この記事は2024年6月5日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

FXトレード戦略
(画像=skyhigh.ring/stock.adobe.com)

2024年6月5日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日4日(火)はインドの総選挙で与党が大幅に議席を減らしたことを背景にインド株が一時8%超の暴落となった。これを受けマーケット全体もリスクオフとなり円高の展開へ。

更に日銀の関係者談として「早ければ今月会合で国債買い入れ減額を具体的に検討」とのヘッドラインがでると円高が加速した。

加えて、昨日4日(火)に発表された米指標のJOLTS求人件数が予想を下回る結果に米ドル/円は154.50円まで下値を拡大している。ただし、本日5日(水)の東京市場では反発も速く155.50円付近まで約1円戻すなど、ボラタイルなマーケットとなっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円・クロス円は新興国通貨も含め、全般的にロングに傾いているので、トリガーさえあればもう一段ダウンサイドへの調整が入る可能性がある。

トリガーの一つは米経済指標だ。足もと1カ月を見るとは悪い指標結果が続いており(雇用・消費・景況感など)明後日7日(金)に発表される米雇用統計も悪化するようだと早期利下げの声が大きくなり、ドル売りのシグナルになる。

もう一つのトリガーは日銀。日銀当局者の発言は明確にタカ派へシフトしており、日本の10年債の利回りも1%台に乗せている。来週の日銀政策金利決定会合を前に引締め方向へのリーク記事も散見しており、短期勢にとっては円買いのいい材料だろう。

来週14日(金)の日銀会合では円安イベントになる可能性を拭えないものの、短期的にはボラティリティに対応できるよう準備しておきたい。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。