ID為替レポート
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「東京消費者物価に注目。植田総裁・中川委員発言あり、政府はデフレ脱却発言か」

ドル円=148-153、ユーロ円=160-165、ユーロドル=1.06-1.11

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨最下位(最下位)、株価2位(2位)、東京消費者物価に注目。植田総裁・中川委員発言あり、政府はデフレ脱却発言か」
ドル円の位置は、最近は動かなかったので狭いボリバンの中位あたり。2月末は下ヒゲ出すも3月1日は上ヒゲ返し、団子天井から落ちかかるも留まった。5日線下向くも20日線は上向きのまま。週足は5週ぶり陰線。データ通り、2月下旬は上中旬のドル上げ傾向はなく、横ばい。3月も上中旬はトレンドなし、下旬がドル高のデータ。

 今週は、まだ先週の植田総裁(5日にも発言予定)・高田委員の発言の余韻あり。先週末には共同通信の「政府「デフレ脱却」表明を検討 賃上げや物価見極め判断」との観測記事があった。注目はその手掛かりとなる「2月東京消費者物価」。前回前年比で1.6%上昇が、2.5%の予想となっている。その通りだと「デフレ脱却」宣言となる。ただ日本経済は現在リセション、日銀の言うようにマイナス金利を解除しても「大規模金融緩和状態」は続くのだろう。時間をかけて地ならししている。今週は日銀中川委員の講演がある。週初は日経平均4万円のせで盛り上がるだろう。

 需給は3月は決算月なのでリパトリと海外向け送金の大玉多く出る。流れ弾に当たらないようにと言っても難しいか。貿易赤字は続き、新NISAなどの外貨買いもコンスタントに出る。実需は決算で取引を手控える。2月上中旬の貿易統計の発表もあり。

(仲値動向基本)

3/4(月)休み明けで若干ドル買い多い
3/5(火)ゴトビ
3/6(水)通常
3/7(木)通常
3/8(金)ゴトキン

*米ドル「通貨首位(首位)、株価(NYダウ)7位(8位)、首位堅持。利下げ急がず。バイデン大統領一般教書、パウエルFRB議長議会証言、ベージュブック、雇用統計」
 米ドルは年初来首位を堅持、メキシコペソ、ポンドが追う。ドル主導のバスケット制の人民元がついていく。最弱の円に若干差を詰められた。先週の経済指標はマチマチ、2月ミシガン1年インフレ期待は3%で前回の2.9%を上回ったが、1月PCEプライスインデックスは2.4%と前回の2.6%を下回った。ボスティック・アトランタ連銀総裁が言うように進展は一様ではない。 

 指標が強かったのは2月リッチモンド連銀とダラス連銀のサービスインデックス、1月個人所得、2月製造業PMI、弱かったのは1月耐久材受注、2月消費者信頼感指数、2月ISM製造業PMIなど。アトランタ連銀のGDPナウは3.0%から2.1%へ下方修正、2月CPIナウは3.12%で変わらず。FRBの各総裁らが言うように「利下げを急ぐことはない」を証明しているようだ。経済指標の勢いは衰えたが、好調な株式市場や原油高がドルを支えるだろう。また依然、世界中で地政学的不安もあるので、安全資産としてのドル買いも根強い。ただユーロの持ち直しはドルの頭を押さえる。

 今週は、バイデン大統領一般教書、パウエルFRB議長議会証言、ベージュブック、雇用統計(NFPは悪化の予想)などがある。

*ユーロ「通貨5位(5位)、株価5位(6位)DAX)、物価低下も利下げに慎重なECB」
底堅く推移しているが、ドルのような爆発力はない。年初来通貨は5位、株価(独DAX)も5位と安定している。独を中心に経済指標は弱いが、利下げには踏み切れない状況。
2月のユーロ圏消費者物価は前年比2.6%上昇と前月の2.8%上昇から低下したものの、予想の2.5%をわずかながら上回った。コアインフレ率は3.1%。前月の3.3%から低下したが、これも予想の2.9%を上回った。今週のECB理事会では政策金の据え置きが予想されている。

