事業の進化、組織の改革、THKの変革を支える「二項動態」の考え方

大手機械要素部品メーカーとしてグローバルに事業を展開する、THK株式会社。主力製品の「LMガイド」は、機械の直線運動部の転がりによってガイドする方式を世界で初めて実用化し、半導体製造装置や工作機械など、さまざまな産業で使用されています。またDXにもいち早く取り組み、次々と商品やサービスに反映。業界から大きな注目を集めました。

新しい技術を生かした新たな価値提供をしていくために、どのように組織を対応させていったのか。そして、多様な価値観の中で、目指すものを齟齬なく共有し組織が同じ方向を向くために、どのような工夫をしているのか。

THK株式会社 常務執行役員で産業機器統括本部 FAソリューション営業本部 本部長 兼 IOTイノベーション本部 本部長の坂本卓哉氏をゲストに迎え、CCTのアドバイザーで、合同会社アルファコンパスの代表CEOである福本勲氏と対談が行われました。「ヒトとセツビの総合効率を最大化せよ THKのDX支援」をテーマに収録されたウェビナーに続き、それらの改革を進める上で大事にしてきた考え方、そして坂本氏がこれまでのキャリアで育んだ価値観や多くのステークホルダーと仕事をする際に大切にしているポリシーなどについて、お話を伺いました。

事業の進化、組織の改革、THKの変革を支える「二項動態」の考え方
左からTHK株式会社 常務執行役員 産業機器統括本部 FAソリューション営業本部 本部長 兼 IOTイノベーション本部本部長 坂本卓哉氏、合同会社アルファコンパス 代表CEO 福本 勲氏
坂本 卓哉氏
THK株式会社 常務執行役員 産業機器統括本部
FAソリューション営業本部 本部長 兼 IOTイノベーション本部 本部長
1996年、株式会社キーエンス入社、その後キーエンスタイランドとキーエンス中国立上げを行う。2015年THK株式会社に入社、グローバルマーケティング統括部を経て現職。
福本 勲氏
合同会社アルファコンパス 代表CEO
1990年3月、早稲田大学大学院修士課程(機械工学)修了。同年に東芝に入社後、製造業向けSCM、ERP、CRMなどのソリューション事業立ち上げに携わり、その後、インダストリアルIoT、デジタル事業の企画・マーケティング・エバンジェリスト活動などを担うとともに、オウンドメディア「DiGiTAL CONVENTiON」を立ち上げ、編集長を務め、2024年に退職。
2020年にアルファコンパスを設立し、2024年に法人化、企業のデジタル化やマーケティング、プロモーション支援などを行っている。
また、企業のデジタル化(DX)の支援と推進を行う株式会社コアコンセプト・テクノロジーをはじめ、複数の企業や一般社団法人のアドバイザー、フェローを務めている。
主な著書に「デジタル・プラットフォーム解体新書」(共著:近代科学社)、「デジタルファースト・ソサエティ」(共著:日刊工業新聞社)、「製造業DX - EU/ドイツに学ぶ最新デジタル戦略」(近代科学社Digital)がある。主なWebコラム連載に、ビジネス+IT/SeizoTrendの「第4次産業革命のビジネス実務論」がある。その他Webコラムなどの執筆や講演など多数。2024年6月より現職。
(所属及びプロフィールは2025年1月現在のものです)

目次

  1. 海外で学んだ「抽象化してわかりやすく伝える」ことの重要性
  2. 従来のモノ売りにプラスして、ソリューション(コト)売りを
  3. 事業の進化、組織の変革……「抽象化」と「共通言語」で不毛な対立を防ぐ
  4. 「二項対立」ではなく「二項動態」、変化を楽しみながらより良い未来を