
「ユニクロ(UNIQLO)」や「GU(ジーユー)」を手掛けるファーストリテイリングは4月10日、2025年8月期の中間期決算を発表した。売上高にあたる売上収益は1兆7901億9900万円(前年同期比12.0%増)、営業利益は3042億1700万円(同18.3%増)、親会社の所有者に帰属する中間純利益は2335億6600万円(同19.2%増)と2桁の増収増益だった。
国内ユニクロ事業は、売上収益は5415億円(前年同期比11.6%増)、営業利益は976億円(同26.4%増)と好調だった。通年アイテムや防寒衣類を中心に販売が好調で、インバウンド売上も拡大した。海外ユニクロ事業は、売上収益が前年同期比14.7%増となる1兆141億円、営業利益は同11.7%増となる1685億円だった。米国や欧州、東南アジア、インド、オーストラリアは大幅な増収だったが、中国は前年同期比約4%の減収、営業利益は約11%の減益だった。
ジーユー事業は、売上収益は1658億円(前年同期比3.9%増)と増収だったものの、営業利益は139億円(同9.3%減)と増収減益だった。2024年9月に米国ニューヨークのソーホー地区に海外初となる「GU」の旗艦店「ジーユー ソーホー ニューヨーク店」を出店したことで、賃借料や本部費用が増加、さらに国内でテレビCMを増やしたことで広告宣伝費が増加し、減益となった。また、ジーユーは3月31日に柚木治社長が退任し、グローバルCOOでファーストリテイリンググループの黒瀬友和執行役員が新社長に就任している。海外事業を長年手掛けてきた黒瀬友和氏を新たなトップとして、ジーユー事業を今後さらにグローバルに拡大していく。
ファーストリテイリングは同日、2025年8月期の連結業績予想の修正を発表した。売上収益は修正がなく3兆4000億円(前年比9.5%増)、営業利益は5450億円(修正前は5300億円、同8.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は4100億円(同3850億円、同10.2%増)としている。