 ラガルドECB総裁は、ユーロ圏のインフレ率低下は続くだろうが、「それが2%目標の持続的な達成につながるという確信をECBは必要としている」と語った。賃金上昇圧力は依然強いと指摘。今後数四半期の物価動向では、賃金がますます重要な要因になる公算が大きいとの見解をあらためて示した。

 タカ派のナーゲル独連銀総裁は、ユーロ圏のインフレ率も目標の2%に戻りつつあるが、ECBには物価動向が完全にコントロールされているという確証がもう少し必要だと述べた。 ECBが尚早な利下げを行いインフレ率が再び上向くことがあれば「致命的」になり、信頼性が損なわれ、金融市場が不安定になるとした。
 またカジミール・スロバキア中銀総裁は今週の理事会で利下げ開始にコミットすることは避けなければならないとの見解を示した。利下げを開始後は、金融政策緩和を着実に進めるために均等なペースで利下げを進めるべきだとの考えも表明した。

*ポンド「通貨3位(2位)、株価16位(14位)、口を揃えて「利下げへの確信待ち」、銀行員のような手堅さ」
 年初来3位と、依然上位に位置している。ただ対ドルで停滞気味。中銀関係者は利下げに慎重だ。英中銀のチーフエコノミスト、ピル氏は利下げ着手は「まだ遠い」との考えを示した。 利下げ前に、消費者物価指数の上昇の根底にある要素が、2%のインフレ目標の持続可能な達成に見合う水準に低下しているという一段と説得力のある証拠を確認する必要があるとした。

 英中銀マン政策委員は、金利上昇の影響をさほど受けていない国内の高所得者の旺盛な消費によって、中銀のインフレ抑制の取り組みが難しくなっているとの認識を示した。このことは、エネルギー価格が落ち着き、商品価格がほぼ横ばいとなっているにもかかわらず、中銀が2%のインフレ目標を達成するのに十分なペースでサービスインフレが低下してないことを意味するとした。

 英中銀ラムスデン副総裁は、英国のインフレ圧力は依然として根強いとし、中銀が金融政策の変更を検討する前に、インフレ圧力がいつまで続くのか一段の情報が必要になるとの考えを示した。「サービスインフレと賃金の伸びは、ここ数カ月で昨年秋の予想より大きく低下しているが、インフレの持続性を示す重要な指標は依然として高水準にある」と指摘した。

 英中銀グリーン政策委員は、利下げに賛成票を投じるにはインフレ圧力緩和の一段の証拠が必要になるとの見解を示した。
週末にハト派のディングラ政策委員の講演がある。

*豪ドル「通貨9位(9位)、株価11位(12位)、財務相、自ら弱い4Q・GDPを予想」
例年通り、月初に政策金利決定がないのは寂しい。豪RBAは今年から政策決定会合の開催を現行の年11回から8回に減らす。金融政策決定の発表時間は、シドニー時間午後2時半で変更ないが、総裁会見を毎回午後3時半から行う。政策会合の時間は長くなり、月曜日の午後に通常始まり、火曜日の午前まで続く。

さて、チャーマーズ財務相は、2023年4Qの経済が縮小する可能性を否定せず、インフレ高と金利上昇のせいで経済パフォーマンスはおそらくかなり弱かったと警告した。市場は4QのGDPが前期比0.2%、前年比1.5%増と予想している。3Qはそれぞれ0.2%増、2.1%増だった。

 1月の消費者物価は前年同月比3.4%上昇。予想の3.6%を下回り、2021年11月以来最低値となった。住宅価格と賃貸価格が引き続きインフレの主な要因となっている一方、電気料金補助金が光熱費の軽減に貢献した。食料インフレは引き続き高止まりしたが、レクリエーション支出は減少した。コアは1月は4.1%上昇し、12月の4.2%から低下した。 RBAは、消費者物価が目標の2-3%内に収まるのは2025年半ばとし、2026年までには目標の中間点に達すると予想している。
 1月小売売上(前月比1.1%増)や23年4Q設備投資額(前期比0.8%増)は堅調であった。

