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(画像=adobe Stock/Mojahid Mottakin)

2024年9月11日、ソフトバンク株式会社は「個人投資家向け施策に関する説明会」をオンラインで開催し、個人投資家に向けた2つの新しい施策を発表した。この説明会は、同社が2024年4月に公表した「株式分割」と「株主優待制度の新設」に関する内容を改めてメディアに向けて説明するために行われた。

若年層の株主拡大を目指す

説明会では、ソフトバンク株式会社 総務本部 副本部長の吉岡紋子氏が登壇。同社の個人株主の年齢層について、60代以上が大半を占めている現状を示し、若年層の投資参加を促進する意図を語った。特に、30代以下の株主割合が13%程度にとどまっていることを指摘し、日本の人口比率に近い29%まで引き上げることを目標に掲げた。

▽ソフトバンクの株式保有者と国内人口などとの比較

ソフトバンク取材1
(画像=ソフトバンク株式会社)

同社は若い世代、特に30代以下の層に、より多くの株式を所有してもらうことを重視している。今回の新施策は、その実現に向けた第一歩となる。

2つの新施策

株式の10分割(2024年10月実施)

現在、ソフトバンクの株式は100株単位で保有可能で、1株あたり約2,000円のため、最低でも約20万円の資金が必要となっている。この点について吉岡氏は、「20万円という投資額は若年層にとって高いハードルです」と指摘し、10分割によって投資の敷居を下げ、若い世代が参入しやすい環境を整えることが狙いだと説明した。

株主優待制度の新設

また、2025年3月31日を起算日とし、100株以上を1年間保有する株主に対して、1,000円分のPayPayポイントを付与する優待制度も新設される。配当金に加え、PayPayポイントを含めた場合の実質利回りは9.3%(9月10日時点の終値を基に算出)となり、若い世代にとって「お得感」を感じてもらうことが期待されている。

▽配当と優待のイメージ

ソフトバンク取材3
(画像=ソフトバンク株式会社)

「PayPay経済圏の活性化にもつながり、ソフトバンクグループのビジネスに対する理解を深める契機になるでしょう」と同社は述べ、今回の優待制度がグループ全体への相乗効果も期待されている。

これらの施策は、個人投資家の裾野を広げるとともに、特に若年層の投資活動を活性化させるための重要な一歩として注目されている。