったら給料が下がる」ほどの厳しさを持っています。私たちは、その厳しさを適用することで、会社全体が本当に素晴らしい人たちで形成されるような、健全な組織を作っています。

最後に、御社の未来構想や従業員への期待について教えてください。

当社の未来構想について、まだまだ世間の認知度が低い会社と感じていますので、ブランディングに力を入れて進めていくフェーズに入りたいと考えています。認知度が一定の水準を超えると、一気に上昇すると信じています。そのため、まずは認知度15%の壁を超えることが我々の課題です。また、従業員への期待としては、ブランディングが進展することで、スタッフたちが自分の会社を誇りに思い、やりがいを持って働いていただけることを期待しています。

氏名
松山 知樹(まつやま ともき)
会社名
株式会社温故知新
役職
代表取締役