この記事は2024年5月29日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

FXトレード戦略
(画像=dragomirescu/stock.adobe.com)

2024年5月29日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

ボラティリティが低下する中、米ドル/円はじり高。米経済指標は足元で好悪入り混じる結果が続くが、崩れる感じはなく、FEDメンバーから聞こえてくる声も引き続き「タカ」だ。

日銀からも引き締めに対して強いメッセージはなく、為替介入もイエレン米財務長官から「稀」であるべきと警告されており、米ドル/円の状況はあまり変わっていない。

イベントでは明後日31日(金)の米PCEデフレーター待ち。また、同日は外国為替平衡操作実施状況(4月26日~5月29日)も公表される。介入規模については約9兆円と推計されているが、実際の金額を確認することになる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

マーケットはドルを売っても良いというサインが欲しいわけだが、なかなかゴーサインは出てくれない。

そうした中、明後日31日(金)にFRBが最も重視するインフレ指標の米PCEコア・デフレーターがあり、インフレ鈍化(予想を下回る)を確認できれば利下げ期待から米ドル/円はダウンサイドにボラティリティが出てくれるだろう。一方、米国のインフレがしぶといという結果であればじり高の展開が継続しそうだ。

戦略として参加者の米ドル/円がロングに寄っているので単発で大きな下げを意識しつつ、ロングは保有時間を短くするか、押し目を丁寧に拾っていくか、どちらかにしたい。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。