この記事は2024年6月13日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=jikoman/stock.adobe.com)

2024年6月13日(木)の10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円相場は昨日12日(水)、米5月CPIが予想を下回ると米長期金利の低下とともに155円台後半まで約1.5円急落した。

しかし、FOMCがインフレ見通しを引き上げた上で年内の利下げ見通しを3回から1回に修正すると156円台後半へと1円余り下げ幅を縮小。終わってみれば前日比約0.4円のドル安・円高水準(156.72円前後)にとどまった。

なお、パウエルFRB議長はFOMC後の会見で、インフレ目標2%に向けた「緩慢な進展」が見られたものの利下げ開始を正当化するには「確信を得られていない」として引き続きデータを注視する姿勢を示した。米ドル/円が米国の経済データに一喜一憂する展開も当面続きそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日13日(木)から明日14日(金)にかけて日銀金融政策決定会合が行われ、国債買い入れの減額が議論される模様だが、実質政策金利(インフレ率を差し引いた政策金利)をマイナスに維持しながらの買い入れ減額に円相場を押し上げる効果は殆どないと見る。

円安基調に変化がない以上、米ドル/円相場の趨勢は「ドル次第」だろう。本日13日(木)のNY市場で発表される5月生産者物価指数(PPI)や週次の新規失業保険申請件数に注目したい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。