この記事は2024年6月17日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Sompoch/stock.adobe.com)

2024年6月17日(月)の8時時点に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の米ドル/円のレンジは2円53銭にとどまり、多くのイベントを通過しても大きな動きにはなっていない。

週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、上昇最上位はスイスフラン(+0.72%)。一方で下落の最上位はユーロ(-0.91%)、つまりユーロ/スイスフランが大きく値を下げている。

先々週末の欧州議会選で右派と極右が躍進、フランスでは月末に解散・総選挙が実施される。ユーロ圏の政局混迷を嫌気してユーロが売られ、永世中立国のスイスフランが買われている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今年の年始から鳴り物入りで始まった新NISAだが、5月末までの累計の円売り総額が約5.1兆円と発表されている。GW期間中の政府・日銀の円買い介入の総額9.8兆円の半分を超える。月に1兆円のペースで続くかは微妙だが、今後も相応の額の円売りが発生するとみておきたい。

こうした円売りは、当面反対売買が持ち込まれない立派な実需の円売りで、米ドル/円が底堅く推移する1つの背景だ。先週は米国と日本で金融政策の発表を終えていることもあり、来月7月下旬まで政策変更はない。米ドル/円の深押しは引き続き買い場だろう。

今週は米ドル/円で156.00~159.00円、ユーロ/米ドルで1.0550~1.0750ドル、ユーロ/円で167.00~170.50円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。