総括
FX「7.4-7.9、首位から7位へ急落、外部要因(日銀とFRB)で」メキシコペソ見通し
予想レンジ 7.2-7.7
(ポイント)
*今週は通貨首位から7位へ陥落。日銀利上げ観測とFRBのインフレ低下観測で
*次回金融政策会合は0.25%利下げか
*メキシコ、中国からの輸入でSHEINとTEMUに関税を課す
*2030年までにGDPトップ10入りが目標、大統領
*メキシコがやはり1位、トランプリスク指数
*12月消費者物価低下でペソ反落
*若干弱かった年始の経済指標
*2024年の米国への貿易黒字は過去最高を記録
*S&Pがメキシコの財政運営を評価
*メキシコ大統領 フェンタニル“過去最多押収” 取締りアピール
*ペソ安に介入不要、メキシコ中銀ロドリゲス総裁
*司法制度の混乱続く、最高裁判事8名が同時に上院に辞表
*IMF成長見通し下方修正。メキシコ中銀、OECD、世銀に続く
(一転急落、今週の円急騰で首位陥落)
先週までは悠々と2025年の首位を走っていたが、今週は円の急騰で首位から7位へ陥落した。メキシコの要因ではなく、日銀の利上げ示唆と、ウオーラーFRB理事のインフレ低下示唆によるものであった。ドル安円高が進んだ。
年初来対円で1.33%安。メキシコ10年国債は10.65%、ボルサ株価指数は年初来0.88%高。
(メキシコ、中国からの輸入でSHEINとTEMUに関税を課す)
シェインバウム大統領は、トランプ次期大統領との連帯をわずかに示し、中国からの輸入を抑制する新たな経済計画を発表した。
米国・メキシコ・カナダ(USMCA)貿易協定を擁護し、同協定は3カ国が現実的に中国と競争できる唯一の方法だと述べた。トランプ氏は以前、メキシコが中国製品の裏口になっていると非難したが、メキシコはこれを否定している。トランプ氏が大統領が就任したら関税を課すと脅し、貿易摩擦は依然として高い。トランプ氏はまた、製造業を他国の領土の近くに移転させる「ニアショアリング」が国内に及ぼす影響についても警告していた。
メキシコはその後、アジアから国内に入ってくる密輸品を取り締まり、今週はSheinやTemuなどの電子商取引大手を標的とした独自の関税を導入した。
(2030年までにGDPトップ10入りが目標、大統領)
シェインバウム大統領は、就任後100日間の報告を行い、同国の安全保障と米国との関係について語った。退任までに同国を世界有数の経済大国にするという政権のロードマップを発表した。現在12位の経済大国であるメキシコは、2030年までにトップ10入りすることを目指していると述べた。
国内製造業の振興と輸入品の切り替え、製造業の雇用創出、官僚主義の排除によって投資誘致を実現すると述べた。
(メキシコ中銀、利下げ幅拡大も インフレ緩和受け=議事要旨
前回会合の議事要旨で、中銀がインフレ緩和に伴い今後の会合で政策金利の引き下げ幅を拡大する可能性があることが分かった。 先月の会合では、政策金利を全会一致で0.25%引き下げ、10.0%とした。
議事要旨は「ディスインフレの進展を踏まえ、慎重な姿勢は維持しつつも、一部の会合ではより大幅な金利の下方調整が検討される可能性がある」と指摘した。
12月会合では、理事会メンバー5人のうち3人が0.25%を超える大幅利下げの議論を支持した。利下げペースにはばらつきがあるものの、次回会合2/6での利下げ継続では一致していることを示している。FOMC