住みたいまち・住みやすさランキングの常連、大宮

埼玉県さいたま市が魅力を発信するウェブサイトにもあるように、各社メディアが実施する「住みたいまち」ランキングに常にランクインする大宮。

参照:いいじゃん!さいたま | 住みたい街ランキングで大宮・浦和がトップ10にランクイン!|さいたま市

さいたま市民のなかでも、まちへの愛着度がもっとも高い(85.4%)のが大宮区民です。大宮区の住民は、大宮の魅力について、「交通(電車)の利便性」「自然災害による被害の少なさ」や「ふだんの買い物の利便性」などを挙げています。

参照:令和5年度 さいたま市民意識調査報告書|さいたま市

実際、数多くの商業施設が駅前に集中しています。ルミネ大宮、エキュート大宮(駅ビル)、大宮西口DOMショッピングセンター(大宮マルイ・東急ハンズ大宮店・ダイエー大宮店を含む施設)、大宮アルシェ、そごう大宮店(以上西口側)、大宮タカシマヤなど、大宮駅で事足りないことはない充実ぶりです。

大宮アルシェ
(画像=大宮アルシェ、「RENOSY マガジン」より引用)

歴史ある街、鉄道開業で栄えてきた街

大宮は、平安時代から続く歴史ある街です。氷川神社の門前町として栄え、江戸時代には中山道の宿場町としても賑わいました。

鉄道の歴史も古く、初めて日本に鉄道が開業した13年後の1885年(明治18年)に大宮駅が開業。現在は全国に20ある政令指定都市のひとつとなっています。

東口側から発展、その後西口側へ

大宮駅は、東口側から発展してきました。宿場町で栄えた経緯から、短冊状の敷地の間の通路が “路地空間” となり、中小の商業が栄えてきました。1960年代以降は、デパートの開業が相次ぎます。大一デパート、西武百貨店、高島屋などです。

一方の西口は、1983年の新幹線開業に合わせて開発が進みます。丸井大宮店、大宮駅西口 DOM ショッピングセンター、大宮情報文化センター(JACK 大宮)、大宮ソニックシティの開業と、商業・オフィス街へと発展してきました。

大宮ソニックシティとパレスホテル大宮
(画像=1988年開業の大宮ソニックシティとパレスホテル大宮、「RENOSY マガジン」より引用)
大宮門街(オオミヤカドマチ)
(画像=東口にあった「大宮中央デパート」(1966年〜2017年)の跡地は、2022年「大宮門街(オオミヤカドマチ)」としてオープン。、「RENOSY マガジン」より引用)

文化的にも東西で発展。東口の大宮ラクーンよしもと劇場は2024年で10周年を迎えました。ソニックシティではさまざまなコンサートなど各種公演が催されています。

14路線が乗り入れ、東日本の玄関口に位置付けられる大宮駅

大宮駅は、JR6路線、私鉄2路線、新幹線6路線の合わせて14路線が乗り入れるターミナル駅です。都内へも、池袋まで最短24分、そのほか上野・東京・新宿・渋谷などといった主要駅に30分ほどでアクセスでき、利便性の高さが魅力です。定期券の利用者数は都内の品川駅を超えており(JR東日本エリア内)、大宮駅の利用者の多さがうかがえます。

参照:各駅の乗車人員 2023年度 ベスト100|企業サイト:JR東日本

大宮から主要ターミナルへの所要時間(在来線)
(画像=「RENOSY マガジン」より引用)

東日本の玄関口として発展中

さらに大宮は、東日本からの多種多様なヒト・モノが集結する最初の対流拠点となる「東日本の玄関口」として、西日本の玄関口「品川」と対になって重要な役割を担うとされています。

大宮は、国が計画する2016年の「国⼟形成計画・⾸都圏広域地⽅計画」において「東⽇本の対流拠点」と位置付けられました。2017年には大宮駅と周辺地域が都市再⽣緊急整備地域に指定され、「大宮駅グランドセントラルステーション化構想」の取り組みが進んでいます。

東日本の玄関口、大宮
(画像=首都圏広域地方計画プロジェクト参考資料および(国土交通省)第1部「新たな都市づくりに向けて」(R5改定版)(さいたま市)を基に編集部が作成、「RENOSY マガジン」より引用)

大宮区の人口

大宮区の人口は、さいたま市内のどの区よりも人口が増えています。

さいたま市内の人口増減数(令和4年)
(画像=さいたま市統計書(令和5年版)|さいたま市 を基に編集部にて加工。(2024/9/9にアクセス)、「RENOSY マガジン」より引用)
大宮区の人口推移
(画像=さいたま市の人口・世帯(令和6年)|さいたま市 を基に編集部にて加工。(2024/8/22にアクセス)、「RENOSY マガジン」より引用)

