2025年3月期通期業績サマリー

・今期はフィンテック・プラットフォームの構造改革(送客メディア事業を合弁会社化し、持分法適用会社に移行 )、フィンテック・トランザクションの事業成長に向けた経済界の株式取得など、資本活用による大規模な組織構造転換を実施。金融トランザクションで見込んでいたファンド収益が営業利益外となる期初想定外の要因もあり、営業利益は未達も売上高は達成。
・フィンテック・プラットフォームは、引き続きGoogleコアアップデートによる送客メディア事業への影響が大きく前期比で減収減益。送客メディア事業を第4四半期から3社合弁会社(約7.7億円で70%を株式譲渡)として運営を移管。フィンテック・プラットフォームは金融・不動産DX事業のみの、ボラティリティの低い事業構造へ。
・フィンテック・トランザクションは順調に伸長し、前期比で増収増益。前期に組成した大規模ファンドの償還等があったためAUMやGMVは前期比で減少するも、収益性の高い案件売上が拡大。経済界の株式取得により法人ネットワークも拡大し、今後の事業成長に向けた基盤強化も実施。
2025年3月期 調整後業績

期初計画で業績に織り込んでいたファンド報酬や送客メディア事業による営業利益が対象外となるなど、期初計画との変動要因を加味した調整後業績を整理。売上高は達成、営業利益もほぼ計画通り着地。
2025年3月期 連結業績

フィンテック・トランザクションが50%以上に大幅増収するも、フィンテック・プラットフォームは引き続き減収。2025年1月に実施した送客メディア事業の合弁会社化による一部株式譲渡により、純利益は黒字化。
営業利益の増減要因(前期比)

フィンテック・トランザクションの売上総利益が前期比で大幅に増益。一方、金融事業や管理部門のの人的資本への先行投資による人件費・採用教育費、M&Aやファンド組成を中心にした弁護士報酬や監査報酬等の専門家報酬、移転費用や移転に伴う一時的な地代家賃の増加等により、販管費が大幅に増加。
フィンテック・トランザクションへの業績伸長

フィンテック・トランザクションが引き続き順調に業績伸長。さらに投資を拡大し、フィンテック・トランザクションを中心に業績拡大を目指す。
販売費及び一般管理費の四半期推移

通期では本社移転費用及び移転に伴う地代家賃等の一過性費用の増加等はあるも、第4四半期の販管費は、金融人材等の選別が進み、人件費が前期比約33百万円減少。一方、生産性が向上し、売上高販管費率56.1%とQonQで19.8pt改善。
2025年3月期 注力ポイントの結果

金融事業が順調に業績拡大するも、金融人材の人員数は第4四半期で微減。金融人材採用とアカウント・マネジメント制の融合に課題があり、引き続き採用・オンボーディングの改善に取り組む。一方、組織構造の改革は進み、送客メディア事業の合弁会社化、株式会社経済界の株式取得等により、資本活用による組織強化・事業拡大は大きく進捗。
金融取引の継続拡大
・前年同期比、前四半期比で引き続き増収
・フィンテック・トランザクションの売上構成比が前期比約+20pt
金融事業の人的資本強化
・期初から金融事業の人的資本に投資を拡大
・急速に立ち上がるファンド等専門人材採用とアカウント・マネジメント制の融合に課題
メディア事業の構造改革
・送客メディア事業を3社の合弁会社化及び株式を譲渡
・抜本的な構造改革により、当該事業を第4四半期から持分法適用会社化
金融・不動産DX事業の外部パートナー連携強化
・金融・不動産DXの新規取り組みを開始するも成果が出るまでに至らず
・引き続きマーケティングでの提供価値向上に取り組む
M&Aの拡大・活用
・メディア事業の一部を資本活用による再成長の座組みへ
・新規M&Aにより経済界の株式を取得
金融事業の人的資本強化

フィンテック・トランザクションの売上に直結する主要KPIとして、当社の金融アドバイザーの基準を満たす金融人材を中心に採用を強化。今期は金融人材の採用強化に伴い採用教育費、人件費が増加するも、採用の見極め・早期戦力化等に課題があり、第4四半期で金融アドバイザー数は微減。
メディア事業の抜本的構造改革

Googleコアアップデートの影響を受けて業績低迷していた送客メディア事業を第3四半期に吸収分割し、合弁会社化。3社による再成長の座組みとともに、株式の70%を約7.7億円で譲渡。取得した資金をフィンテック・トランザクションへ資本投下へ。
金融・不動産DX事業の外部パートナー連携強化

2024年11月29日、株式会社ACNホールディングスとの資本業務提携を締結。ACNホールディングスが保有する中小企業ネットワークに対して、当社のDX支援・デジタルマーケティングのサービス連携により、商品力を強化。双方での事業シナジーを模索。
M&Aの拡大・活用

クラウドファンディング事業は時間を要するも前期から売上高が急成長。営業利益は黒字化。過去実施したM&Aは全てグループ参画後、回収フェーズへ。ZUU Wealth Managementは前期から売上高が倍以上に成長。再現性を持ったM&A戦略が形になってきており、取得資金を元に今後はM&Aの拡大・活用をさらに加速。
M&Aの拡大・活用:経済界の株式取得(子会社化)

2025年3月19日、株式会社経済界の第三者割当増資を引き受け。経済界の株式40.3%を取得と同時に、役員の過半数に当社メンバーを選任することでPMI体制を強化。経済界の業績向上及び双方の事業シナジーの創出に取り組む。
M&Aの拡大・活用:経済界の業績影響及び業績向上取り組みの概要

コスト構造の見直しをはじめ、当社ノウハウを活用した新規施策、事業シナジーの創出により、経済界の早期業績改善に取り組む。2027年3月期からの黒字化・業績拡大を目指し、PMI等を推進。