南アランド見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「週替わりで最強ー最弱ー最強、中銀は選挙前でもタカ派継続」南アランド見通し

「通貨8位、株価20位」
「予想レンジ 南アランド円7.5-8.0」

(ポイント)
*中銀は選挙前でもタカ派(インフレ本位)
*南アランドは週替わりで最強ー最弱ー最強となっている
*今週の焦点はGDP
*消費者物価5.3%へ上昇
*1月は貿易赤字、3か月ぶり
*財政赤字縮小の為に外貨準備に手を付けたことを市場が嫌気
*財政赤字は拡大
*雇用悪化
*5月29日に大統領選挙と総選挙
*インフレはまだ抑制されていない 中銀総裁
*電力問題の終わりは近づいている、電力大臣
*スタンダード銀行、2024年の南アフリカ経済にプラスの見通し
*IMFは成長見通し下方修正
*与党は過半数失うか
*成長は電力、物流、財政次第
*中国と南アの関係は強化されている
*グレイリストには2025年まで残る
*人口は増加、白人は減少

(週替わりで最強ー最弱ー最強) 
南アランドは2月12日週は最強、19日週は最弱、26日週は最強とボラタイル。ただ2月月間は12通貨中11位、年初来では8位。株価(全南ア指数)は20市場で最弱の年初来5.36%安。10年国債利回りは10.1%米金利とパラレルに動いている。

 年初来で弱いのは、これまでも触れてるいるようにやはり停電問題、また選挙前に財政の不安が炙り出されたことがある。
 
 (消費者物価5.3%へ上昇)
 1月の消費者物価(CPI)は前年同月比5.3%上昇し、前月の5.1%から伸びが拡大した。食品、住宅、光熱、輸送などが主な押し上げ要因となった。
 中銀のインフレ目標は3-6%で、この中間付近の4.5%が望ましいとしているのでタカ派姿勢は続くだろう。
 1月生産者物価は4.7%上昇、前月の4%から上昇した。

(1月は貿易赤字、3か月ぶり)
 1月は94.4億ランドの赤字、前月の156.2億ドルの黒字から悪化した。輸出が前月比12.8%減少、輸入は2.5%増加。
 2月ABSA製造業PMIは51.7、前月の43.6から大幅上昇。

(次の焦点はGDP)
次の焦点は3月5日の4Q・GDPだ。予想は前期比で0.3%、前年比で0.9%増。前期はおれぞれ0.2%減、0.7%減。前期の弱さは、停電と物流問題に寄るものだ。

 今週は2月S&P製造業PMI、1Q企業信頼感指数、2月外貨準備高、23年4Q経常収支の発表がある。

テクニカル分析(ランド/円)

先週末小反発、5日線、20日線上向く

 日足、雲中続く。ボリバン2σ下限で反発、まだボリバン下位。2月29日-3月1日の上昇ラインがサポート。2月28日-3月1日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向く。
 週足、ボリバン中位を下抜く。雲の上は維持。1月22日週-2月26日週の上昇ラインがサポート。11月13日週-2月19日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線下向き。
 月足、6月-1月の上昇ラインがサポート。22年6月-23年11月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線下向き。
年足、2023年は円とデッドヒートを繰り返しほぼ同位の10位。21年-23年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインが上値抵抗。

南アランド見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

喜望峰

「大統領選挙前でもタカ派姿勢崩さず、南ア中銀総裁」

 南ア中銀のクガニャゴ総裁は、インフレが抑制されるまで利下げは行わないと述べ、国政選挙を前に利下げを求める声にもかかわらず毅然とした態度を崩さなかった。
 中銀は5月以来、基準金利を約15年ぶりの高水準である8.25%に維持しており、クガニャゴ総裁の発言は、政策緩和は時期尚早であると主張する同氏が繰り返し使ってきた路線を反映したものとなった。
「インフレ見通しは不透明で、不安定だ。インフレ率が我々が望む4.5%で安定し、その水準が維持されるまで、金融政策スタンスを変更する必要がある理由が分からない」と述べた。
 総裁はインフレ見通しの上振れリスクの一部として、食料価格、地政学リスク、世界のサプライチェーンやエネルギー市場への影響を挙げた。
また、5月29日の投票を控えている中、銀行は選挙の圧力に屈するつもりはないと述べた。
与党アフリカ民族会議は、失業率の上昇と経済成長の停滞をもたらす停電の中で、30年前に政権を握って以来、国民多数派にとって最大の脅威に直面している。
このため、中銀に対し、雇用と経済成長を含めた任務を拡大するよう求める声が新たに高まっている。
 「彼らはプレッシャーをかけることができない。彼らは騒音を立てることができます。憲法上、私たちは独立して行動することになっている」とクガニャゴ氏は語った。「重要なのは、中央銀行が政治的介入から守られていることだ」とした。
金融政策委員会は3月末に会合が開かれ、選挙前にもう一度金利決定を下す予定だ。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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