総括
FX「人民元は管理相場で今年も安定。景気、関税、AI問題に影響されず」人民元見通し
(昨年は通貨5位、株価最下位)
予想レンジ 人民元/円 21.1-21.6
(ポイント)
*春節休暇入りだが、関税問題、AI問題は続く
*人民元は巧みな管理相場で今年も安定スタート
*弱い株、金利は低下一服
*米国は2月1日に追加関税を課すのか
*PMI、工業利益弱い
*中国と貿易合意可能とトランプ大統領
*GDP、24年は5%成長
*12月鉱工業生産、小売売上高はまずまず
*トランプ氏大統領就任前の駆け込み輸出が増加 12月
*低い消費者物価が続く
*利回り低下する国債のリスクに警告、人民銀行
(人民元は巧みな管理相場で今年も安定スタート)
1月はここまで人民元は5位で対円で0.33%安。ドルが8位でドル安(対円1.18%安)なので人民元はドルより安くならないように小幅の元安に留めている。ドル高ならば、ドルより強くならない程度の元高となる。内外経済状況がどうあろうとこの管理相場は続く。
(弱い株、金利は低下一服)
春節休暇に入るが、直前の終値は上海総合指数が3250.60で年初来3.02%安(1/27)、香港ハンセン指数が20225.11で0.82%高(1/28)。日経平均は1.20%安(1/29)
10年国債利回りは1.63%、当局の行き過ぎへの警戒発言もあり1.5%台からは回復も年初の1.67%台からは低下。
(春節休場、米国は2月1日に追加関税を課すのか)
上海市場は1月28日から2月4日まで休場、香港市場は1月28日(半日営業)から1月31日まで休場。ただ春節休暇の中で米国は2月1日から中国へ追加関税を課すことを示唆している。
(PMI、工業利益弱い)
*1月製造業PMIは49.1、24年8月以来の低水準、12月の50.1から低下し、予想の50.1も下回った。
サービス業と建設業を含む非製造業PMIは50.2となり、12月の52.2から低下した。
製造業とサービス業を含めた総合PMIは50.1。12月は52.2。
*2024年の工業部門企業利益は前年比3.3%減となった。24年1-11月は4.7%減、23年通年は2.3%減。
(中国と貿易合意可能とトランプ大統領)
トランプ大統領は中国の習近平国家主席との最近の電話会談について、友好的だったとし、中国との貿易合意は可能との見方を示した。
公正な貿易慣行を巡り中国と合意できるかとの問いには「できる」と応じた。