住みやすさで選ばれるさいたま市の人口は、毎年1万人増加しています。

さいたま市の人口推移
(画像=さいたま市の人口・世帯(令和6年)|さいたま市 を基に編集部にて加工。(2024/8/22にアクセス)、「RENOSY マガジン」より引用)

大宮区の企業・大学

大宮区に本社を構える上場企業は次の通りです。「日高屋」を運営するハイデイ日高や衣料品のしまむらをはじめ、自動車のフレームや車体部品などを製造する会社が点在しています。

企業名 従業員数
株式会社朝日ラバー 317人(2024年3月31日現在)
株式会社ジーテクト 1,166人(国内、2024年3月31日現在)
株式会社エイチワン 6,178人(連結、2024年3月31日時点)
NITTOKU株式会社 481人(2024年3月時点)
株式会社ハイデイ日高 913人
リズム株式会社 2,486人(連結、2024年3月31日現在)
株式会社しまむら 19,357人(連結)
株式会社武蔵野銀行 1,904人

※各企業ホームページより(2024年9月 RENOSY調べ)

大宮区の従業者数は以下の通りで、他の区に比べて多いことがわかります。

大宮区の従業者数(民営企業 令和3年6月1日現在)
(画像=さいたま市統計書(令和5年版)|さいたま市 を基に編集部にて加工。(2024/9/9にアクセス)、「RENOSY マガジン」より引用)

ターミナル駅大宮を経由して通学する大学は、次の通りです。

大学名 学生数
埼玉大学 2,274人
目白大学
岩槻キャンパス
1,021人(2024年5月1日現在)
慶應義塾大学薬学部 
浦和共立キャンパス
914人(2024年5月1日現在)
日本赤十字看護大学
さいたま看護学部
354人
国際学院埼玉短期大学 280人(2024年5月1日現在)

※各大学ホームページより(2024年9月 RENOSY調べ)

大宮の再開発

大宮駅周辺は「大宮駅周辺地域戦略ビジョン」により新たなまちづくりが推進され、複数の再開発事業が進んでいます。

駅の東側(大宮区大門町3丁目内)でも、高さ約100m(地下1階・地上21階建)のオフィスや商業施設が入る再開発計画が進行中ですが、ここでは、再開発事業が進行中の大宮駅西口の事業を紹介します。

大宮駅西側の再開発
(画像=「大宮西口第三地区」は5ブロック(A、B、C、D、E)に区分、「RENOSY マガジン」より引用)

大宮駅西口第3-A・D地区第一種市街地再開発事業

大宮駅西口から徒歩5分ほどに位置する大宮区桜木町二丁目の一部が「大宮西口第三地区」にあたります。その一部、AブロックとDブロックにて、老朽化した木造建物や緑地等のオープンスペースの不足、狭あい道路、五差路の交差点の整備を目的にまちが整備されます。道路拡幅とともに、歩道と歩道状空地が整備され、歩きやすい空間が誕生します。

概要

敷地面積 約9,500m2
建築面積 約6,200m2
延床面積 約85,000m2
主要用途 商業、オフィス、住宅、駐車場
規模・構造 住宅:約230戸/地上27階RC造
オフィス:地上21階S造
商業:約8,000m2
駐車場等: 駐車 約400台/駐輪 約700台

この事業により、建物の不燃化、耐震化が実現され、災害時に周辺住民が利用できる施設も整備されるそうです。

同地区内には、通り抜けが可能な「まちなかガレリア」や歩道・歩道状空地が整備され、街のにぎわいと回遊性づくりが促進される見込みです。またイベントが行える「まちなかプレイス」空間の整備も予定されています。

2025年度着工、2027年完成予定です。

大宮駅西口第3-B地区第一種市街地再開発事業 大宮サクラスクエア

大宮駅西口第3-A・D地区のすぐ東側に位置するエリアの再開発はまもなく完成します。上記エリアと同じく、老朽化した木造建物や緑地等のオープンスペースの不足、狭あい道路、五差路の交差点の整備を目的と、A棟(地上13階)、B棟(地上28階、地下2階)、道路の新設(桜木1号線、桜木2号線)が開発されました。

B棟は、住居の「大宮スカイ&スクエア ザ・タワー」のほか商業施設「大宮サクラスクエア モール」があり、大宮サクラスクエアモールは2024年7月に開業しています。

日々便利で過ごしやすく、有事のときにも頼れるまち大宮

住民の9割近くが「住みやすい」と感じ、「ずっと住み続けたい」と思う大宮(令和5年度 さいたま市民意識調査|さいたま市)。 オフィス街や商業施設以外にも、歴史ある氷川神社を含む大宮公園をはじめ、野鳥も訪れる桜のスポットのひとつ鴨川など、自然も豊か。

市では「子育て楽しいさいたま市」を掲げ、予算を増額していることから、子育て環境への配慮もあります。

これからも重要な拠点として発展が期待され、目が離せません。

この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部
「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。