*NZドル「通貨7位(6位)、株価14位(15位)、下落。中銀は利上せず、それほどタカ派でもなかった」
 2月前半は中銀のインフレ高止まり示唆、ANZ銀行の利上げ予想で盛り上がったものの、中銀政策決定会合直前に「影の金融政策委員会」の政策金利据え置き示唆がでて水を差し、実際に据え置きとなって、対ドル0.62台前半から0.60台後半へ急落した。前回も触れたが、景気はそれほど強くないことも影響した。1月の総合PMIは前月の46.9から50まで上昇したが、23年4Qの小売売上高は前年比4.1%減と3Qの3.4%減から悪化していた。
 
オア中銀総裁は、政策金利が需要を抑制していると確信しているが、インフレ率をさらに低下させるには現行水準を維持する必要があるという認識を改めて示した。ホークスビー副総裁は、インフレ期待が十分に抑制されるよう政策金利を制約的な水準に当面維持する必要があるとの見解を示した。また、利下げを検討する段階にはないと強調した。副総裁は「政策は現在制約的に機能しており、インフレが低下するという確信をもたらしている。将来のある時点で利下げするだろうが、時期については不透明感が強い」と指摘した。総裁、副総裁ともに予想ほどタカ派的な発言をしなかったこともNZを下落させた。

 その後の指標はマチマチで、2月消費者信頼感(93.6から94.5へ上昇)は改善も企業信頼感は小幅低下(36.6から34.7へ下落)した。

テクニカル分析

*ドル円「5週ぶり週足陰も150円台は回復」
日足、2月29日は団子天井から落ちたと思いきや、下ヒゲが伸びて150円台回復で越週した。2月2日-29日の上昇ラインがサポート。2月28日-3月1日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向、20日線上向き。
週足、5週ぶり週足陰線。ボリバン2σ中位越え維持。2月5日週-26日週の上昇ラインがサポート。11月13日週-2月26日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、1月大陽線。2月も陽線。1月-2月の上昇ラインがサポート。22年10月-23年11月の下降ラインが上値抵抗。5か月線下向く、20か月線は上向き。
年足、2022年、2023年と長い上ヒゲの陽線となった。151円後半がダブルトップとなる。22年-23年の上昇ラインがサポート。1985年-2022年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロドル「雲に阻まれ下落。中位は維持」
日足、雲下で小刻みに上昇してきたが雲に阻まれ下落。中位は維持。2月14日-3月1日の上昇ラインがサポート。2月29日-3月1日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く、20日線下向き。
週足、雲中。下ヒゲの長い短い陽線が2週続き上昇も先週は先々週を上抜けず。2月19日週-26日週の上昇ラインがサポート。12月25日週-2月26日週の下降ラインが上値抵抗。下向きの5週線が上向きの20週線を下抜く。
月足、2月は下押すも戻しほぼ寄り引き同時。11月-2月の上昇ラインがサポート。7月-12の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線上向き。
年足、2023年は陽線。ドルより強かった。22年はボリバン2σ下限到達し長い下ヒゲでサポ―ト。今年は陰線スタート。22年-23年の上昇ラインがサポートできるか。14年‐21年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円「ボリバン2σ上限から反落、中位で反発」
日足、ボリバン2σ上限から反落、中位で反発。2月29日-3月1日の上昇ラインがサポート。2月29日-3月1日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向、20日線上向き。
週足、ボリバン2σ上限へ近づくも4週ぶり陰線。2月5日週-26日週の上昇ラインがサポート。11月13日週-2月26日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、11月-1月の下降ラインを上抜く。12月-1月の上昇ラインがサポート。11月-2月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線上向き。
年足、4年連続陽線。24年も陽線スタート。22年-23年の上昇ラインがサポート。08年-23年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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