生産終了から2023年12月に復活を遂げたホンダの最上位ミニバンである「オデッセイ」。そこに搭載されている、先進運転支援システムの内容を解説します。文・鈴木ケンイチ/写真・PBKK
マイナーチェンジや販売再開でアップデートを繰り返す
「オデッセイ」は、初代モデルが1994年に誕生して、現在で第5世代目となります。その現行モデルが誕生したのは2013年10月のことでした。2024年2月の現在、すでにモデルライフは10年を超えてしまいました。しかし、その間に何度もの改良とマイナーチェンジを行い、安全のための先進運転支援システムはアップデートされています。
現在の最新の「オデッセイ」には、「ホンダセンシング」と呼ばれる安全運転支援システムが搭載されています。センサーとして、フロント部のワイドビューカメラと、前後8つのソナー、左右後方を監視するレーダーが使われています。
2023年12月の再販売においては、「ホンダセンシング」に新たに「近距離衝突軽減ブレーキ」「オートハイビーム」「急アクセル抑制機能」が追加されています。
街中で役立つホンダセンシングの機能
衝突軽減ブレーキ(CMBS)
走行中に、前方の他車両や歩行者、走行中の自転車と衝突しそうになると警報を発し、自動でブレーキを作動させます。
先行車発進お知らせ機能
停車時に、先行車が発進すると、音で知らせてくれます。
歩行者事故低減ステアリング
走行中に車道わきにいる歩行者を検知すると、警報を発して衝突回避のステアリング操作をアシストします。
路外逸脱抑制機能
自車の走行する車線からはみ出ないように、警報を発して、ステアリング操作をアシストします。
標識認識機能
路側などにある交通標識「制限速度」「追い越し禁止」「一時停止」「進入禁止」を認識してメーター内に表示します。
高速道路を走行中に役立つ機能
渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)
設定した速度以下で、一定の車間距離を保って前走行車を追従します。全車速追従機能とも呼ばれます。
車線維持支援システム(LKAS)
自車走行レーンからはみ出ないようにステアリング操作をアシストします。
ブラインドスポットインフォメーション
斜め後方を監視して、他車両がいる場合、その存在をドライバーに知らせます。
夜間に役立つ機能
オートハイビーム
夜間にハイビーム走行しているとき、先行車や対向車を検知すると自動でロービームに切り替えます。
駐車場で役立つ機能
誤発進抑制機能/後方誤発進抑制機能
前方/後方に障害物があった時、誤ってアクセルを踏んでも、急発進を抑制します。
近距離衝突軽減ブレーキ
前方/後方の障害物を検知して衝突の危険を検知すると、自動でブレーキが作動します。
急アクセル抑制機能
アクセルとブレーキの踏み間違いとシステムが判断すると、急発進を抑制し、音と表示でお知らせします。
パーキングセンサーシステム
駐車時に自車の前後の障害物の有無を検知して、音で知らせてくれます。
後退出庫サポート
後退しながら出庫するときに、左右から近づく他車両の存在を知らせます。
モデルライフが10年に達した現行型「オデッセイ」ですが、何度かの改良を経て、充実の先進運転支援機能を装備しています。その安全性は政府が定めるサポカー制度において最上位となる「サポカーS<ワイド>」に該当します。