外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年3月31日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼28日(金)の為替相場
(1):東京CPIは上昇
(2):英小売 予想外の大幅増加
(3):独失業率は悪化
(4):米コアPCEデフレーターが加速
(5):米「スタグフレーション」懸念高まる

▼28日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:不安定な値動きとなる時間帯が増えそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

28日(金)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:28日(金)午前6時10分~29日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):東京CPIは上昇

日本3月東京都区部消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除いたコア指数が前年比+2.4%と市場予想および前月(+2.2%)を上回る伸びとなった。

(2):英小売 予想外の大幅増加

英10-12月期国内総生産(GDP)・改定値は前期比+0.1%と速報値からの修正はなかった。同時に発表された英2月小売売上高は前月比+1.0%と予想(-0.4%)に反して大幅に増加。自動車燃料を除いた売上高も前月比+1.0%と予想外の大幅増となった。英1月貿易収支は178.49億ポンドの赤字だった(予想167.00億ポンドの赤字)。

(3):独失業率は悪化

独3月失業率は6.3%と予想および前月(+6.2%)を上回って悪化。同失業者数は2.60万人と市場予想(1.00万人)より多かった。

(4):米コアPCEデフレーターが加速

米2月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)は前年比+2.5%と予想通りに前月と同率の伸びとなった一方、食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターは前年比+2.8%と予想および前月(+2.7%)を上回り伸びが加速した。

(5):米「スタグフレーション」懸念高まる

米3月ミシガン大消費者信頼感指数・確定値は57.0と速報値の57.9から下方修正され、2022年11月以来の水準に低下した。他方、消費者の1年先期待インフレ率は4.9%から5.0%に上方修正。5-10年の期待インフレ率も3.9%から4.1%に上方修正された。市場はこれらが、不況下で物価が上昇する「スタグフレーション」を示唆したと受け止め米国株が大きく下落。豪ドル/円を中心にクロス円にも下落圧力がかかった。株安で米長期金利が低下する中、ドル/円も節目の150.00円を割り込んだ。