総括
FX「7.4-7.9、ペソ再び月間首位へ。1月はトリプル高」メキシコペソ見通し
予想レンジ 7.2-7.7
(ポイント)
*1月はトリプル高に復活、通貨はここまで最強
*シェインバウム大統領、外国投資誘致のため「ニアショアリング令」に署名
*トランプ関税に米墨の対応が「驚き」から「落ち着き」に変化
*1月のインフレ率は4%を下回ると予想、中銀副総裁
*メキシコからの輸入品に25%の関税を課す まだ具体的ではない
*次回金融政策会合は0.25%利下げか
*メキシコ、中国からの輸入でSHEINとTEMUに関税を課す
*2030年までにGDPトップ10入りが目標、大統領
*若干弱かった年始の経済指標
*2024年の米国への貿易黒字は過去最高を記録
*S&Pがメキシコの財政運営を評価
*メキシコ大統領 フェンタニル“過去最多押収” 取締りアピール
*ペソ安に介入不要、メキシコ中銀ロドリゲス総裁
*司法制度の混乱続く、最高裁判事8名が同時に上院に辞表
*IMF成長見通し下方修正。メキシコ中銀、OECD、世銀に続く
(1月はトリプル高に復活、通貨はここまで最強)
再び月間首位を取り戻す。対円で1.46%高、対ドルで2.19%高。株価指数も好調で3.11%高、10年国債利回りは10.43%で昨年末の10.83%から低下している。
(トランプ関税に米墨の対応が「驚き」から「落ち着き」に変化)
メキシコは米国からの貿易上の脅威に対して慎重な姿勢を示すことを決定したが、カナダのトルドー首相は、カナダからの輸入品に25%の関税を課すという脅威が実行されれば、カナダ政府は米国に対し「迅速かつ強力に」対応すると発表した。
メキシコ、カナダ、また中国も含め、米国に膨大な輸出しているが、関税でサプライチェーンの混乱が生じれば米国にも打撃が大きく、トランプ大統領は譲歩せざるを得なくなることを金融市場も理解し始めている。
(1月のインフレ率は4%を下回ると予想)
メキシコ中銀ヒース副総裁は総合インフレ率とコアインフレ率は1月に4%を下回る可能性が高いと述べ、金融引き締め姿勢を過度に強める必要はないとした。
ヒース副総裁は、インフレ率を目標である3%まで引き下げることが目標であると語った。
12月のメキシコの総合インフレ率は4.21%に緩和し、コアインフレ率は3.65%に上昇した。
次回政策決定会合は2月6日。最新の議事要旨は「ディスインフレの進展を踏まえ、慎重な姿勢は維持しつつも、一部の会合ではより大幅な金利の下方調整が検討される可能性がある」と利下げを示唆している。
(1月前半の消費者物価り)
上述のヒース中銀副総裁の示唆通り、1月前半の消費者物価は総合が3.69%で前回の4.44%から低下、コアは3.72%、前回は3.62%。
(メキシコからの輸入品に25%の関税を課す)
トランプ大統領は就任演説で貿易制度の見直しに着手するとした上で国民を豊かにするために輸入品に関税を課すと強調した。そして2月1日からメキシコやカナダからの輸入品に25%の関税を課すことを検討していると明らかにした。ペソは7.60近辺から一時7.47へ下落したが今週は7.60台へ回復している。